出張先には、必ず〈ニューバランス〉を一足。
ー〈ニューバランス〉は、やはりシューズのイメージですか?
そうですね。会社員時代の最初の頃は、クラシコイタリア全盛で自分もドレススタイルが主流でしたし、細身のものばかりだったので、〈ニューバランス〉のようなボリュームのある靴に対して抵抗があったんです。もちろん、セレクトショップに入社した頃から大先輩の方々から〈ニューバランス〉の魅力を教わったり、学生時代には履いてはいましたけどね。その後、ファッションも変わっていくなかで、そのボリュームがあるものを、自分のなかで許容できるタイミングがありました。
ーその後、宮本さんはプライベートでもよく履くくらい、ぞっこんのようですね。
自分は足のサイズが大きくて、靴選びには苦労してきたんですが、〈ニューバランス〉の最大の魅力はやはり圧倒的な履きやすさでしょう。長時間履いても疲れないし、ランニングもそのままいけちゃうし、雨でもぐちゃぐちゃにならないほど、丈夫。セットアップに合わせる革靴代わりとしても使えるから、荷物をできるだけ減らしたい出張先には、必ず〈ニューバランス〉を一足持って行ってました。活躍するレンジが広いですし、自分のライフスタイルにとって、いまや欠かせない一足です。
ー矯正靴から始まったというその歴史から見ても、ファッションブランドとは違いますよね。そんな〈ニューバランス〉のアパレルライン「THE CITY」のジャケットとパンツのセットアップはどうですか?
ファッションはそれぞれの捉え方があるけど、僕のなかでは、このセットアップは、素材、デザイン、ディテールからスポーティな印象を受けました。実際着てみると柔らかくて、動きやすいですね。
ーインナーに合わせたのは、カットソーです。
当初チェックのシャツとかも想定していたんですが、セットアップのデザインや足元はスニーカーということを考えたら、カットソーとの相性が抜群だなと。このアイテムの茶色はさまざまな色とのハマりがいいし、個人的な好みから別の色を合わせるつもりだったんですが、このセットアップが生まれた背景を想像すると、シンプルな方がいいという考えに行き着いて、白Tになりました。
ー合わせたメガネや時計がゴールドというのが印象的でした。
ひとによって使うシーンやライフスタイルがあるので、白Tだけでも十分だとは思うんですが、自分には単調になりすぎちゃう部分も。自分らしさをファッションとして少しでも表現したかったので、ブラウンにゴールドを合わせました。時計も眼鏡もアクセサリーも、その日の服によってゴールドかシルバーかを使い分けますが、今回の場合はこの色を見たときに、すぐにゴールドに決まりました。小物に限らず、何か一つ自分らしさを表現できるスタイルを取り入れられると、より楽しく着れるだろうと考えたのが今回のコーディネートです。
ー時勢柄、このセットアップはビジネスにもカジュアルにも使えそうです。
このセットアップをビジネスシーンで使う方もいらっしゃると思いますが、おそらくシンプルに着る方が大半でしょうね。このジャケットはラペル幅が狭くて誰でも着やすい、守備範囲が広いデザインに仕上がっていると思います。そのあたりは、スニーカーの993などにも通底するような汎用性の高さを感じます。