Nike ACG Radical AirFlow NXT ¥22,330
競技やスポーツという枠を超えて、カルチャーとして醸成されつつある近年のランニングシーン。グローバルなスポーツメーカーのみならず、新世代のランニングブランドも台頭するなかで、悩ましいのがギア選び。『RUNNING THINGS』では、フイナム編集部でありながらファッションに見向きもしないでカルチャーとしてのランニングにどっぷりとハマってしまった、わたくし山本の独断と偏見で、世界各国の気になるブランドの、気になるギアをご紹介していきます。
- Photo_Yohei Miyamoto
- Edit_Hiroshi Yamamoto
厚底、履いてますか? ぼくはあまり履いていません。いや、ノンプレートの厚底シューズは履くかな。気持ちいいので。いわゆるカーボンプレートが入ったのは、タイムを狙った勝負レースでこそ活躍してくれますが、日頃のジョグではあまり活用していません。とはいえ、ランニングのスタイルを大きく変えた、エポックメイキングな製品だとは思います。さすが〈ナイキ(NIKE)〉だなと。
そんな〈ナイキ〉のなかでも、新たなスタイルチェンジを起こすのではないか、と勝手に予測しているのが、先ごろ発売してオフィシャルサイトでは即完売を記録した〈ナイキ ACG(NIKE ACG)〉の“あみあみ”こと「ラディカル エアフロー」です。
お披露目されたのは、およそ1年前。アメリカで行われている世界最古の100マイルレース「ウェスタンステイツ」。それまではナイキ トレイル名義のアスリートだったカレブ・オルソンが突如ACGロゴのアイテムを着用し、見事優勝。その一報と同時に、常識を覆すようなラディカル エアフローのユニークなルックスはギアホリックなランナーから注目が集まりました。
それから1年。遂に発売にいたったラディカル エアフロー。この製品の何が凄いのか? それは空気の流れをコントロールすることにあります。
流体力学に着目し、取り込んだ空気が皮膚に直接流れ込み、汗の蒸発を促進させる…。文字で説明されると、その性能への理解が難しいのですが、簡単に言ってしまえば、着て走って涼しい服。昨今流行りの空調服が“機械の力で涼しさを生み出す”とすれば、こちらは構造として圧倒的な通気による涼しさを実現した唯一無二のプロダクトなんです。
実際に袖を通してみると、とにかく涼しい。空気の流れが肌に当たることで涼しさを感じて、動き出すとさらに空気が加速して動き出し、身体を冷気で覆っているようなまったく新しい感覚を味わえます。アウトドア環境におけるレイヤリングの概念を、根底から覆す可能性を秘めたプロダクトと言っても過言ではありません。
ちなみに現時点では、ロングスリーブタイプのみではありますが、今後はノースリーブやキャップ、ハットなどもリリース予定。
ウェスタンステイツ優勝という華々しい実績を引っ提げて、トレイルにおけるパフォーマンス回帰を印象づけた〈ナイキ ACG〉。その現代会の象徴ともいえるラディカル エアフローというテクノロジーを通して、ランニング及びトレイルランニングシーンにどんな未来を描こうとしているのか。今後の動向も含めて注目しておきましょう。

