八ヶ岳のSANU 2nd Homeと、その周辺で体験できること。

「SANU 2nd Home」は自然の中のもうひとつの家として、暮らしをコンセプトに置いているので食事は各エリアでお店の開拓を楽しむか、地元の食材を買い込んで、キッチンで料理をします。

たかが料理なのだけど、それだけで一気に「住んでいる」感覚が湧いてくるし、繰り返し通う中で不思議とその土地に根付いた気になってくるわけです。

で、八ヶ岳の拠点周辺で食材を探すなら、こんな場所へ。

まずは、2022年にオープンした「モンタラ（montara）」。北杜市の南に位置する、チーズとワインのお店です。日本をはじめ世界のチーズがセレクトされていて、フレッシュなモッツァレラからクセのあるものまで、各種ワインとのペアリングが楽しめるチーズが揃っています。ワインも白、赤、オレンジとなんでも。

店主である本田佑輔さんは、以前はソムリエとして活動し、ワイナリーでも働いていた経験があることから知識が豊富。好みを伝えれば最適な一本を提案してくれます。

カウンター奥にはJ Dillaの名盤「Donuts」のポスターが飾ってあったり、フイナムでもお馴染み「stacks bookstore」のものが置かれていたり、カルチャー濃度も高いお店。

せっかく長野まで足を伸ばしたのだから、新鮮な野菜やキノコも手に入れておきたい。そんなときは、農産物の直売所「よってけし」へ。その日にとれた食材が並び、ローカルたちも御用達です。午後になると品数が少なくなるので、早めの時間に行くのがおすすめ。大きなスーパーもいいのだけど、こうした場所はよりその土地を感じられるし、おばちゃんも超気さく。

肉を買うのなら「わたなべ」で。上質な肉を買うことができると評判の店で、A5ランクの和牛や、山梨ブランドの甲州ワインビーフ、甲州富士桜ポーク、名水地鶏なども取り扱っています。ほかにも鮮魚や加工肉、惣菜もそろっているから、とりあえずの酒の肴も買うことができます。

ここからちょっと番外編。ランチに立ち寄る時間があるのなら、「Blowin’ in the Wind」もおもしろい。

ご存知、ボブ・ディランの名曲を冠するお店なのだけど、実はこのエリア、秋から冬にかけては六甲おろしならぬ、八ヶ岳おろしという風が吹き込んでくる。宮沢賢治の『風の又三郎』もこのあたりが舞台になっているらしい。だからBlowin’ in the Wind＝風に吹かれて、というわけ。提供するのはレコードとコーヒー、そして鰻。

九州から生きたまま送られてくる鰻を八ヶ岳の湧水で育て、フワフワトロトロのやつが食べられます。めちゃくちゃうまい。それと音楽好きの店主・三上さんがセレクトしたレコードやCDも販売していて、掘り出しモノも見つかるかも。

その近くには、2022年にオープンした「GASBON METABOLISM」というアートスペースもあります。

三脚メーカーの跡地をリノベーションし、広大な建物に世界中のアーティストの巨大な作品が展示されています。アーティスト・イン・レジデンスとしても機能し、ここに滞在しアート作品を制作する作家も多数。運営するのは『GASBOOK』を刊行している「ガスアズインターフェイス」。