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ウールリッチとスパイバーが描く、アメトラの明るい未来。
Think Future with W. David Marx : WOOLRICH OUTDOOR LABEL

ウールリッチとスパイバーが描く、アメトラの明るい未来。

未来を切り拓く新しい素材として注目を集める「ブリュード・プロテイン™」。山形県鶴岡市に拠点を置く「スパイバー(Spiber)」が循環型の社会を目指して開発したこの人工タンパク質は、繊維状にすることでアパレルにも応用が可能です。その次世代の繊維素材「ブリュード・プロテイン™ファイバー」を使用したセットアップとコートが〈ウールリッチ アウトドアレーベル(WOOLRICH OUTDOOR LABEL)〉からリリースされます。「ブリュード・プロテイン™」とは一体どんなものなのか? その誕生によって、ファッションの未来はどのように変わるのか? アメリカン・トラディショナルにまつわる本を上梓してきたW・デーヴィッド・マークスさんと共に、その生産工場を訪ねました。

人工的なのに、人工的に見えないところがユニーク。

PROFILE

W・デーヴィッド・マークス

1978年アメリカ・オクラホマ生まれ、フロリダ育ち。日本のファッション文化に造詣が深く、雑誌『ポパイ』での連載をはじめ、日本のアメトラ文化について綴った『AMETORA(アメトラ) 日本がアメリカンスタイルを救った物語』を2017年に上梓。また、24年には『STATUS AND CULTURE ――文化をかたちづくる〈ステイタス〉の力学 感性・慣習・流行はいかに生まれるか?』を出版した。

「微生物の発酵プロセスによって、こうした繊維が生まれるというのがおもしろい。そして、なによりも不思議だから興味が湧きますよね」

そう語るのは、W・デーヴィッド・マークスさん。日本の服飾文化をユニークな視点で捉えた自身の著書『AMETORA(アメトラ) 日本がアメリカンスタイルを救った物語』では、アメリカで生まれた普遍的な服がいかに日本で受け入れられ、ファッションとして独自の進化を遂げたのかを綴っています。

SPIBER PENNSYLVANIA JACKET ¥180,000, SPIBER PENNSYLVANIA TROUSERS ¥75,000

デーヴィッドさんが袖を通すのは「ブリュード・プロテイン™ファイバー」を用いた〈ウールリッチ アウトドアレーベル〉のジャケットとコート。子供の頃、なにも意識せずに着ていたブランドが、日本ではアメトラとして浸透していました。それを知ったときに、はじめて「いい服を着ていたんだと認識した」とデーヴィッドさんは話します。

「〈ウールリッチ〉もそうしたブランドのひとつですね。おもしろいのは、ファッションなんだけど、ファッションではないところ。目線はファッションなんだけど、あくまで道具としてつくられているところにみんな着目していますよね。日本人がそうした解釈で服をデザインして、それが海外で評価されているという循環もユニークです」

SPIBER HUNTING COAT ¥250,000(EACH)

「〈ウールリッチ アウトドアレーベル〉は昔ながらの伝統的な服をサンプリングしながら、現代のテクノロジーを駆使してつくっていますよね。今回の『スパイバー』とのコラボでは、生地に人工的な要素を感じないところが魅力的だと思いました。『ブリュード・プロテイン™ファイバー』は人工的につくられたものなんだけど、ウールやコットンみたいな見え方をしている。それがいまのファッショントレンドとも合っているように思うんです」

「先ほど、展示されているTシャツを触ったんですが、『ブリュード・プロテイン™ファイバー』が混ざっているなんてまったく分からなかった。それほど違和感なく馴染んでいたんです。この素材の魅力ってウールやコットンと見分けがつかないところにあると思います。コットンやウール、それにシルクなどの天然繊維は、昔から使われているものです。人間はそこに美しさを感じて服をつくった。人工的に天然に似た繊維がつくられていることにすごく驚きます」

そう話すデーヴィッドさんは、「ブリュード・プロテイン™ファイバー」がどのようにつくられているか興味津々の様子。早速、工場内を見て回ります。

INFORMATION

ウールリッチ アウトドアレーベル

オフィシャルサイト
Instagram:@woolrich.outdoorlabel

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