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FEATURE|カスタムバッグの先駆者ブランド、TIMBUK2の“つくりかた”。

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CASE2_中津川 吾郎「MIN-NANO」オーナー

“そこにしかないものがある”。わざわざ通いたくなるお店はすべからく、この要素を満たしている。いまでこそ多くのショップがこのコンセプトを標榜してはいるが、ローカルなセレクトショップとしては池ノ上の「ミンナノ」が先駆け的な存在だ。そこの名物店主であるGOROさんは自他共に認める自転車好きとしても知られる。小学生の頃に初めて出会ったという自転車。買ってすぐに改造し始め、その後も通学などで常に自転車に乗っていたのだそう。それから2000年代の初頭に起こったピストブームを経て、現在はヴィンテージのBMXに夢中だとか。

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現在の愛車となるのは、1981年製のKUWAHARA ”KZ-1”。映画『E.T.』で主人公のエリオットが乗っていたモデルとされており、現在でもその人気は根強く、映画ファンにとっては垂涎の的でもある。そんなヴィンテージBMXをこよなく愛するGOROさんがオーダーしたバッグは、最近子育てが楽しいと話すGOROさんらしい、小さなお子さんを持つ親にとって嬉しい機能が多数搭載されたモデルだった。

「休日に家族で出掛けた際に小さな子供がいるとオムツを替えたり、ミルクをあげたりとやるべきことも多くて、それ以外にもせわしない事態がよく起こるんですよね。そんなときに愛用しているバッグに便利な機能やオプションがついていると嬉しいですよね。国内でそうした子供のいる親の視点から作られるバッグのブランドは少ないと思います。それがメッセンジャータイプのバッグならなおさら。〈ティンバックツー〉のカスタムバッグは僕みたいな立場の人にも優しくて、魅力的ですよね」

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奇抜なカラーもカスタムオーダーならチャレンジしやすい。

子供を授かったことで、これまでとは異なる性能をバッグに求めるようになったというGOROさん。それでもやはりデザインに対するこだわりだけは譲れないのだという。「ミンナノ」ではオリジナルアイテムの製作を手掛け、その独特なセンスにも定評のあるGOROさんが今回オーダーしたバッグのデザインについても話を訊いてみた。

「今回の配色は、個人オーダーが普通だった頃の既製品ではありえないような斬新なカラーリングをイメージして製作しました。僕の中では、こうしたクレイジーパターンのバッグをさらっと背負うことが、〈ティンバックツー〉を愛用する海外のメッセンジャーの正しい姿なんですよね。さらに蓄光塗料を配したグレーとエマージェンシーカラーともなるイエローの組み合わせは、一見ミスマッチにも思えるんですが、夜間の走行に安全で、自転車乗りにとってはマストな条件だとも思います。こういった奇抜なカラーリングって今の時代だと選ぶ人が少なかったり、オリジナルだとなかなか展開されていなかったりするので、そういった意味でもカスタムオーダーなら思い切ってチャレンジしやすいのかなって思いますね」

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小さな子供を持つ自転車乗りに向けたメッセンジャーバッグ。定番モデルとしての見た目はそのままに、外出先での様々な用途に応じた携行品をカバー。おむつ交換用のパッドマットや哺乳瓶などを収納できるボトルポケットを完備。ボディのストラップは取り外し可能で、ブリンキーライト装着用のビスタループも搭載するなど機能性も申し分なし。さらにフラップの開閉なしでアクセスも可能。W46 × H31 × D19cm ¥28,000〜

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出来上がったバッグを眺め、そう語ってくれたGOROさんの表情は、思いのほか満足げに見えた。これまでに幾多のバッグと出会い、トライ&エラーを繰り返しながら偏愛できる一品を探し求めてきたというGOROさんにとってバッグ選びは、自転車選びと同様に自身のライフスタイルに欠かすことのできない作業のひとつ。

「90年代だとオンラインショップもそこまで発達していなかったし、お店に直接足を運んで買いたいものを見定めてもらって購入するのが当たり前でした。けれどインターネットも発達し、国内に限らず海外のブランドも個人売買できる時代が来て、買い物の選択肢は広がっているんだなって常々感じます。今回のカスタムオーダーのWEBサービスもそんな時代性にも合っているので、お店が家から遠い人や普段忙しい人でも気軽にオーダーできるのはやっぱり便利ですよね。当然お店をやっている身としては顔を見合わせながら商売したいなとは思っていますけど、それ以上に一人でも多くの人に便利なサービスを届けることが大切なんだろうなと気付かされました。あとWEBからのオーダーだと、気を使わずに時間をかけて悩めるのも利点ですよね。実際いろんなオプションやカラバリがあって僕自身もけっこう悩んでしまったので(笑)。そういった時間も今は新鮮な気持ちで楽しめているんでしょうね」

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中津川 吾郎
国内外のストリートシーンに深い造詣を持ち、2009年に池ノ上でセレクトショップ「ミンナノ」をオープンさせる。若い頃から自転車を愛用しており、現在は1981年製のKUWAHARA”KZ-1”が愛機。皆からはGOROさんの愛称で親しまれる。

次のページでは「Dear All」バリスタの峰村 命さんが登場。
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