PROFILE

スタイリスト。「UM」所属。メンズ誌や広告を中心に活躍。十数年に渡り、〈パーリーゲイツ〉のカタログでメインビジュアルを担当し、「職人的な視点」で現場の空気をもスタイリングする。トラッドかつドレッシーなスタイリングには定評あり。
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フイナム編集長。コンテンツ制作の陣頭指揮を執り、9年目。ブレないファッションに関する審美眼は、他媒体からも一目置かれる存在。ゴルフのプレー経験はないものの、他媒体とは違った角度でゴルフ企画をはじめるべく模索中。
ニューバランスとのコラボはそれぞれの “愛” が詰まった逸品に。
ー 〈パーリーゲイツ〉の春のテーマは「LOVED ONE –大切な人–」。気軽に誰かに会うことが難しくなっている昨今、〈パーリーゲイツ〉もゴルフアパレルブランドながら、どのようなことを発信できるかいろいろ考える中で、最終的に残るものは何か? それは “愛” なんじゃないかと考えたそうです。普段言わないような、愛のメッセージや感謝の言葉などを伝えよう…というコンセプトもあるといいます。
小牟田:かなり壮大なテーマですね。その中に〈ニューバランス〉とのコラボシューズが存在するんですね。
小林:そうです。「UGS 1400」の他、「TWICE」「IDÉE」「LINE FRIENDS」「LOVOT」とコラボを行い、企業や業態や関係性などは違えど、それぞれ持っている “愛” があって、それぞれの魅力を打ち出しているんです。特に〈ニューバランス〉に関しては、真剣にモノづくりする姿勢は一緒なので、そういった部分でも寄り添って「UGS 1400」をつくり上げたという肝いりの力作だと思います。

ー お二人には、〈パーリーゲイツ〉と〈ニューバランス〉のコラボモデル「UGS 1400」を履いてもらっていますが、実際に見て、履いた感想を伺いたいのですが。
小林:今回のキャンペーンの撮影時にも、見て触らせてもらいました。名作の「M1400」とコラボすることは、とても勇気のいること。手をかけすぎれば元の形が崩れていくけど、手を加えなければ、コラボの意味がない。その塩梅はすごく難しいと思います。そこにあえて挑むあたりが〈パーリーゲイツ〉らしいなと。ゴルフブランドだけど、それだけじゃないという真骨頂の部分を発揮できていると感じましたね。
小牟田:まずこの真っ白なカラーリングがいいなと思いました。ゴルフをやったことがないので、ゴルフウェアやゴルフシューズには詳しくないのですが、それらのアイテムは色や柄で映えるものが多い印象です。“ゴルフ場はひとつのステージ” という言い回しもあるようにウェアはステージ衣装だという文化もありつつも、派手な色柄が多い中で、真っ白というのが気に入りましたね。もちろん、街でも履けるという部分も素晴らしいと思いました。


小林:ヒールに入るネイビーの “PG89” ロゴもシンプルで潔い。主張しているようで控えめなのも魅力です。
小牟田:確かに。
小林:あと通常の「M1400」と違うのは、スイングするときに特有の横の動きに対応するために、アウトソールはラバーながらグリップ力を高めているところです。
小牟田:スリッポンみたいに内側にゴムバンドを取りつけてあるので、タンをズレないようにしたり、ホールド感を高めてあるから、さらに履き心地がいいのもポイントかもしれませんね。
小林:シューレースが2種類ついているのも見逃せないよね。
小牟田:アッパーが真っ白だから、このシューレースを変えるだけで表情が変わりそうですね。




初のコラボで選ばれたのは〈ニューバランス〉でも人気の名作「M1400」。アッパーからソールに至るまで、すべてホワイトで統一し、ヒールに “PG98” のロゴを入れたのが、コラボの証。もちろんゴルフ場でも街でも履けるが、防水性を付与したり、ソールの接地面積を拡大し安定性とグリップ力を高めたり、トゥの部分はショット時の負担を考慮し、ラバーを内側方向へ巻き上げるなど、ゴルフシューズならではのディテールも見どころ。シューレースは2種類付くので、気分によって変えられるのも嬉しい。インソールにあしらわれた〈ニューバランス〉のロゴは通常 “RUNNING” とプリントされているがこちらは “GOLF” に。3月18日(金)から〈パーリーゲイツ〉の直営店とオンラインストアに加え、〈ニューバランス〉のオンラインストアでも発売。¥37,400
ー 小林さんは普段、よく革靴を履いているイメージですが、〈ニューバランス〉のスニーカーを選ぶことはありますか?
小林:スニーカーで履くのは唯一、〈ニューバランス〉だけです。〈ニューバランス〉は一度履いてしまうとダメですね(笑)。ひとそれぞれではあると思いますが、一番履きやすいスニーカーだと思います。疲れないし、自分みたいなスタイリングでもハズしとかじゃなく、取り入れやすいスニーカーなのかなと。いまでもアメリカの工場でつくっているモデルもあるので、自分は〈オールデン〉のような感覚で捉えていますね。
ー 小牟田さんは普段どの品番を履くことが多いですか?
小牟田:「998」のグレーをよく履いていました。ここ数年で一番好きなのは「990 V3」で、いまは発売が予定されている「990 V6」がすごく気になっていて、いつ発売されるのか常にチェックしています(笑)。新さんがいまおっしゃった〈ニューバランス〉のアメリカの工場は、フイナムでも何度か取材させてもらっているのですが、スポーツブランドがつくる運動靴というところからはいい意味でかけ離れていて、いわゆるクラフトマンシップが息づいてる場所ですよね。