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あの人の、東京イースト・サイド物語 Vol.1 〜Single O 山本 酉編〜
Is East Tokyo hip?

あの人の、東京イースト・サイド物語 Vol.1 〜Single O 山本 酉編〜

オフィス街の印象が強い一方で、下町情緒溢れる街並みも広がる。老舗の飲食店はもちろん、クリエイターが集まる気鋭のカルチャースポットもたくさんある。日本橋は、知れば知るほど魅力的なエリアです。そこで活躍する人たちは、なぜ日本橋を拠点に選び、どのように過ごしているのでしょうか。今回は、シドニー発のロータリー「シングル オー 浜町(Single O hamacho)」代表の山本 酉さんに、ご自身のショップや周辺にあるオススメの3店舗を紹介してもらいます。

随所に散りばめられた、粋な仕掛け。

この店の最大の特徴は、タップから直接コーヒーが注れる世界初のセルフサーブシステム「コーヒーオンタップ」。“蛇口からコーヒーが出る新感覚カフェ”として、オープン時から話題を呼びました。

「オーストラリアはエスプレッソが主流の国。一杯あたり2分足らずで提供できるので、店内の回転が早いんです。しかし、日本人が好むドリップコーヒーは、提供するのに5分はかかります。それをいかに早く捌くか考えたときに思い付いたのが、『コーヒーオンタップ』システム。ビールサーバーと同じイメージで、保冷・保温できる樽のなかに、まとめて抽出しておいたコーヒーを数種類セットしておくんです。お客さんからすると選ぶ楽しさもあるし、美味しいコーヒーがすぐに飲めるっていうメリットもあります」

その一方で鮮度が気になるところですが、「ホットコーヒーは1時間ごとに入れ替えるようにしています」と、山本さん。「アイスコーヒーは劣化が遅いので多少長持ちしますが、量の調整は未だに難しいですね…」

タップで選べるのは、通年味わえるブレンドコーヒーと、「シングル オー」の由来であり、定期的に入れ替わるシングルオリジンコーヒー。シドニー本部のグリーンビーンバイヤーが世界各地から本当に良いと思った豆を買い付け、お米と同じように年に1回しか収穫がないため、そのときに出せるベストなものを提供していると言います。

こだわりは内装にも。

「資材の多くにリサイクル素材を使っています。テーブルや椅子は一枚板ではなく、環境負荷の少ない合板。カウンター前の壁は再利用できるコルク材ですね。オーストラリアは環境問題に敏感な人が多いので、その国民性を反映しているんです。そこにぼくらのブランドカラーであるオレンジを散りばめて、“サスティナブル”という概念が前面に出ないモダンな空間に仕上げました」

「奥のウォールアートは、コーヒー袋にアートを描く『アートバッグプロジェクト』の繋がりで知り合った、鷲尾友公さんというアーティストさんにお願いしました。ぼくらはアートを重要視していて、ふらっとコーヒーを飲みに来た方が作品に興味を持ってくれることもありえますし、その逆も起こりえます。そうした相乗効果が狙いです。インパクトのある絵なので、夜にふと見ると、ビクッとすることもありますが(笑)」

INFORMATION

Single O Hamacho

住所:東京都中央区日本橋浜町3-16-7 スプラウト日本橋浜町 1F
時間:7:30〜19:00 ※土日は8:00オープン
Instagram:@single_ojapan
オフィシャルサイト

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