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羽鳥広海(「代官山 蔦屋書店」写真集コンシェルジュ)

PROFILE
1998年、埼玉県行田市生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。百貨店勤務を経て、現在は「代官山 蔦屋書店」の写真集コンシェルジュとして勤務。思わずクスリと笑ってしまうユニークなインスタグラムも人気。
Instagram:@hiromi_hatori
ストイックさとユーモアを武器に、
次世代カルチャーを発信。

羽鳥さんのご担当はアートフロアの、日本の写真家の棚。
ー現在羽鳥さんは代官山 蔦屋書店のアートフロアご担当ですが、現職に就いたきっかけは?
羽鳥: もともとは百貨店の革製品の販売員というまったくちがう分野で働いていたんです。学生時代からアートが好きだったことと、作家の知人がいたことがきっかけで百貨店を退社していまの職場に入りました。国内の写真家さんや出版社さんと直接お話しして、日本の写真集の棚をつくったり、展示やイベントの企画・運営をしたりしています。入社から約2年経って、ようやくスタート地点に立てた気分です。

入り口近くには、期間限定で羽鳥さんが選書したコーナーも。
ーまさに異例の転職ですね。百貨店出身ということですが、ファッションのこだわりはありますか?
羽鳥: 仕事をするときも服装のルールがあるので、プライベートではもっぱら楽な服装ばかりを選んでしまいますね。タイトな服は窮屈な感じがしてしまって苦手なので、着ていてストレスのないゆるめのファッションが好きです。


ー今日着ている服も古着ですか?
羽鳥: ほぼほぼ古着です。デニムは〈カルバン・クライン〉、カーディガンは〈アニエスベー〉、Tシャツは〈カーハート〉全て90年代のもので、ジャケットは〈トリップスター × デッキーズ〉。そして、メガネは〈オリバー ゴールドスミス〉です。
ーこだわりのラインナップですね。キャップやカーディガンにつけたバッチなど、小物づかいも素敵です!
羽鳥: これは上海が拠点のクリエイティブスタジオ「セイム ペーパー」のものです。アートブックの出版に特化したレーベルなんですが、アパレルライン「アマチュア」のアイテムもセンスが良くて好きです。実は昨年末から今年の初めにかけてうちの店舗でポップアップをやっていたんです。バッジはその日の気分で付け替えていて、今日はGOF Magazine、加賀美健さんのバッジ、古着のピンズというラインナップです。

ー休日や空き時間にする自分なりのリフレッシュ方法はありますか?
羽鳥: 公園に行って読書するのにハマっていますね。たいていは家から近い世田谷公園に行きます。ひとりのときもあるし、友人と一緒に行くこともあります。最近暖かくなってきたので、頻度が上がっています(笑)。それこそ、〈ベネクシー〉のサンダルを履いて出かけるのはちょうどよさそうですね。
この「120(イチニイマル)」はソックス合わせでスニーカー感覚で履けるのもいいし、ベロアレザー製でエレガントさがあるのに軽いところも好きです。身に着けるものには快適さを求めるぼくにぴったりの一足だなと。ほどよくホールド感があるのも、移動が多いので嬉しいですね。
ーこの夏の公園のお供に大活躍しそうですね。

ーちなみに普段はどんなジャンルの本をよく読みますか?
羽鳥: 評論系が多いですかね。いま読んでるのは、写真評論家・竹内万里子さんの『沈黙とイメージ』です。内容もおもしろいし、文章に魂がのっているんですよね。力強さを感じるというか。写真を見ること、書くことのわからなさを受け入れて、それでも考えつづけるんです。
この本は日本の写真家11人について書かれた評論ですが、ぼくはやっぱり日本の写真家にグッとくるんです。日本の写真家はセンチメンタルさを感じる気がします。ちなみにぼくは一冊につき2回読むようにしているのですが、いま2周目です。
ーお仕事に直接つながる内容の本を読んでいらっしゃるとは、勉強熱心ですね!
羽鳥: 勉強という意味合いももちろんありますけど、単純に写真が好きというのも大きいですね。詳論以外だと、島口大樹さんの小説も大好きです。高校の同級生なんですけど、彼の小説だけは別物で…。不思議と引き込まれるんです。あと、本は “今日は読まないかもな” と思ったときでも、常に2冊は入れています。
今日は午後からオフなので、これから公園に行って読書しようと思っています。〈ベネクシー〉のサンダルは公園でダラーっとくつろぐときにもぴったりです。