01 普段のパンツの延長線上。
PROFILE
雑誌カタログ、広告などのフィールドで活躍し、モデルや俳優、アイドルに至るまで幅広いひとから信頼されるスタイリスト。自身も、大の服好きとして古着からハイブランドまでさまざまなテイストの服の着こなしを楽しむ。
Instagram:@masaakiida
ー 井田さんがマジなアウトドアアイテムを着るというのはなんだか新鮮でした。
井田:今回は、街着としてのダウンパンツがテーマだったんですが、この「タキビダウンパンツ」はすごく合わせやすかったです。カーゴパンツを穿くくらいの感覚でした。
ー それはデザインによるものですか?
井田:そうですね。ダウンパックのステッチが表になく、コットンライクな素材感も相まって、普段穿いているパンツに近いんだと思います。最初は全身ワントーンで、モードに振ったスタイリングを考えていたんですが、カジュアルな感じにもハマりそうだなと。
ワタリはゆったりしていますが、裾をベルクロで絞ると、テーパードが効いたきれいなシルエットになります。アウトドアテイストの服は、いつもならレトロなデザインなどエッジの効いたものを外しのアイテムとして取り入れるんですが、「タキビダウンパンツ」は普段の格好にすんなりとなじみました。
ー 井田さんはお仕事でのロケ撮影など、ダウンパンツが活躍する機会は多そうです。
井田:たしかに冬は防寒パンツをよく穿きますが、本数はあまり多く持っていません。というのも、機能としてはちゃんと暖かいけど、普段着に取り入れられるデザインのものがあまりないんです。いつもの自分のスタイルを崩さない、モダンなパンツはないか、アウトドアブランドも含めて数多くチェックはしているんですけどね。
ー 穿き心地はいかがでしたか?
井田:ダウンにありがちなごわごわする感じもないし、ワタリも幅広くて、動きやすいです。ウェビングベルトでウエストが調整できるから楽ですし、ベルト周りの処理もモダンですね。
ー あたり前なんですが、実際に穿くとかなり暖かいですよね。
井田:街中で穿いてもちょうどいい暖かさです。車内や室内に入るタイミングも多いなか、暑すぎることもなくて、快適な穿き心地でした。
ー 今日は何のアイテムを合わせているんですか?
井田:〈ドリス ヴァン ノッテン〉のジャケットに、古着のカシミアニット、〈G.H.バス〉のローファーを合わせました。こういったナチュラルな素材感のトップスを合わせつつ、カジュアルなローファーでまとめるのがちょうどいいのかなと。どれもオーセンティックなデザインのものばかりです。普段のスタイルから、パンツを変えただけですね。
ー スタイリングとしては、使い勝手がいいということですね。
井田:はい。夏と冬ではまた事情が違うんですけど、自分の場合、冬はパンツをあまり頻繁に変えず、トップスを変化させていろいろな着こなしを楽しみます。パンツを軸に、トップスでスタイリングを調整する感覚です。このダウンパンツは、そういう軸になる普段のパンツの延長線上にあるんですよね。
ー ダウンパンツを街で着る場合、どんなことに気をつけるといいか、アドバイスをください。
井田:インナーにニットを合わせたんですが、カジュアルすぎない黒などのスエットでもよさそうです。他にも、ハイゲージなタートルニットの上に、シャリ感のあるオーバーサイズのシャツを合わせたりとか。その上に上品なウールのチェスターコートを羽織ったりしてもいいと思います。日常の着こなしに、そのまま「タキビダウンパンツ」を合わせてみてください。カーゴパンツやスエットパンツくらいの感覚で穿けると思いますよ。