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FEATURE
ZINEはつくるのも手にするのも、自由に自分らしく。フロットサムブックスによる『TKO zines tour』。
STYLE IS EVERYTHING

ZINEはつくるのも手にするのも、自由に自分らしく。
フロットサムブックスによる『TKO zines tour』。

写真や文字を紙に印刷し、作り手のメッセージだけが込められたZINEという存在。そこには正解も不正解もなければ、手に取った人がどう受け取るかも自由なものです。そんなZINEの素晴らしい世界を伝えるために、本を通してインディペンデントなスタイルを発信する「フロットサム ブックス(flotsam books)」が、日本全国から作品を集めて販売する、『TKO zines tour』というイベントを開催。自由な頭の中を落とし込み、自由な感性で手に取り感じる、ZINEという無限の可能性を秘めた世界をお楽しみください。

鈴木親さんが選んだ8冊のZINEたち。

ラストは『TKO zines tour』の初日となった8月19日(金)のオープン前に鈴木親さんとお店で待ち合わせ、100冊以上のZINEの中から選んでもらった8作品を紹介。鈴木親さんの各作品へのコメントと、各受賞者のアンケートをご覧いただき、ZINEの世界をより触れていただけたらと思います。

PROFILE

鈴木親

1972年生まれ。1996年に渡仏し、雑誌「Purple」にて写真家としてのキャリアをスタート。これまでに『新東京』『SHAPES OF BLOOMING』などの写真集も出版しています。

ー鈴木親氏が選書した8冊のZINEー

名前_河野幸人
Instagramアカウント_@yukihitokono
職業_写真家/IACK
作品タイトル_『Shūshū: Matchboxes from Kikuko Obachan’s Collection』
作品のテーマ_数年前に大叔母の家を掃除した時に見つけた、マッチ箱のコレクションを収録したZINE。歴史的価値や希少性はありませんが、何物にも置き換えられない個人的な価値や物自体が持つ記憶に惹かれて制作しました。
制作のポイント_1冊ごとにページ順が異なるので、その人それぞれの開封体験ができます。
今回のZINE企画に参加した理由_楽しそうだったから。

鈴木親コメント
「このZINEは少し完成度が高すぎますが、これから先に無くなってしまいそうなものであり、みんなが知っているけれどみんなが気にもしない、マッチ箱をテーマにしている点がいいですね。ネットで検索すれば遠く離れた国のことも知れるけれど、今はいち個人にとってより近いものに価値があると思います」

名前_中西鈴
Instagramアカウント_@suzuuu_18
職業_学生
作品タイトル_『PINHOLE』
作品のテーマ_ピンホールカメラ。
制作のポイント_ページをめくるのが楽しいと思えるZINEを作ることです。
今回のZINE企画に参加した理由_これまでにZINEを作ったことがなかったので、挑戦してみたかったのと、初めて作った作品が「フロットサム ブックス」の棚に置いてあったらいいなと思ったからです。

鈴木親コメント
「ZINEは印刷物であるはずなのに、これは印刷物じゃない(笑)。全ページが手の込んだ作品で印刷物が写真の3ページ分しかなく、さらに経済原理を無視した¥400という価格設定もすごいです」

名前_酒井瑛作・片岡亮介
Instagramアカウント_@practice_00_ @ryosukekataoka
職業_編集者・アーティスト
作品タイトル_『Good Practice Dialogues 』
作品のテーマ_「良き実践のための対話」。作品へと至る以前の“習作”として対話を行い、日々の制作の代わりに、作る以前の話をした。これからやってくる制作に向けて、準備をし続けるための試み。
制作のポイント_習作を送り合い、それに応じて新たに習作を送るというプロセスで制作。
今回のZINE企画に参加した理由_店主の小林さんにいつもお世話になっているため!

鈴木親コメント
「全然意味がわからない(笑)。すごい高い本だったら買わないけど、安いZINEだったらこういう意味のわからないやつを買いたいです。センスはいいし時代性も感じれて、1番今っぽいかもしれないですね」

名前_相緒れお
Instagramアカウント_@l_aio_l_aio
職業_美術家
作品タイトル_Nine Pictures
作品のテーマ_絵画とZINEと(ZINEと絵画と)
制作のポイント_絵画(=写真)とZINEとがそれぞれ自律的に振る舞うことを目指した。絵画を等倍に片面印刷したものを折りたたみ水糸で束ねて出来ており、印刷された絵画はZINEとして見開きで面白い画になる様に並びを考えると同時に印刷の位置も調整した。
今回のZINE企画に参加した理由_近く小さなギャラリーで個展を考えており、作品をまとめようとしていたところ、SNSで企画を知り参加した。

鈴木親コメント
「装丁も上手だし、画家っぽいですね。アートディレクターとかに向いてそう。絵って描くときに筆の強弱があって、それに気づくとまた見え方が変わってくるんですよね。ちゃんと絵の厚みも表現されていて、(絵の)修復師とかに近いのかもしれません」

名前_中嶋琉平・福田賢人・松本夏樹
Instagramアカウント_@naka_shim @fukukensb @nuts_the_kid
職業_学生
作品タイトル_『caravanserai#2』
作品のテーマ_新宿中央公園
制作のポイント_スケート友達の3人で作ったZINE
今回のZINE企画に参加した理由_おもしろそうだったから

鈴木親コメント
「ZINEらしいZINE。ポラとかネガとかいろんな手法で撮影をしていて、90年代みたいな手法なんですけどトーンがそろっていますね。これを30歳以上の人がやってたらちょっと痛いけど、このZINEはまだ17歳の子が作っているから将来性があると思います。デジタル世代がフィジカルを理解してやっているみたいな」

名前_Julian Seslco
Instagramアカウント_@seslco
職業_カメラマン
作品タイトル_『Pictures#1』
作品のテーマ_言語としての画像、とるに足らない写真
制作のポイント_ページの並びにとてもこだわりました。
今回のZINE企画に参加した理由_私のZINEが各地を回ることで、考えていることをよりたくさんの人々が共有できると思ったから。

鈴木親コメント
「まさに“THE ZINE”って感じです。この人の日常を、身の丈そのままに写している感じですね。元々ZINEってこういうパーソナルなもので、見た人が想像できるところがひとつの面白さだと思います」

名前_小松芭蕉
Instagramアカウント_@bashow819
職業_写真家 メディア編集者
作品タイトル_ラフ&ポップ
作品のテーマ_「ラフにポップにデジタル社会と向き合ってみる」
制作のポイント_デジタルデータの軽さといかがわしさを利用して、ほぼノーファインダーでラフに、そしてわざとらしいくらい鮮やかでポップなイメージを切り取りまとめました。タイトルなどの文字情報は帯にして着脱可能にすることで、形式的な軽さも目指しています。
今回のZINE企画に参加した理由_知人以外の方に作品を見て頂きたく参加しました。

鈴木親コメント
「1番写真っぽくて、意図なのかはわからないけど、どのページにも青が入っていますね。斜めにバッって撮っているから水平ではないけど、青を入れることで統一感が生まれていて“見れる”んですよね。まとめ方が上手な作品だと思います。カラーが載りやすい良い紙を選んだんだろうけど、良すぎるからもう少し安い紙で良いかも」

名前_HATORI HIROMI
Instagramアカウント_@hiromi_hatori
職業_会社員
作品タイトル_『Will Smith』
作品のテーマ_テーマは特にありませんが、ZINEという媒体にしかできないことをやろうという意識はありました。気軽に写真やドローイング等の作品を集積し、自己表現するというZINEの役割は、写真に簡単なキャプションをつけて、気軽に投稿することができるSNSに引き継がれたような気がしています。ZINEの役割をSNSが引き継いだ現在、良い意味でのテキトーさが容認されたフィールドの中でZINEにしかできないことを考え、制作しました。
制作のポイント_良く見せようという意識をなくしたことです。
今回のZINE企画に参加した理由_単純に多くの人に見てほしいという思いのもと参加させていただきました。

鈴木親コメント
「作為的で狙っている感じで、それが良くも悪くもいいと思います(笑)」

ーZINEに対して(鈴木親)ー

「例えば、ある海外の出版社は売り上げを伸ばすために、“人物が写っている写真を70%以上掲載しないといけない”とか、“ヌードなど肌色が多く写っている写真を載せる”など、徹底したマーケティングの上で写真集を出しています。その点でZINEは個人の延長線上にあるものなので、アートの原型に近く、プリンティングの中では1番のアートピースではないでしょうか。ZINEの定義は紙に印刷することと、何かを残すことだと思います。そして、写真の半分はエディティングだから、 ただ撮りっぱなしじゃなく、セレクトやレイアウトが大切なんですよ。クオリティが高くて完成されたものだったら商業的な出版物として販売すればいいし、デタラメなものもZINEらしくていいですね」。

INFORMATION

TKO zines tour FINAL

9月15日(木)〜9月16日(金)

flotsam books

住所_東京都杉並区和泉1-10-7
営業時間_14:00~20:00
定休日_木曜
HP_https://www.flotsambooks.com/
Instagram_@flotsambooks

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