SELECTOR
#04 帯刀憲一郎(編集部)
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01
OFF-WHITE ℅ VIRGIL ABLOH
オフ-ホワイト ℅ ヴァージル アブロー
ストリートファッションの最新形。
はい、まずは『アンプラグド』の担当企画の影響をモロに受けまくっての〈オフ-ホワイト ℅ ヴァージル アブロー〉です。でも、ヴァージル アブローって本当にすごい人なんですよ。〈パイレックス〉によって “ラグジュアリーストリートブランド”誕生のきっかけを生み出し、後身となる〈オフ-ホワイト〉で世界中のキッズからセレブまでを虜にして、このムーブメントを世界基準に押し上げたんですから。そんな同ブランドといえば、ストライプ柄を多用したコマーシャルラインの印象が強いものの、別途コレクションラインも展開しており、そちらにはストライプ柄を排したアイテムも揃っています。そろそろいい歳なので、あまりにわかりやすい物を着るのには少し気が引けるというか…。このTシャツは、背面にシーズンテーマがプリントされただけのシンプルなデザインなので僕でも着れそう。イタリア生産のオリジナルボディを使っていますが、実はベースがアメフトシャツになっているあたりにもアメリカを感じることができます。
¥36,000+TAX
eastland 03-6712-6777
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02
ESSAY
エッセイのデニムパンツ
アメリカ的な大雑把感。
今はなき古着の名店「ゴーゲッター」。希少性による付加価値のついた古着ではなく、時には「これダサっ!」と思えてしまうほどに“アメリカのリアル“を感じられる古着が揃っていて大好きでした。そして今は、同店に務めていた加瀬さんと、彼と同じくUniversity of the Arts London卒業生である竹井さんが15AWに始めたブランド〈エッセイ〉が、その流れを汲むナードな雰囲気を漂わせていて大好きです。このデニムパンツも、ギリギリなデザインがたまりません。リーバイスでいうところの40インチくらいはありそうなウエストと足周りのサイズ設定に、裾は切りっぱなし。それをベルトでギュッと絞って穿く。今後メタボになろうとも入るし、地べたに座っても問題ない。長さが気に入らなければ自分で切ればいい。この“適当感”がかっこいいんです。
¥26,000+TAX
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03
TIMEX × TODD SNYDER
タイメックス×トッド スナイダーの時計
ついに形になった“スペシャルな一本”。
〈タイメックス〉とトッド スナイダーの協業といえば〈Jクルー〉時代にまで遡ることができ、ファッションシーンではもはや鉄板タッグとして認知されています。160年を超える歴史を持つ〈タイメックス〉が作り上げたタフ&リーズナブルな時計にトッドのこだわりが詰まった過去のコラボモデルは、リリースされる度に軒並み完売してきたほど。そして以前、両者の関係についてトッド本人に伺った際には“スペシャルな企画”の存在を教えてくれましたが、これでした。現在は展開されていない〈タイメックス〉のアーカイブから今回のためだけに復活させたモデルを、〈トッド スナイダー〉がアレンジ。他に2型を加えた計3型で展開されますが、個人的な推しはこの“Military”。焼けたような絶妙な色合いの文字盤と、経年変化が期待できるレザーブレスレットに、自身もアンティークのミリタリーウォッチを愛してやまないトッドらしいこだわりが垣間見えます。今回も争奪戦になることは必至ではないでしょうか。
¥16,000+TAX
アングローバル 03-5467-7874
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04
C.O. Bigelow
シー・オー・ビゲロウのボディローション
アメリカの香り。
記憶と香りが密接に結びついていることは科学的にも証明されており、他の感覚と違って嗅覚のみが大脳辺縁系(本能的な行動や喜怒哀楽などの感情を司る器官)と直接繋がっているからなのだとか。ちなみにこれ、フランスの作家マルセル・プルーストの大作『失われた時を求めて』の中で、語り手がマドレーヌの味をきっかけに幼少期の想い出が甦ることから“プルースト効果”と呼ばれているのだそうです。前置きが長くなりましたが、なぜこの〈シー・オー・ビゲロウ〉の香り=アメリカなのかというと、同ブランドが単純にアメリカで最も歴史のある薬局であることに加え、『アンプラグド』制作期間中に幸運なことにもグラミー賞の取材に行く機会があり、そこで泊まったホテルのアメニティが同ブランドのものだったから。そんなわけで僕はきっと、自宅の狭いユニットバスの中でこのライム&コリアンダーの香りを嗅ぐ度に、アメリカ出張で滞在したホテルでの優雅なバスタイムを思い出すのでしょう。
ボディローション ¥2,800+TAX
エフ・ジー・ジェイ 03-3778-5569