デザイナーとして、バイヤーとして。

―浅川さんは、バイヤーとデザイナーという、二つの顔を持っていますが、今後も両立されていく予定ですか。
浅川: お店はお店ですごく好きですし、バイヤー目線で新しい服をみるといつも何かしらの感動があります。とにかく服が好きなので、そのなかで発見もあるし、単純に楽しいんですよね。自分の感性をお客様に幅広く提案できるのも楽しいし、一方で、自分の表現を深めることも楽しいんです。
最近は、ブランドがメインになってきてしまっているんですけど、バランスをみながらショップは続けて、今後も両立していきたいなと思っています。

―コレクションの発表は、今後もパリでと考えていますか?
浅川: そうですね。一度パリで発表したからには、ずっとこっちでやっていきたいと思っているので、やっぱり自分たちなりの表現方法で少しずつ広げて、より多くの人へよいプロダクトを届けていけるよう、プロジェクトを続けていきたいですね。
―大切なのはやはり「自分たちらしい」ことなのですね。
浅川: 服だけじゃなく、言葉の選び方や伝え方なども含めて、プロジェクトを丁寧に積み重ねることで、目に見えない価値が生まれてきたりすると思うんですね。

浅川: メディアでドーンと広げるよりは、ひとりひとりの目を見ながら、直接プロダクトのよさを伝えたいタイプだし、それが自分に合っている。というか、自分はそのやり方しかできないんですよね。それで、ビジネス的に結果が出るかもしれないし、出ないかもしれない。それでも、自分らしく、自然に、いい形で広がっていけたらいいなと思う。それがやりたいことなので。

―今後の目標は。
浅川: 今回のショーで、今できることはやり切りましたが、もっともっといい表現をしたいと思いますね。かっこいい人がたくさんいるので、その人たちに近づき、自分なりの表現をしていけたらと思っているし、これからも服づくりをしていきたいです。