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FEATURE| マタギが夫婦で履きたいといったのはTeva®でした。

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マタギが夫婦で履きたいといったのはTeva®でした。

ふだんはかなりの方向音痴なんですが、山だとなぜか迷わないんですよね──根っからの山男である荒井裕介さんは山岳写真家を名乗りつつ、山を守るために野生動物駆除をはじめとしたさまざまな活動を行う。1年のうち半分は山で過ごすという男があらたなパートナーとして目をつけたのが〈テバ(Teva®)〉の「エンバー モック」だ。

  • Photo_Tohru Yuasa
  • Text_Kei Takegawa
  • Edit_Ryo Muramatsu

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鮭の切り身が海を泳いでいる。

いい色に焼けていらっしゃいますね。

荒井今年はまだマシなほうです。去年はもっとすごかった。ウルトラマラソンに出ようと思って月700キロ走っていましたから。茶色いTシャツの禁止令が出ました。裸にみえるから(笑)。

700キロって想像もつきません。

荒井地元の野田(千葉県)と東京スカイツリーを往復するんですけど、そのうち体の中からプチプチ音がし出した。筋が切れた音でした。走れるから大丈夫だろうと高をくくったのが間違いのもとで(笑)、トレーニングを始めて2ヶ月でダウン、入院しました。

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本業は山岳写真家とうかがっていますが…。

荒井いまは撮るよりも撮られる仕事が増えていろんなことをやっていますね。もちろん、力を入れている舞台は山。1年の半分は山の中にいる計算になります。

狩猟の免許をおもちなんですよね。

荒井登山道からみえる山は美しいけれど、一歩中に入れば状況は深刻です。増えすぎた野生動物に耐えきれなくなっている。マタギの業界も御多分に洩れず高齢化が進んでいます。誰かがやらなければ、という思いでした。

3つの娘は言います。なんで鹿を殺すのって。このままだと山が壊れちゃうからって説明するんですが、そこに矛盾を感じないわけじゃない。しょせんは人間のエゴですから。けれど放ってはおけない。ひいては、それが子どもの教育にもなる。うちの奥さんは保育士をやっているんですが、魚を描きましょうといったら、鮭の切り身が泳ぐ絵を提出した子がいたそうです。ぼくらは、命をいただくという意味を伝えていかなければならない。

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そもそもなぜ、この道に。

荒井父が狩りを趣味にしていて、会津マタギと交流があったんです。小さなころからマタギに連れられて山で遊んでいました。彼らは道なき道を踏み分けて奥深く入っていく。はじめのうちは辛い、苦しいって思いが強かったんですけれど、中学のころでしょうか。クラスメートとキャンプにいって、自分たちでなんとかするって面白いなぁと。それからは出来合いの食材に味気なさを覚えるようになった。山は米さえあれば、なんとかなる。季節のきのこ、魚、肉……。すべてがおかずになります。

カメラマンの振り出しはスタジオ付きのアシスタントで、独立後しばらくは音楽誌やファッション誌の仕事をしていました。どうにもしっくりこなくて、そのうちクライマーに同行して撮影するように。これで20メートル滑落して入院しました。結婚早々の事故だったので、そうとう怒られました(笑)。

マタギの生態を知り尽くしたような機能性。

山で活動するようになって、荒井さんが実践されてきたのがウルトラライト(ロングトレイルというスタイルから生まれた考え方)ですね。

荒井山岳写真にはじつに多くの機材が必要になります。少しでも軽くしたい、というところからです。軽さは金で買えます。最新機能のものを揃えればいいんですから。けれど、そうじゃないなと思った。で、服の基本はウールに。

天然素材を見直すきっかけは北アルプスの無補給縦走でした。たしか12日目だったと思うんですが、標高2,000メートルを超えるところを歩いているのに自分の体が猛烈な異臭を放っている。そのときぼくは化繊の服を着ていたんです。試しにシャツとタイツをウールに変えてみたら、これが目から鱗。ウールはバクテリアが増えにくいから衛生的ですし、濡れても着干し(体温や日光で着たまま乾かすこと)できるし、汗冷えもしない。

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靴はどのようなものを。

荒井さんざん試してきたけれど、藪漕ぎ(藪を掻き分けて進むこと)には狩猟用の長靴もトレランも太刀打ちできなかった。これまでは例外なく1年でダメにしてきました。いまはミリタリーシューズを履いています。ゴアテックスでサイドファスナー付き。3年もつといった販売員を信じてよかった。すでに2年目に突入していますが、まだまだいけそうです。

山中はどうされているんですか。

荒井〈テバ〉のサンダルを愛用していました。テン場(テントを張る場所)で過ごすときはもちろん、メインが壊れたときのサブとして。ソールは頑丈でストラップのホールド力も申し分がない。いざというときはそのまま山を降りることもできるからです。

ただ、サンダルだと爪先が無防備だし、冬は寒い。前々からいいものがないかなと探していたぼくにぴったりの一足が「エンバー モック」でした。

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どんなところがお眼鏡にかなったのでしょうか。

荒井まずは〈テバ〉ならではのしっかりしたソール構造です。硬めのソールは踏ん張りがききますからね。スリップオンにもかかわらず、フィット感も高い。アッパーが深めにつくられているのがポイントでしょう。爪先周りには補強革を当てている。藪漕ぎ必須のスペックです。かかとが踏み潰せる構造でサンダル代わりに履けるのもいい。脱ぎ履きの多いテン場では重宝します。そして、軽い。

デザインはいかがですか。

荒井一言、おしゃれですね。これなら下山後に街へ繰り出しても違和感がない。アウトドア系ではなかなかないんでうれしいです。しかもリブにニットを配したキルティングは保温性能も高い。山中のイベントは奥さんに手伝ってもらうことも多いんですが、彼女はあまりハードなアイテムが得意じゃない。これなら夫婦で履いてもいいですね。

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荒井裕介
山岳写真家。1978年千葉県野田市生まれ。幼少時に出稼ぎの会津マタギに出会い、長じて狩猟の世界へ。毎年秋になると山に籠り、猪、熊、鹿を獲り、解体処理から行う。北欧を発祥とするナイフ一本で野山に分け入るブッシュクラフト、装備を軽量化するウルトラライトなどの伝道師。著書に『サバイバル猟師飯』(2017年、誠文堂新光社刊)。

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7月にリリースされたばかりの「エンバー モック」はヴィンテージ・キャンピングからインスパイアされたデザインが特徴。中綿入りのキルティング×リブニットはたしかにクラシカルでタウンユースとしてのポテンシャルも十二分だが、弾むように歩けるポリウレタン製フットベッド、かかとを折り返せばクロッグ風に履ける2WAY仕様などファンクションは先端をいく。各¥12,000+TAX(オンラインストア

デッカーズジャパン
電話:0120-710-844
http://jp.teva.com/

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