Interview with Airu Kubozuka いい意味で裏切られたというか、すごく新鮮な気持ちになった。
ー窪塚さんが〈ラコステ〉のアイテムをまとうのは、公私ともにこれがはじめてだそうですね。
窪塚: はい。大阪の道頓堀の近くにお店があって、そこには何度か行ったことがあるのですが、まだ着たことはなくて。めっちゃいいなって思いつつ、まだ自分には早いかなって。だから着ることができて嬉しかったです。
ー〈ラコステ〉というブランドに対するイメージは?
窪塚:やっぱり “ワニ” が一番最初に浮かびます。そのワンポイントを活かすように、服はシンプルなものが多いイメージです。派手な服もあると思うけど、どちらかといえばシンプルで潔い印象で、とにかくワニのワンポイントで勝負している感じがします。だから今回スポーティな服を着てみて、いい意味で裏切られたというか、なんだかすごく新鮮な気持ちになりました。
ー窪塚さんはどんな服が好きなんですか?
窪塚:基本的になんでも着ます。モードな服も好きだし、カジュアルな服も好き。きれいめなニットにシャツを合わせることもあるし、本当にバラバラなんです。ぼくは自分の世界観というか、自分自身を大切にしたいと思っていて。だから流行りとかも興味がないし、いつも自分らしさを考えながら服を着ています。
ーいろんな仕事の現場で衣装を着ると思うんですけど、服によって気分は変わったりしますか?
窪塚:変わります。今回のようなモデルの仕事で大切にしているのは、着る服や靴をどう格好よく見せられるか。衣装を着たときに湧き上がるイメージを表現するようにしています。
以前、撮影で革ジャンを着させてもらったときに、自分も格好よく男らしく見せたいって思って、目でそれを表現したんです。だけど、目で男らしさを表現すると、表情が硬くなる。そのときフォトグラファーの方に「目よりも心だ」って仰っていただいたのが胸に残っていて。心の中で描いたイメージを画面の向こう側で見てくれているひとに向けて表現することが大事だなって。すると、自然と目も活きてくるようになりました。
今回の撮影だと、ストリートのイメージが湧いたから、アメリカの路地裏に座って、気だるそうにしているような、そんなムードで撮影をしていました。
ー今回履いてもらったスニーカー「L003 NEO」はどうでしたか?
窪塚:パッと見たときにすごくファッショナブルだなと思ったんです。足を入れてみるとすごく履き心地がよかった。撮影中にジャンプすると、それがもっと強く実感できました。だからファッションアイテムとして日常でも履けるし、ちょっとアクティブに動きたいときも活躍してくれそうですね。
ー〈ラコステ〉はテニスとの結びつきが深いブランドですが、そうしたスポーティな要素も実感したということですね。
窪塚:クッション性がすごくよくて、ジャンプして着地したときも膝に負担がかからなかった。衝撃を吸収してくれた感覚があります。
ー窪塚さんはこれまでスポーツの経験はありますか?
窪塚:小学2年生から6年生まで水泳をしていて、その間に友達とサッカーをしたり、バスケをしたり、あとは剣道もやりました。中学では陸上と体操も少しやっていました。いまスポーツはやっていませんが、体を動かすことは好きです。
ーこれまでのスポーツの経験が、いまになって活きることはありますか?
窪塚:努力をすると、スキルアップに繋がりますよね。勉強は苦手だったから全然ダメだったけど、スポーツは好きだったから努力が報われることが多かったです。それで努力は自分の力になるんだなって、身をもって実感できました。
あと、メンタルもそうです。スポーツはその成長もすごく助けてくれる。一番メンタルが鍛えられたのは剣道で、年上の人と試合をしていて竹刀が自分の体に当たると、すごく痛いんですよ。それでも勝ちたいから相手に挑みました。すると、あるとき心がすごく鍛えられていることに気づいて。その経験はいまの仕事でもすごく役に立っています。
ー努力を重ねて上手くなる、心が鍛えられるというのは、演技の世界にも通じるような気がします。
窪塚:ぼくはデビューして間もないので、まだまだ勉強中ではあるけど、やっぱりいろいろな現場で見て、呼吸して、空気を感じながら経験することは自分の力になっていると思います。自分でそれを言うのは恥ずかしいのですが(笑)。
ーデビューから4年経って、変化を感じているわけですね。
窪塚:感じます。自分なりに現場での心地良い過ごし方が分かってきたし、最初は自分のことしか見えてなかったけど、いまは自分以外のことも見れるようになったなと思います。
ーこれからどんな俳優になりたいですか?
窪塚:本当にその物語のなかにいる、セリフじゃなくて、リアルな声として届けられる、そうゆう俳優になりたいです。そのなかでぼくにしかできない演技をしたい。唯一無二な自分を極めたいです。
ーやっぱり、お芝居が好きですか?
窪塚:大好きだし、楽しいです。めちゃくちゃ。
いましかできないこと、いまのぼくだからこそ魅せられることがきっとあると思っていて、ぼくはいまそこに集中しています。年齢的に友達と遊びたい時期かもしれないけど、それはいつでもできる。それに、うわべだけの友達じゃなくてみんな応援してくれているから。友達も他のジャンルで頑張っていて、自分の負けず嫌いな性格も働いて、フィールドは違うけど一緒に切磋琢磨していきたいです。結局ぼくは冒険したり、チャレンジすることが好きで、ずっとそれをやり続けたいなと考えています。