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FEATURE
コラボだからできたエイジングするイエローブーツ。
Timberland × WHIZLIMITED × mita sneakers

コラボだからできたエイジングするイエローブーツ。

90年代のヒップホップシーンを象徴するアイテムである〈ティンバーランド(Timberland)〉の通称「イエローブーツ」。ブランドとともに生誕50周年を迎えたことで、再び注目が集まっています。今回は〈ウィズ リミテッド(WHIZLIMITED)〉のデザイナー・下野宏明さんと、「ミタスニーカーズ(mita sneakers)」のクリエイティブディレクター・国井栄之さんに、11月25日(土)に発売されるトリプルコラボのイエローブーツについて語ってもらいました。今回のコラボ、一見普通なようで、やっぱり普通じゃないようです。

  • Photo_Hiroyuki “Liliy” Suzuki
  • Text_Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)
  • Edit_Shuhei Wakiyama

PROFILE

下野宏明(右)
WHIZLIMITED デザイナー

1976年東京生まれ。2000年に“INDIVEDUAL CLOTHING”をコンセプトにした〈ウィズ リミテッド〉を立ち上げる。「ミタスニーカーズ」の国井さんとは共通の友人を通して知り合い、意気投合。以後、スポーツブランドのスニーカーを中心にコラボなどで協業する。
Instagram:@whiz1976

PROFILE

国井栄之(左)
mita sneakers クリエイティブディレクター

1976年生まれ。東京の下町、上野から世界へ向けて独自のスニーカースタイルを提案する「ミタスニーカーズ」を牽引するスニーカー業界の重鎮。数多くのブランドとのコラボを手掛けるだけでなく、多岐にわたりスニーカープロジェクトに携わる。
Instagram:@shigeyuki_kunii

コラボはアイデンティティを出すのに悩む。

―今回は〈ティンバーランド〉、〈ウィズリミテッド〉、「ミタスニーカーズ」のトリプルコラボ「イエローブーツ」ということですが、下野さんにあまり〈ティンバーランド〉というイメージがなかったのですが…。

下野: 実はこの「イエローブーツ」は3回買い直しているぐらい好きで履いてますよ。「イエローブーツ」が定番ですけど、若い時には天邪鬼的に「フィールドブーツ」をよく履いていました。

―その「フィールドブーツ」はどこで購入されたんですか?

下野: 恵比寿にあった「ネバーランド」というインポートセレクトのショップだったか、DJのMUROさんが渋谷でやっていた露店だったかで、購入しました。

―どちらも懐かしいお店ですね(笑)。

下野: まだ履いていない「イエローブーツ」もあるし、一足を長く履くという感じじゃなくて、スニーカーみたいに汚れたら次!みたいな感じで履いていましたね。

国井さんはヒップホップと接点が多いイメージがあるので、「イエローブーツ」も親和性が高そうなのですが、いかがですか?

国井: そうですね。その界隈に友達や先輩が多いだけですけど(笑)。ただ、90年代のレッドマンとかクレイグ・マックといったラッパーは制服のように〈ティンバーランド〉を合わせていましたね。先ほどの下野くんのように、〈ナイキ〉の「エアフォース1」は少し汚れたら次の新品を履く…みたいに、まっさらの「イエローブーツ」を履くヒップホップのニューヨークっぽい文化があって。そんな「イエローブーツ」のステータスシンボル的な側面も好きでしたね。ただ、今回のコラボもあったので、めちゃくちゃ久しぶりに履きました。

ー久々に履いてみて、どうでしたか?

国井: 「フィールドブーツ」は冬とかに久々に履きたくなって、合わせたりしますけど、「イエローブーツ」はホント久々に足を通して、やっぱりいいなと思いましたね。

ー〈ウィズ リミテッド〉と「ミタスニーカーズ」は最近でいうと〈コンバース〉や〈ニューバランス〉などでいろいろとコラボされてますよね。

下野: その他にも〈プーマ〉や〈リーボック〉、〈アシックス〉や〈ミズノ〉さまざまなスポーツブランドとコラボして来ましたね。

国井: 最近発売した〈ニューバランス〉の「MT580」があったように、ストリートブランドは〈ヘクティク(HECTIC)〉の真柄さんやYOPPIさんとずっと一つのブランドで協業させてもらっていて、そういったテンションで同じ原宿発の〈ウィズリミテッド〉とコラボをするのは自分のなかで腑に落ちなかったんです。

ーなるほど。

国井: ただ、〈ウィズリミテッド〉は何シーズンも展示会を見させてもらって、展示会に行くごとにブランドが変わったんじゃないかと思うぐらいデザインの幅広さはあるんだけど、〈ウィズ〉っぽい芯はしっかり通っていて。この“らしさ”とこの“振り幅”は、いろいろなスポーツブランドでの可能性を感じました。下野くん自身もスニーカーが好きだし、偏った目で見ていないところもよかったので、〈ウィズリミテッド〉とはスタンプラリーのような感覚で協業していくのがベストだなと思ったんです。

下野: ありがたいですね。自分はずっと原宿にいたけど同世代は周りにあまりいなかったから、同世代の友達ができてよかったなと思いました。

ーただ、スポーツブランドとコラボをやることはブランドにとってかなり刺激にはなりますよね。

下野: そうですね。ただ、「ミタスニーカーズ」とスポーツブランドの看板を背負うわけだから、最低でも売れなければいけない…そんなプレッシャーはありますよね(笑)。あとは自分らしさも表現しなきゃいけないし。結局コラボはイチからつくれるものは、ほとんどないわけだから、そのなかで〈ウィズリミテッド〉のアイデンティティや自分のやる意味をどこかに出さなきゃいけないのは毎回難しいですよ。

INFORMATION

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