PROFILE
1983年生まれ。大手セレクトショップに約11年務め、独立。ファッション、家具、生活雑貨、アーティストなどPRするものはオールジャンルという「MIYAMOTO SPICE」の代表を務める。折を見ては、東銀座の紹介制レストラン「エピス ギンザ」で料理修業に励む。アポイント制ショールーム兼ショップ「BLANDET SHOWROOM&STORE」を運営。
Instagram:@blandet_tokyo
スパイスとブレンドとヒュッゲと。

〈ニューバランス〉THE CITY ニットシティージャケット ¥15,180、THE CITY ロングスリーブTシャツ ¥5,500、THE CITY ニットスキニーフィットパンツ ¥11,000、シューズ U574 ¥11,990(すべてニューバランス ジャパンお客様相談室)、その他私物
ー本日は、ショールーム兼ショップ「BLANDET SHOWROOM&STORE」にお邪魔したわけですが、いい意味で置いてあるものがジャンルレスですね。
自分の中ではジャンルという概念がなくて、食でもファッションでも家具でもなんでも、それらを“混ぜる=ブレンドする”ことがおもしろいなと。“ミックス”とはちがって、ごちゃっと混ぜるのではなくて、それぞれの特性や個性を生かしながら混ざり合い、まったくちがった新しいものができあがるのがブレンドで、それはスパイスの世界から学びました。
ースパイスの世界に触れたきっかけはなんですか?
会社員時代に、週末を使って和食の修行をしていたんですが、料理が楽しくなっちゃって、業務形態上、会社を離れることにしたんです。とはいえシェフになりたいわけではなく、新しいことを学びたくて。縁があって、スパイスブレンドのスペシャリストがオーナーシェフを務める銀座のレストラン「エピス ギンザ」で勉強できることになったんですが、そこで食べさせてもらったスパイス料理がめちゃくちゃおいしかったんです。スパイスは、刺激物のイメージが強いと思うんですが、健康のための自然素材という顔を持っている。そんな新しい側面をおいしさとともに知って、こんな未知の世界があることにすごくおもしろさを感じました。


ー会社のテーマに「SPICE UP OUR LIFE」とあります。
生活をどのように楽しめるかという軸があって、そのために混ざることをテーマにして活動しています。この場所「BLANDET SHOWROOM&STORE」の形態もそう。“BLANDET”はデンマーク語で混ぜるという意味で、アポイント制ショールーム兼ショップとして運営していますが、ショールームでもあり、お店でもあり、スタジオでもあり、ギャラリーなどにもなるという、いろいろな形に変化します。この場所で、仲間や知人、さまざまな業種や職種のお客様などが混ざり合い、新しい出会いが生まれて新しいものやことが起きたらいいなと。
ーデンマーク語は珍しいですよね。
デンマークはすごく縁があって、仕事で毎年行っていたんですが、“ヒュッゲ”を肌で感じたんですよね。“ヒュッゲ”は、心地いい時間や空間で家族や友達など大切な人と一緒に楽しく過ごすということなんですが、デンマークのひとたちは“ヒュッゲ”にすごく力を注ぐんです。たとえば冬は寒くて日が落ちるのも早く、家で過ごす時間が長いので、ゆっくりくつろげる椅子にお金をかける。そうやって、ヒュッゲをベースに、北欧デザインが培われてきたと言われています。デンマークは人生を楽しむことに貪欲なお国柄で、その思想にとても惹かれたし、“ブレンド”とも相通ずるものがあると感じました。ブレンドするのも、楽しく過ごすためですから。