お宝が揃うマーケットにしびれるライブ。



まずは、小林さんと旧知の仲である面々が、私物や自身のブランドのアイテムを持ち寄るスモールマーケット。出店者は滅多にフリマに参加することがない人たちで、毎年、彼らが出品するお宝目当てに朝から多くのお客さんがやってくるんです。このためだけに、都内からやってくる人もいるくらい。




クラブハウス内では、Takanori Murakamiさんによるカスタムプリントショップや、〈マウンテンリサーチ〉と同じく、東京・中目黒に拠点を構えるカレー屋さん「FORRESTER Spice & Music」も出店。「KARASUYAMA FOOD SERVICE」による絶品チリドックも提供されていました。

ここで異彩を放っていたのが、Gaku Gakuさんによる占いコーナー。限られたメディアに占いを寄稿している彼ですが、この日は占星術や数秘術、手相、タロットなどを駆使して、過去や未来、そして人生における目標や試練など、ズバズバと占ってくれていました。超当たるんです、これが。
そして19時からはお待ちかね、ライブの時間。
誰が登場するかは当日ライブがはじまるまで明かされないシークレットギグはA.M.C.ならではのスタイル。蓋を開けてびっくり、今回はFLYING KIDSの浜崎貴司さんの登場です。
浜崎さんと小林さんの関係は、およそ40年前まで遡ります。小林さんが〈マウンテンリサーチ〉をはじめるもっと前、靴のデザイナーとして働いていた時代。浜崎さんはちょうど「イカ天」の3代目キングになった頃。

「その当時、同じ場所に出入りしていたんだけど、最初は浜ちゃんのこと馬鹿にしてたんだよね。イカ天出身のバンドだしさ、とか思っちゃったりしてて。本人の前でそんなテキトーでナメた態度をしたら、当たり前だけど浜ちゃんが怒っちゃって……でも、これを機にちゃんと付き合うようになったんだよ(笑)」(小林)
小林さんの紹介のあとにはじまった、浜崎さんのプレミアムなライブ。ギターの音と、太くて伸びやかな声がクラブハウス内に響き渡ります。幸運にもイベントの参加券を得た50人ほどのオーディエンスが、その音に酔いしれました。



CMにも採用されたカバー曲『ウイスキーがお好きでしょ』はお酒が進み、NHK Eテレで大人気『ビー玉びーすけの大冒険』で子供たちもおおはしゃぎ。『幸せであるように』にグッときて、『風の吹き抜ける場所へ』で大人たちも大合唱。
浜崎さん、普段はまったく自然には来ないようで。もちろんキャンプも一切せず、「水源の森 キャンプ・ランド」へも初訪問。
「実は、昨日東京でコンサートがあって、結構疲れてたんですけれども、ここに来たら、元気が湧いてくるというかね。キャンパーの方が、平日働いて週末にキャンプするって、謎に近かったんですけど『こういうことか』っていうね。チャージすんのかって。なので今日は思わぬチャージができて、みなさんともお会いできて、今後の生き方を考え直していく可能性があるなって思いました(笑)」(浜崎)



浜崎さんはソロライブを定期的に開催中。詳細は、ぜひインスタアカウントで確認を。
余韻に浸る間もなく、続いてはビンゴ大会。ここからは〈マウンテンリサーチ〉のプレス兼名物店長の石井さんにバトンタッチ。これまた豪華で、スモールマーケットの参加者たちが自身のブランドのアイテムを大量に持ち寄って、大盤振る舞い。東京で開催したなら、きっと人が来すぎて大変なことになるほどのラインナップでした。




そのあとは、クラブハウスでヘラ絞りでつくられた世界一大きな焚き火台を囲んだり、各々のテントに戻り家族の時間を過ごしたり。
イベントのプログラムが無事終わった頃、小林さんに改めて、A.M.C.に対する思いを伺いました。いつもそうなのだけど、小林さんの話はいろんなことに気づかせてくれて、話終わったあとはポジティブになってくるんです、不思議と。