
PROFILE
1978年、岡山県出身。お店に来たお客さんをスナップで紹介するスタイルで、フイナムでのブログも執筆中。お店のBGMは、ほぼ1990〜2000年代のJポップです。
超個性的なZINEに集まってきて欲しい。(小林)
ー 本日はお疲れ様です! 今回集まったZINEについての感想を教えてください。
小林:応募してきたZINEのクオリティがどれも高かったので、正直に言って驚きました。素敵な作品ばかりでしたね。
ー そもそも一般応募によるZINEの販売会自体が珍しいと思うのですが?
小林:そうみたいですね。ただ、最初は本当に思いつきでZINEの販売会をやりたい人がいるか、インスタで聞いてみたんですよ。そうしたら“やりたいです、興味あります”っていうDMがかなり来たので、それならやってみようという感じでした。ZINEそのものを作るイベントはわりとあるみたいなんですが、実は売る機会というのがほとんど無いんですよね。あったとしても(参加への)審査が厳しかったりして、誰もが参加できるようなイベントではなかったり。だからこそ、あえて今回は先着順で審査などはしませんでした。極端なことを言うと、どうしようもないような人がどうしようもない感じで作ってきた、自由な発想の超個性的なZINEに集まってきて欲しいなと思って(笑)。
ー インスタで募集してすぐに募集を締め切っていましたが、どんな経緯があったんですか?
小林:初めはここまでの冊数が来ると思っていなかったので、のんきに待ち構えていたんですよ。それが、募集を開始した2日間ほどで一気に70件近く応募があり、予想してた期間よりもかなり早めに締め切らないと、ちょっと自分ひとりでは対応しきれない状況になってしまいました。

ー 鈴木親さんに一般応募のZINEの選書をしてもらうのはすごく面白いと思いました。
小林:単純に親さんが選んでくれたら嬉しいなと。それと、応募してくれた若手の作家さんたちにとっても面白いイベントにしたかったので、何かしらのチャンスを作りたかったんですよね。ただZINEを作って売るだけじゃつまらないから、夢が広がるように影響力のある人に協力してもらおうということで、自分の知り合いの中でダントツ有名人な鈴木親さんにダメ元でお願いしてみました。そうしたら普通に“いいよ”って言ってくれて、ものすごく嬉しかったです。
ー 最後に『TKO zines tour』を開催したことについて一言お願いします。
小林:こちらの記事が公開されるころには、金沢の「IACK」と大阪の「ISEEALL」での開催は終わってしまっていますが、最後にまた「フロットサム ブックス」で販売会を行いたいと考えています。東京だけでなく、他のエリアでも販売会ができたら参加した人もお客さんも楽しめるはずだと思い、このような巡回型のイベントにしました。ZINEは自由なものなので、それぞれが自由な形でこれからも楽しんでもらえたら嬉しいです。
どうしようもないような人がどうしようもない感じで作ってきた、自由な発想の超個性的なZINEに集まってきて欲しい」という小林さんの純粋な思いから、ZINE=ものづくりの魅力を伝える『TKO zines tour』。販売会という形をリアルな店舗で行うことで、多くの人が集まりあーでもない、こーでもないとコミュニケーションが交わされたり、ZINEを手にして受けた影響を家に持ち帰ったりと、本屋という存在の力も感じられるはずです。