
PROFILE
東京の下町で、いろいろな意味でギリギリだったという写真家の父と専業主婦、後に化粧品販売に勤しむ母親のもとに生まれる。褒め上手な母親からは、自分で率先して行動すると相手に喜んでもらえるというサービスの基本を学ぶ。高校卒業後、東京・渋谷のアパレル会社を経て、インテリア会社に転職。会社で寝泊まりしながら自ら撮影してつくったカタログが話題を呼ぶ。10年あまり籍を置いたのちに退職し、2007年〈プエブコ〉を創業。国内はもとより、海外からの人気も高く、2024年11月国外初となる路面店をフィレンツェに開く。2017年当時のインタビューはこちら。
フイナム取材班がインドで目にしたものをまとめた30秒の動画。本編に入る前にお楽しみください。できれば音を出して!
なぜインドでものづくりを?
バックパッカーの間では、「インドは行くんじゃない、呼ばれるんだ」とはよく聞く話。しかし、今回我々を呼んでくれたのは、インドそのものではない。「〈プエブコ〉の製品をつくっているインドの、ものづくりの現場を見ませんか?」と社長の田中さんが誘ってくれたのがそのはじまりだ。


インドの高速道路から見えた国旗。目を移すと、フロントが大破したバスが平然と走っていた。
でも、これは悪口なんだろうけど、インドを旅したことがある身としては、インド人は実に面倒くさい印象がある。ワイルドでエネルギッシュなインド人は、日本人的感覚とあまりに違うというか。そもそもこの地でインド人相手にものづくりをするというのはなかなか骨が折れることなんじゃなかろうか。
そんな心配をよそに、インドの地に降り立った我々を、一年のうち延べ3ヵ月以上は、インドに滞在するという田中さんが、旅人を歓迎するインド人にもよく似た笑顔で迎えてくれた。