それぞれの歩幅で踏み出すことが、意識改革への一歩。
帰国後、「グリーン・ワイズ」代表の田丸氏から誘いを受け、その信念に共感した石松さんは、「マルタ」のオープンに参画。そして今年で5年目を迎える同店が、これから目指すべき姿も少しずつ見えてきたのだと語る。
「『マルタ』は緑豊かな調布の町にあることもあり、急がずマイペースに、気にかけて来てくださるお客様に真摯に向き合いながら、少しずつ環境を整えてきました。そうした草の根的な取り組みが段々と認知されていったのか、お客様の滞在時間も増え、ディナーでは長い人だと5時間程度も楽しんでくださる方もいらっしゃいます。
また、マルタでは6歳以下のお子様には無償でお料理なども提供しているため、お子様連れのご家族にも好評をいただいてまして。焚き火を楽しんだり、庭の植物に触れ合う機会が得られたりなど、これまでにない食体験としての価値も見出していただいています」
価値観を強要することなく、その姿勢をもって食生活や環境配慮への発信を行う石松さん。その一方で洋服に対する関心は無頓着なのだと照れながらも、共感する部分も多かったという〈ボホノマド〉についても話してくれた。
「最近は多くのファッションブランドがサスティナブルやSDGsに対する発信を行なっていて感心しています。そのなかでも〈ボホノマド〉は本質的な取り組みに挑戦されている気がしていて、共感する部分がとても多いですね。
職場でサンダルを履くことは、普段あまりないんですけど、自然とは常に近い環境にいるので、川などに採取に行った際や子供と野外で遊ぶ時などにはちょうどいいですね。素材もリサイクル可能な素材を使用していて、なんとなくぼくらのお店の雰囲気とも近いデザインなのかなって勝手に親近感も湧いています」