ファッションとして重宝するオーロラライトユーティリティダウンジャケット。
ーでは、こちらの「オーロラライトユーティリティダウンジャケット」もお願いします。
信之:デザインの話では、ミリタリーがデザインモチーフになったと聞きました。そういう点では、まずこのポケットはちょうどいいアクセントになってますよね。ファッションに落とし込みやすいアイテムだなと。
ーフライトジャケットをモチーフにしているそうです。
信之:あとは、フードを外せるというのも、すごくいいなと。機能としてはあった方が暖かいんですけど、脱着できるというのは着こなしの幅が広がります。個人的には街着としては、フードは外した方が好きですね。
ーではスタイリングについては?
信之:今回のスタイリングについては、ぼく個人は比較的デザインの凝った服が好きなんですけど、時代のムードがなんとなくミニマルだったり、あまり言葉としては好きじゃないんですが、クワイエットラグジュアリーという流れもあって、そのアプローチとして上下ワントーンを選びました。そういうファッションに、このダウンのデザインはハマると思ったので、ワイドめで丈長めのエレガントなスラックスを合わせています。
ーファッションとしてかなり使えるダウンだと。
信之:少しシャイニーでハイテク感のある生地がそういう印象なのかもしれません。
正明:この感じは、ぼくらが若いときに流行ったアウトドアファッションにはなかった気がしますね。
信之:なので、アウトドアにとらわれず、現代のファッションの流れとしてこのダウンは取り入れたら面白いんじゃないかなと。ということでブラウンをベースにして、パンツが縦にも横にもボリュームがあるので、シルエットを考えてダウンのサイズを小さめにしてバランスを取りました。
ーインナーはブラック、ダウンとパンツはブラウンと色数少なくまとめていますね。
信之:ジップを閉めるとブラウンのワントーンになりますが、すべてのアイテムで質感を気持ちずらしていくということを意識しています。たとえばジップを開けた時にアウトドアとは少し異なる要素を入れるため、ブラックのモヘアニット、中のTシャツはスポーティな素材のものを合わせました。
ー風防の襟も高さがあるので、たしかにモード感もあるような…。
信之:防風としての機能だとは思うんですけど、襟がキュッとしまっているとスタイリッシュな印象がありますね。そんなところからも全体的にミニマルに仕上げたいなと思ったんです。
ーでは、正明さんの場合は?
正明:こちらも「オーロラダウンジャケット」と同じく、アウトドアとかを意識しないでいつも通りの自分の格好に合わせられるなと。面構えとしてすごくシンプルだし、単純におしゃれだと感じたので、いつもの自分のスタイル…、今回はオーバーオールを合わせました。どちらもわざわざダウンに合う・合わないを考える必要もないというか。すでにダウンは一般化してきているし、ぼくらが最初にアウトドアファッションにハマった90年代後半〜00年前後くらいの時代に比べて、ダウンは一般的なアイテムになっていますからね。
ー何にでも合わせやすいというのは、どのあたりに感じますか?
正明:このボリューム感とデザイン、ハイテク感のある生地です。たとえば、デザイン面ではダウンの部屋を分けるステッチが表面にない、このシームレスな感じがスマートですよね。ダウンを着るぞという意気込む必要もないくらい、ジャケット感覚で着れるのがいいなと。どんなひとでも自分の普段の格好にそのまま合わせて十分でしょう。ぼくの場合は、大きめのサイズを選んだことが、結果としてファッションっぽく仕上がったかなと。アウトドアのアイテムという範疇ではなく、ジャケットというより大きなジャンルのなかの1アイテムですね。
ーフロントを上だけ留めて、Aラインのシルエットにしてもいいですよね。
正明:フロントもスナップボタンで開け閉めしやすいので、一気に開けやすいですよね。
信之:そうそう。ジッパーがダブルジップじゃなくて、逆にスナップボタンというのがいいなと。ジップで閉めるのが面倒くさいときもあるので。
ー機能面では、実際にどう感じましたか?
正明:袖を通して、まずは感じたのは軽さ。ジャケットを着ているくらいの軽さでした。ダウンを着ている感覚があまりなかったというか。
ーダウンがパンパンに詰まっていてズッシリしたダウンもありますからね。
正明:動きやすいし、ちょっと動いても熱くなかった。生地が防水透湿のオーロラライトと聞いたので、そのあたりが効いているんでしょうね。
ー光が透過するくらい生地が薄いというのも驚きでしたね。
信之:このダウンはとにかく軽いので、着ていて気持ちよかったですね。アウトドアブランドらしく、使うのに問題ないくらいまで極限に薄くしているんでしょうね。それがこの着心地につながっているんだと思います。