PROFILE
兵庫県淡路島出身。小学校教師を経てフッション業界に転職。販売員、プレスを経験した後に2015年に独立。パンツ専業ブランド〈ニート〉をスタート。このほかプレスオフィス「にしのや」を立ち上げて、様々なブランドのPRディレションも手がける。今年7月、地元淡路島に念願だったショップ「エヌ&エヌ ストア」をオープンさせた。
ニート以外にもやりたいことがあった。
美しく広い海と、木々生い茂る山の景色。豊かな自然のあいだに挟まれるように立地する都会、そして喧騒。神戸には贅沢すぎるほどたくさんの魅力が存在しています。

そこからクルマでドライブすること30分ほど。明石海峡大橋を渡れば、そこはもう淡路島です。景色を眺めながら海沿いの道を沿うように島を南下すると、あっという間に目的地付近に到着します。クルマの扉を開けて外に出ると、うだるような都市部の暑さは鳴りを潜め、気持ちのいい田舎ならではの暑さがそこにはありました。

平屋建ての住家、古き良き小さな商店や民宿などの中に、ポツンと建つ一軒のお店。一見すると街に馴染んでいるようだけど、どこか違和感を感じこのお店こそ、今回の目的地である「エヌ&エヌ ストア」なのです。




店内と店外をつなぐ大きな窓ガラスからは、賑わうお店の様子が伝わってきます。この日はショップのオープニングレセプションがおこなわれ、各地からたくさんのひとたちがお祝いにかけつけていました。

「この場所でもともと、おばあちゃんが商売してたんですよ。それでぼくが社会人になったくらいの頃、土地を引き継いでなにか自分のお店をはじめられたらいいなと思っていたんです」
そう語るのが、このショップをオープンさせた張本人である〈ニート〉のデザイナー・西野大士さん。淡路島出身で、地元に錦を飾るような気持ちで「エヌ&エヌ ストア」をスタートさせたわけです。
「そこからリアルに構想をはじめたのが3年くらい前ですね。〈ニート〉のオーダーサロンである『ニートハウス』を2020年に東京でオープンして、つぎになにをしようと思ったのがきっかけです。東京で自分のお店を持てたのはうれしかったんですけど、〈ニート〉しか取り扱うことができないジレンマがあって。もっと他にもやりたいことがあったんですよ」
