道具としてもバリバリ使える。


準備が整ったところでさっそく川へと入っていく杉坂ブラザーズ。この日は前日から雨が降っていたこともあり、いつもより少し増水気味。糸に毛鉤(フライ)を結んで、釣りを開始します。



「これは全部自作の毛鉤です。フライフィッシングって魚を釣るだけじゃなくて、毛鉤を巻くのもそうだし、フライキャスティングといって毛鉤を飛ばす動作も競技になるくらい、幅の広いアクティビティなんです」(渓亮)
「アメリカには、毛鉤を巻くひとたちが集まるショーがあるんですけど、中には信じられないくらい美しい毛鉤を巻いているおじいさん、おばあさんもいるんです」(友大郎)
「『若い頃は釣りばっかしてたけど、いまはこっちに熱中してるのさ』みたいなこと言ってて」(渓亮)
「それを見て、このカルチャーは一生楽しめるんだなって思いました。釣りだけではなく、フライフィッシングは毛鉤の美しさを追求するアートとしての側面もあるんです。ぼくたちも将来はこんな風になるのかなって思ったり(笑)」(友大郎)



フライフィッシングの楽しさは、毛鉤を巻いたり、上手にキャスティングをしたり、魚のことを知るために知識を蓄えたりと、さまざまな要素が複合的に絡み合い、その世界観を構築しているところにあります。そしてそこにはファッションのエッセンスも含まれます。彼らは自由に釣りのファッションを楽しんでいるのです。
「最初にフライフィッシングを覚えたとき、釣りの格好といえば魚に見つからない色味や、機能性を追求したものばかりだったので、お洒落とは無縁でした。だけど、それが段々と変わってきました」(渓亮)
「海外ではプロスノーボーダーがオフシーズンにフライフィッシングをやっていたりして、彼らの自由なスタイルは衝撃でした。ぼくが留学していたモンタナ州では、フライフィッシングといえばハットのイメージ。もともと古着が好きだったし、普段着ているネルシャツを着たりと、もっと自分が好きな格好で釣りをしてもいいんじゃないかって思うようになったんです」(友大郎)


「当時、釣り用の偏光サングラスはお洒落なものがなくて、自分の好きなフレームを買って、釣り用の偏光レンズに入れ替えて使ったりもしていたんです」(渓亮)
「そんな感じでぼくらは自由にフライフィッシングを楽しむようになっていったんですが、気がついたら周りにも同じような仲間が集まっていました(笑)」(友大郎)
この日、彼らが着ているのは〈ウールリッチ アウトドアレーベル〉のウェーディングジャケット。〈ウールリッチ〉のアーカイブをベースに、現代の感性を加えてデザインされており、クラシックとモダンがバランスよく共存したアイテムです。


「インスタでこのレーベルのことを知ったんですけど、〈ウールリッチ〉にこんなかっこいいウェーディングジャケットがあったんだって衝撃を受けました。珍しいカラーリングにもすごく惹かれました。着てみたいって思わせるアイテムですよね」(渓亮)
「〈ウールリッチ〉ってもっと素朴なイメージがあったんだけど、このレーベルはその印象をいい意味で覆してくれました。ルックを見させてもらって、世界観がとにかくかっこいい。めちゃくちゃ洗練されてますよね」(友大郎)
デザインも大事だけれど、実際に気になるのは機能面。ウェーディングジャケットというからには、きちんと釣りで使えなければ意味がありません。


「道具としてもバリバリ使えますよ。ポケットが大きくてフライボックスもしっかり収納できるし、フラップがついているから中に水が侵入することもない。個人的にはハンドウォーマーがついているのもありがたかったですね。寒いときって、やっぱりポケットに手を突っ込みたくなるので。それにゴアテックスの生地で防水だし、軽いから疲れにくい。Dリングもついてて、本当に申し分ないです」(友大郎)
「ポケットがたくさんついているところも魅力的だなと思いました。ちゃんと丈も短くて、川の中に入って裾が濡れることもないですし。普通に使えるウェーディングジャケットだなって思います」(渓亮)

