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「フイナム」が様々なブランドやヒトと
コラボレーションしたスペシャルサイトです。

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SHOPPING ADDICT 2017 Sept. 〜編集部員のお気に入り〜

肌寒い日がなんだか増えてきましたね。しかしこれはファッションを楽しむための号令!秋冬モノに悩んでるあなたへの助け舟、SHOPPING ADDICTをどうぞ!人数が1人増えたので今回から1人3点のご紹介です!

  • Photo_Masaki Sato
  • Edit_Rei Kawahara

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アンプラグド校了!

小牟田亮

半年に一回の雑誌「フイナム アンプラグド」も6冊目を無事に校了しました。今回のテーマは“趣味”。モノ消費からコト消費へと移り変わる時代の流れを描いてみました。

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AVMアームのジュエリー

大地を、宇宙を感じるジュエリー。

今年の夏、北海道の根室市に行ってきました。9月22日に発売になる、『フイナム アンプラグド』とフイナムの取材のためで、この最果ての地に住む古川広道さんという才人に会いにいったのですが、とにかくこの古川さんが面白い。パリでファッションを学んだあと、すぐに自身のブランド〈アーム〉をスタート。以来、18年にわたってシーンのトップを走り続けます。そして、震災をきっかけに初めて訪れたという根室に移住。いまでは本職のデザイナー稼業に加え、根室市の文化推進協会会長に始まり、根室市移住アドバイザー、根室市エネルギー作定委員など様々な活動に携わっています。東京で初めて古川さんにお会いして、その多岐にわたる活動に興味を持ち、取材を決意。彼が作るジュエリーのことはそこまで深く知らないままに根室を訪れたのですが、いざリングやバングルを手にしてみると、滋味深く情緒的な佇まいに一発でやられたというわけなのです。とくにシルバーのバングルは「最高傑作」と古川さんが太鼓判を押すほどの逸品。その独特のフォルムが生まれたエピソードが面白い。いわく、クジラの骨をずっと触り続けて、手にその形状を覚え込ませてから制作に取り掛かったそう。40年間生きてきて、初めて欲しいと思えるバングルに出会いました。大げさではなく、このバングルのなかに宇宙があります。
バングル ¥90,000、右上リング ¥140,000、右下リング ¥120,000

サイ マーカンタイル
03-5414-3531

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Scye Mercantileサイ マーカンタイルのジャケット

17年の歴史が産み出した一着。

ブランドがスタートして17年。トレンドには脇目も振らず、ただただ自分たちの思う最高にクールな服を追い求めてきた〈サイ〉。今年、ついに東京は千駄ヶ谷に旗艦店をオープンしました。どのメーカー、ブランドも店舗の売り上げが厳しいと喧しいこの時代に、あえての試み。この姿勢がたまらなくカッコいいし、どこまでも応援したくなるんです。なんでも旗艦店だからといって、全アイテムが揃うわけではないそうで、「サイ マーカンタイル」というショップが〈サイ〉のアイテムをセレクトしたという体で運営していくとのこと。EC全盛のいま、リアル店舗にはわざわざ行く理由がないと難しいのは誰もが知る通りですが、その理由のひとつがここでしか買えないライン〈サイ マーカンタイル〉の存在です。今回ご紹介するベーシックなウールサージのジャケットは、コレクションラインの〈サイ〉とも、ベーシックラインの〈サイ ベーシックス〉とも趣を異にする、コンテンポラリーな様相。ブランドの現在位置を体感するには最適なシリーズなのではないでしょうか。とにかくいま〈サイ〉の動向にものすごく注目しています。
¥52,000+TAX

サイ マーカンタイル
03-5414-3531
www.scye.co.jp

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TOPO DESIGNSトポ デザインズのバックパック

コロラド発の気になるブランド。

とある筋によると、いまアメリカで最も先進的な州はニューヨーク州でもカリフォルニア州でもなく、コロラド州だそう。マリファナの所持・娯楽使用をいち早く合法化、その進歩的な姿勢は全米中の注目を集めています。ヒップななにがしを日々探し続けている我々としては、こうしたある種リベラルな動きは見逃せないわけで、コロラドという名前は深く胸に刻まれているのです。そんなコロラドで作られているのがご覧の〈トポ デザインズ〉。日本での知名度はこれからというところですが、本国ではすでにある一定の認知度を獲得。バッグがメインながら、アパレル、アクセサリーと多角的にビジネスを展開しています。コロラド州は、元々アウトドアやスポーツが盛んな場所。こうしたブランドが生まれる素地は十分にあったわけで、全ての商品はコロラド周辺のフィールドでテストされ、修正を繰り返したものだそうです。ポップなデザインに高機能的なディテール、そしてヒップな気風がないまぜになった〈トポ デザインズ〉。これから“来そう”な気がします。
左 ¥18,800+TAX、右 ¥17,800+TAX

ノーツ アンリミテッド
03-3845-0403
topodesigns.jp


yama

信越五岳に出たどー!

山本博史

ただし、台風の影響で距離が110キロから52キロに短縮しちゃったけど。とはいえ、運営もスムーズで、参加者のマナーもきちんとしている、とにかく素晴らしい大会。100キロ超えはまたの機会に挑みます。

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PATAGONIAパタゴニアの防水ジャケット

新たな名品。

ド定番のバギーズ・ショーツに、風を遮るフーディニ・ジャケット、軽量で通気性に優れたダックビル・キャップなど、〈パタゴニア〉には街で着られて、走ることもできちゃう名品が数多く存在する。そんな名品の1つに仲間入りしそうなのが、2017年の春夏にアップデートしたこちらのメンズ・ストーム・レーサー・ジャケット。ご覧の通りのプレーンなルックスに、超軽量の3層構造のリップストップナイロンは伸縮性に優れ防水性も抜群。ソフトな肌触りのトリコット素材を裏打ちすることで、快適な着心地を実現。左胸のポケットに収納できるポケッタブル仕様なので、ランニングやトレイルランニングではもちろんのこと、日常的なレインシェルとしてカバンに放り込んでおいてもよさそうです。
¥33,000+TAX

パタゴニア日本支社 カスタマーサービス
0800-8887-447(通話料無料)
045-435-6100(携帯電話専用・通話料有料)
www.patagonia.jp


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ASICSアシックスのトレイルランニングシューズ

着脱が楽なトレランシューズ。

最近、日頃のジョギングはダイアル式のランニングシューズを履くことが多い。紐を結ぶ手間が省けるし、走ったあとにはワンタッチで緩められるので、とにかく楽だからだ。市場を見渡してみると、〈アシックス〉の「ダイナミス」や〈プーマ〉の「ディスクシステム」シリーズ、〈ニューバランス〉の「フューエル コア ソニック」など、意外と各社がダイアル式のランニングシューズをラインナップしている。なかでも個人的に気になったのが〈アシックス〉のトレイルランニングシューズ「GEL-FujiRado」。研究、開発に2年以上の時間を費やしたというそれは、〈アシックス〉の信頼性はそのまま、より精密なフィット感のコントロールを可能にしてくれて、着脱もスムーズ。それでいて見た目もスタイリッシュ。ちなみにオールブラックのタイプもイケてます。
¥12,000+TAX

アシックスジャパン株式会社 お客様相談室
0120-068-806
www.asics.com


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TEVAテバのサンダル

買い貯めしときたいもの。

夏はもっぱらサンダルで過ごした。Tシャツ、ショーツにサンダル、この3点セットさえあれば、うだるような暑さの夏でも比較的快適に過ごすことができる。なかでも重宝したのが、アクションスポーツサンダルの代名詞である〈テバ〉であり、この「ハリケーン トゥ プロ」なのだ。このモデルのなにがいいって、トゥガードが付いていること。素足を踏まれる心配もいらないし、足上げをスムーズに促すことさえも補助してくれるのだ。しかも、軽量でクッション性の高いEVAインソールは、走ってみたら意外と機能してくれる。実際、30キロ弱のロング走でも難なく使えたので、当分はこれで走ろうかなと。タウンユースに馴染む見た目だし。
¥9,300+TAX

デッカーズジャパン
0120-710-844
jp.teva.com


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買い物したい!

中田潤

22日に発売となる6号目『フイナム・アンプラグド』の校了作業が終わった週末はあいにくの台風。早く買い物したい!

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E.tauzイートウツのプルオーバーシャツ

ワクワクする一枚。

昨年11月に引っ越しました。前に住んでいた場所から歩いて10分しか離れていない住宅街。理由は単純、荷物が増えて部屋が狭くなったから。新居に移るとあって、いらないモノ(1年以上使ってないモノ)はほぼ基本処分しました。クローゼットがそんなに広くないので、シャツは好きなブランドの定番品以外サヨナラ。新生活がはじまってからは、極力買い物を避けていました。ただ、〈イートウツ〉のシャツには久々にグッと来ました。日本では2年前くらいから極太パンツが人気で注目を集めている英国ブランドですが、元々150年以上前から「サヴィル・ロウ」を拠点にコレクションを展開している老舗。仕立てが優秀で、シルエットが際立つ上質な素材を使用しているのも魅力のひとつです。ルーズシルエットだけど絶対野暮ったく見えないシャツ。これがあるようでなかなか見つからない。無論、極太パンツとの相性は抜群。いまのうちに断捨離しておかないと。
¥39,000+TAX

LANTIKI centraaaaal TOKYO
03-5766-8415
www.lantiki.com

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『SLEEPING BY THE MISSISSIPPI』 by Alec Sothアレック・ソスの写真集

久々に写真集買いました。

なんでもない日常なのにしっかり脳裏に焼き付いてしまう、これが僕の第一印象でした。「アメリカが誇る、最も完璧で魅力的な写真家」と英国・ガーディアン紙から評されるアレック・ソス。日本ではまだあまりその名を知られていないかもしれませんが、世界的に高い評価を得るドキュメンタリー写真家で、マグナムフォトの正規会員でもあります。写真家に〇〇っぽいというのは失礼な気もしますが、ロバート・フランクやウィリアム・エグルストンに次ぎ、ロードトリップ写真で多くの写真家に影響を与えています。そんなソスの初の写真集として、2004年にSteidl社より刊行された『Sleeping by the Mississippi』が、新たに2点の未収録作品を加えた復刻版として出版。表紙も初版と同じイメージからの引用ながら、トリミングを変更した新しいデザインになっています。ぜひ!
¥7,500+TAX

twelvebooks
contact@twelve-books.com


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LEUCHTFEUERロイフトフォイヤーのワッチキャップ

治らない癖。

いつも考えていることですが、自分にとっての定番を持っていることはとても大事なことだと思います。それはブランドにとっても同じ。買い手側は、いつお店に行っても買えるモノ=定番品、ブランド側は、何シーズンもずっと売れ続けているモノ=定番品、という位置づけ。なかでも、ずっと“コレだ!”と探しているのがワッチキャップです。人が被っていて気になったら聞かずにはいられません。1956年ドイツにて設立されたセーターの製造を中心とするニットメーカー〈ロイフトフォイヤー〉のワッチキャップは、ブランドの定番品であり、僕の定番品にしたいアイテムのひとつ。ドイツ製にこだわり、糸の管理からすべての工程を自社で行う逸品です。タフでありながらリーズナブルなプライスがとにかくいい。ウール100%でカラーバリエーションも豊富。やっと見つかりました。文句なしです。
各¥2,800+TAX

LANTIKI centraaaaal TOKYO
03-5766-8415
www.lantiki.com



shinri

趣味号のために止めていた趣味再開。

小林真理

アンプラグドの作業も終わったので、漫画・映画三昧といきたい。とりあえず漫画は『A子さんの恋人』、映画は黒澤清、ジャームッシュ、エイリアンあたりかな。

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roundaboutラウンダバウトのジャケット

スルメのように味わい深い。

VネックのTシャツは、着ません。これは、深く考えるまでもなく“Vネック=ドレスライク”というイメージがあり、カジュアルなラウンドネックの方が好きというだけのこと。Vネックというだけで、もう自分には関係ない服だと思ってました。でも、アイテムが変われば、Vネックがカジュアルなアクセントになるんだと驚いたのが〈ラウンダバウト〉のジャケット。全体を包むカーキのワントーン、フラップポケット、ミドル丈というパーツが積み重なったことによる全体のトーンは上品かつベーシック。その中に納まったVネックは、カジュアルな“違和感”を感じます、決して“ドレス感”ではなく。Vゾーンからのぞくであろう、インナーも含めて、この“組み合わせの妙”といえるジャケットを、スルメのように何度も噛み締めて、味わいたいと思います。
各¥32,000+TAX

roundabout
www.roundabout-route.com

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Sasquatchfabrix.サスクワァッチファブリックスのパーカー

ヨロシクパーカー。

鋭くも硬派なメッセージ性、アクと汎用の混在、独特なシェイプ…これらが一体となり、〈サスクワァッチファブリックス〉を特別なブランドに仕立てていると言えるでしょう。素晴らしいアイテムばかりで目移りしてしまう2017AWコレクションですが、中でも目を引いたのがオートバイ部品メーカー〈ヨシ◯ラ〉のブランドロゴを踏襲した、「ヨロシク」パーカー。パロディものは、どこから元ネタをひっぱってくるかがセンスを問われますが、マフラー製造で有名なこのブランドを選ぶあたり、不良性あふれるきわどいセレクト眼とセンスはさすがとしか言えません。日本の不良文化(ストリート)をファッションに見事に落とし込んだ、クールジャパンのひとつだと、認定させてもらいます。ほかに白、ワイン、黒の4色展開。
¥18,000+TAX

ドワグラフ
www.sasquatchfabrix.com

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nanamica.ナナミカのウォームドライパンツ

ストレート以上、ボンタン未満の太さ。

遥か昔、ボンタンパンツという太ければ太い方がいいという不良がはくパンツがありました。その太さでマウンティングをし合い、競い合っていたわけです。でも時は移ろい、今や不良は絶滅危惧種。あるスタイリストの指南書を読むと、ワイドパンツは避けた方がいいとのこと。隔世の感があります。でも確かにそりゃそうだ、ワイドパンツは下手したら野暮ったくなってしまうアイテムの代表格でしょうから。だからこそ、このパンツに伺える〈ナナミカ〉の巧みな処理には目を見張るものがあります。ほどよい太さ、光沢感ある表地、サイドの切り替えし、ファスナーの付いたコンソールポケット、パンツと共地のベルトといったディテールは、スポーティながらもどこかクラシックな雰囲気をにおわせます。いわば、“今季のクラシック”というような…。そして機能性の高さもこのブランドらしさのひとつ。表面には撥水加工、裏面には肌さわりと保温性のいい起毛した機能的な素材が配されています。唯一、こちらから注文を付けさせてもらうとすれば、同じデザインで春夏仕様もぜひお願いしたい。ほかネイビーベースも展開。
¥20,000+TAX

nanamica DAIKANYAMA
03-5728-6550


taiyo

セプテンバー。

長嶋太陽

アースウィンド&ファイヤーの名曲は、去年も、今年も、来年も、ずっと変わらずに「ドゥユーリメンバー?」と歌い続けるわけですが、9月生まれの僕はこの曲を聴くと一つ年を取るということをリメンバーします。音楽は変わらないけど人間はどんどん変わる。切ないったらもう!

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BARBARIAN × BEAUTY&YOUTHバーバリアン×ビューティ & ユースのラガーシャツ

ルーツなきチョイス。

〈バーバリアン〉のラガーシャツに袖を通したことは一度もなく、映画を経由して憧れたこともありません。USヒップホップは全く聴かないのでそういうルートもナシ。というわけで、この一着に関してはもう、「なんとなく気になる」以外の何物でもないのです。弁明のようになってしまいますが、その「なんとなく」に従って、理屈を一個飛ばしで選んでみるのもいいんじゃないかな、と思っています。堅苦しいことは抜きにしておおらかに選びたい魅力が、この一着にはあるからです。服に付随する物語性を横目で楽しみつつ、あくまで適当に。インラインの真っ白も品がいいけれど、このザ・アメリカンなカラーに軍配。
¥12,000+TAX

ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店
03-5428-1893
store.united-arrows.co.jp/shop

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TEÄTORAテアトラのパンツ

相棒のように。

この夏、〈テアトラ〉のウォレット・パンツを穿きまくりました。アイストロピカルと呼ばれる極薄のウール生地はとにかく風通しがよく快適。夏の思い出のすべてをともに通り抜けてきた、相棒のような一本です。さて秋冬は?と考えていたところ、御誂え向きな新作を発見。同型のウォレットパンツに温度調節素材・アウトラスト(必殺技みたいですね)を採用した一本で、とにかくその素材がすんごい。人間の肌表面の最適温度である31〜32度を保ち、暑いときは涼しく、寒いときは暖かく保つそうで、これさえあればどんなワガママボディにも適切に対応。理屈に関してはググっていただくとして、来たるべき冬の相棒はこれで決まりです。
¥40,000+TAX

ROTHKO
info@teatora.jp

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BROHMブロームのシューズ

多面性の靴。

甘いとしょっぱい。相反する二つの要素が上手に綱引きをした結果、ハッピーターンという傑作が成立しているわけですが、〈ブローム〉のスリッポンに関してはトラッドとストリートがアンビバレントな同居を果たしているゆえに、かつてないほどにクールなのだと思います。どんな人にも二面性、両義性はあって、異なる要素の折衝の中で人間性が浮き彫りに・・・と、よくわからない話になってきましたが、革靴なのにスニーカーっぽく、ローファーなのにコマンドソール、といった絶妙なねじれのあるドッキングっぷりが魅力です。かかとのエナメルはドレスっぽくもあり。何はさておきいろんな格好にシュッとハマるのがとにかくいいんですよね。
¥31,200+TAX

SUPPLY TOKYO
www.supply-tokyo.com/


mura

買ったもの、買う予定のもの。

村松諒

気がつけば間もなく秋本番。9月22日には雑誌『フイナム・アンプラグド』が発売されます。この雑誌の巻頭の企画「Shopping Addict」でもいま憧れているものを選んでいるので、ぜひチェックしてみてください。ウェブの方では、すでに買ったものとこれから買うつもりのものをピックアップ。

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crépusculeクレプスキュールのニット

秋の色。

半年前に〈クレプスキュール〉の2017-18年秋冬コレクションの展示会に行った。実はこのブランドの展示会に行ったのは今回が初めて。丸首のニットばかりを想像していたが、今シーズンはジップのカーディガンやリブ編みのマフラーなども印象的で、どのアイテムも見とれてしまうような柔らかな色使いが素敵だった。そのとき、服の説明をしてくれた、ショールーム「オーバーリバー」の越川さんが着ていたのが写真のニット。ちょっと気になって話を聞いてみると、実はレディスのもので着丈は短いけど、ワイドなシルエットだから男性でも着れるとのことだった。実際に試着してみると、鹿の子で編まれたウールの肉厚の生地を使っていて着心地もいい。僕は展示会で服を買わないことにしているのだが、このニットのオリーブカラーはつい注文してしまった。気づけばもうすぐ届くはずなので、いまから着るのを楽しみにしている。だけど、この展示会に一緒に行った『フイナム』編集部の長嶋太陽が同じもの(しかも同じ色!)を頼んでいたので、格好が被るのは必至かも…。
各¥24,000+TAX

オーバーリバー
03-6434-9494


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N.HOOLYWOODN.ハリウッドのスラックス

僕の思い出のブランド。

東京・外苑前に行ったときに立ち寄るお店がある。青山通り沿いのビルの2階にある「シボネ」だ。つい先日も打ち合わせ終わりにふらっと行ってみた。秋に向けてスラックスを探していたので、きっと何かあると思ったから。メンズコーナーで真っ先に写真の〈N.ハリウッド〉のスラックスが目に留まった。実際のものは、写真の見た目よりワイド。裾に掛けてテーパードしたシルエットがきれいで、生地もテロっとしたポリエステルの生地を使っている。そういえば、僕にとって〈N.ハリウッド〉は思い出のブランドのひとつ。東京に上京してきて間もない頃、キャットストリートのビルの3階にあったお店に頻繁に通っていた。そんなことを思い出しながら試着をしていたら、店員に勧められるがまま、このパンツを購入。久しぶりの〈N.ハリウッド〉なんだかとても新鮮だ。
¥28,000+TAX

ミスター ハリウッド
03-5414-5017
store.n-hoolywood.com/

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adidas Originalsアディダス オリジナルスのキャンパス

秋はこれで決まり。

“黒のスニーカー” の熱が一向に冷めない。冷めないどころが加速しつつある。以前『フイナム』の編集部ブログに書いた通りだが、この原稿を書いている今も〈DKNY〉のオールブラックのスニーカーを履いている。最近、僕が狙っているのは〈アディダス オリジナルス〉の新作の「キャンパス」。セレクトショップ「シップス」の2017年秋冬シーズンの展示会で見つけて発売を楽しみにしていたモデルだ。色はオールブラックがあるのだが、たまたまサンプルがなかったので、写真はカーキのタイプ。これも独特な落ち着いた色味が素敵だ。素材にはピッグスキンを使い、通常の「キャンパス」とは異なる雰囲気で作られている。しかもインラインだから手に取りやすい価格設定なのが嬉しい。この秋の僕の足元は「キャンパス」のオールブラックで決まりだ。
¥9,990+TAX

アディダスグループお客様窓口
0570-033-033
shop.adidas.jp



bob

トンネル抜けて

石井陽介

身体を癒しにニューアコへ行ってきました。ハナレグミがカバーしたボ・ガンボスの「トンネル抜けて」に涙。よかったなー。好きなバンドの歌を好きなアーティストが歌い継ぐ。それだけでもう最高です。へへいへい!

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MIYAGIHIDETAKAミヤギヒデタカのバンダナシャツ

バンダナとネルシャツの蜜月関係。

バンダナとネルシャツは誰もが認める相思相愛のカップル。これまでも多くのバンドマンやスケーターといった先人たちが、この2つのアイテムのキューピッド役となり、その相性の良さを身を以って体現してきました。そんなお約束をしっかりと押さえつつ独創的なアレンジを施し、この組み合わせの新しい形を提案したのが、シューズデザイナーである〈ミソグラフィー〉の宮城秀貴氏が自身の名を冠して新たに始めたウエアレーベル〈ミヤギヒデタカ〉のリメイクシャツです。ご覧の通り裏返したユーズドのネルシャツの上に、ユーズドバンダナをランダムに重ねて繋ぎ合わせるという手の込んだつくり。切りっ放したバンダナや、幾重にも重ねることでできる凹凸が立体感をもたらし、存在感のある表情を生み出しています。Tシャツの上にガバッと1枚で着てやりたいですね。ここまでオーラのあるシャツは久々に出会いました。ちなみにこちら、一点一点手作りのため生産に限りがあるそう。しばらくはインスタのみで販売されるということなので、気になる方は以下の問い合先をチェック!
¥40,000~¥50,000+TAX(使用するネルシャツやバンダナによって異なります)

MIYAGIHIDETAKA
www.instagram.com/miyagi_hidetaka/

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KAPTAINE SUNSHINE キャプテン サンシャインのデッキパンツ

ザ・男服。

個人的にオーバーオールは究極の男服だと思っています。上着が汚れないように身体を覆ったつくりや、作業用ツールを収めるためのポケットなど、ディテールすべてに意味があり、ファッションというよりはギアといった佇まいに男らしさを感じるのです。でもなぜかオーバーオールというと、教育テレビのお兄さんよろしく“優しくて可愛い”イメージを持たれがち。そこでオススメしたいのが、こちらの〈キャプテン サンシャイン〉のデッキパンツ。その名の通りデッキクルー(看板作業員)が着用していた作業用パンツをベースにしています。ミリタリー由来の武骨な雰囲気をしっかりと残しているので甘ったるさは皆無。潔いデザインやオリーブ・ドラブの色味など、どこまでもマンテイストに溢れています。やはりオーバーオールはこうでないと。この一着を見ていると、つくづくザ・男服だなぁと実感させられるのです。ちなみにこちら、上質なエジプト超長綿である Finxコットンを使用し、レングスをテーパードさせているのでいつもの格好にもすんなり馴染んでくれます。オーバーオール初心者の方にも取り入れやすいかと。
¥47,000+TAX

クリップ クロップ
03-5793-8588
kaptainsunshine.jp

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MONSTER PAWモンスターポウのピロー

キモカワがいい。

家で過ごす大半の時間をソファの上で過ごしています。ソファに寝転がりながらビールを飲んでテレビを見る。この自堕落な時間がなによりも至福であり、1日を気持ち良く締めくくるのに必要な行為なのです。だからソファ周りはなるべく自分の好きなもので埋め尽くしたいというもの。特にソファのうえに転がすピローはこだわって選びたいですよね。そこでこの〈モンスターポウ〉のピローたち。なんといってもこのキモカワイイ顔、最高じゃないですか? 元々ハロウィン用の衣装を作っていたというだけあって、その顔立ちは実にユニーク。味わい深い表情はヴィンテージやデッドストックのテキスタイルを使っているゆえ。温もりのある素材感と相まって、まったりとした癒しを与えてくれます。また、このヴィンテージライクな佇まいはインダストリアルファニチャーで統一した我が家にもすんなり収まるかと。しかし見れば見るほど進撃の巨人みたいだな。特に上段の2匹は。いいなぁ。
¥18,000+TAX

SwTRAS
03-6416-5477
www.swtras.com/monster-paw.html


rei

お初にお目にかかります。

河原嶺

皆さま初めまして、フイナムの一員に加わりました河原と申します。先輩たちのヒップなセレクトスタイルを学びつつ、個性も忘れず精進したいです。

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TOGA VIRILISトーガ ビリリースのフリンジシャツ

ダブル・フリンジ

3度の飯より、フリンジのアイテムが好きです。クローゼットを占拠しているのは、いつだってベーシックなボタンダウンシャツよりフリンジシャツ。その華やかな装いにグッときてしまいます。〈トーガ ビリリース〉は、定期的にフリンジシャツをリリースする数少ないブランド。今季のクリエイションはいよいよ、紡がれてきたウエスタンモチーフの歴史と、ブランドの意匠が点で交わった逸品になったと(勝手に)感じています。このモデルの妙は1列でもクセのあるフリンジがダブルであしらわれているのに、嫌味のないカラーリングがえぐみを消している点にあります。フリンジやポケットが描く曲線はヴィンテージにも負けず劣らず美しく、これには西部劇に出てくるカウボーイも納得するのでは。ささやかに主張する生地の光沢や、この手のシャツには珍しいハーフボタン、襟や袖の仕立てのシャープさなど、至るところにディテールへの執心が見て取れます。過去に敬意を払いながら〈トーガ ビリリース〉の創意工夫を絶妙に散りばめた一作。喉から手が出るほど欲しいです。
各¥43,000+TAX

TOGA 原宿店
003-6419-8136

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m’s braque エムズブラックのシャツジャケット

褒めちぎらせてください。

フリンジの次に好きなモチーフは、パイピングです。今季発売されている膨大な服の中から探してみると、このシャツジャケットに辿り着きました。パイピングの色味がドストライクだったので気になったのですが、実物を手に取ると、この服の魅力が次々と見えてきました。生地はフランスのデットストックでシルク100%。身頃の縫製は “丸胴仕様” という縫製方法を採用していて縫い目がないために、着心地の良さがまあ素晴らしい!流れるような色の運びが美しいグラデーションをシルク100%で演出しているのは、他になく恐らく〈エムズブラック〉だけでは。ジャケット、シャツの両面で活躍する絶妙な厚みもよく、秋冬どちらにも対応してくれます。袖口のカフスに見られる紳士的な佇まいにもグッときてしまいました。そして忘れてはいけないのは、チャイナモチーフについて。今でこそ市井の人々に受け入れられたデザインですが、デザイナーの松下貴宏氏はかなり昔から好んで着ているとか。素材、縫製のこだわりを包括して、ここまでシックな装いに落とし込むことは、知識と何より愛着がないと出来ないのでしょうね。意匠が凝縮された、繊細で色気の漂う1着です。
¥54,000+TAX

sekond showroom
03-3794-9822
www.msbraque.com

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mythographyミソグラフィーのシューズ

足元から着飾る。

“お洒落は足元から”なんて言葉がありますね。でもまだ若僧の僕は、クラシックなドレスシューズを履きこなす力量は到底ない。かといって最先端のスニーカーシーンを追いかける柄でもない。どちらを取っても背伸びになってしまうんですね。僕はそんなジレンマが手伝って「自分が履くべきはこれだ!」と心を掴んで離さないワクワク感とは少しばかり無縁だったわけです。そんなときに僕の目の前に現れたのが〈ミソグラフィー〉のこの靴でした。このシューズは前々からリリースされている定番品で、ご覧の通り一度見たら忘れない強烈な存在感を放っています。〈ミソグラフィー〉のお家芸である、ビブラムソールとシックな素材使いが織り成す独特なアンサンブルが生む出で立ちは、過去のどんなジャンルにも属しません。完成されきった芸術作品として僕は捉えていたのですが、実はフリンジの長さ、靴紐の種類、靴の内側の柄など細部に至るまで、アップデートをシーズンごとに重ねているとか。デザイナーの宮城秀貴氏の唯一無二で大胆不敵なモノづくりの裏側には、計り知れないこだわりが宿っているわけですね。あれ?こんな素晴らしいブランド、僕に履きこなせるんでしょうか?やっぱり僕も背伸びがしたいようです。
¥32,000+TAX

mythography
www.mythography-shoes.com


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