国内外で高い人気を誇る木工作家・盛永省治。
作家としての新境地が垣間見られる新作個展、『After the Hollow』が開催されます。
作品を制作するなかで生まれたという“内側の空間”への関心から着想を得た本展では、これまでのボウルやベースの制作を通して培われた技術と感覚をもとに、新たな造形表現へと展開した作品が並びます。
以下は作家本人のステートメントです。
「今回の展示に向けて制作を進める中で、これまでより少し大きな作品に取り組み始めました。制作から梱包、発送までを一人で行う私にとって、重量は避けて通れない課題です。そのため作品の内部を刳り抜き、軽量化する必要がありました。穴の空いたスツールも、その発想から生まれています。いくつかの作品で内刳りを繰り返すうちに、深く削り進めた内部の空間に、言葉では説明しきれない魅力を感じるようになりました。
内刳りは、作品を軽くするための工程ではなく、作品の内側に空間を生み出す行為でもあったのです。その空間をどのように形として現すことができるのか。その問いから、今回の甕のようなシリーズが生まれました。ボウルやベースの制作で繰り返してきた作業の経験があったからこそ、薄く削り上げたこれらの形はごく自然に立ち現れました。これらの作品は、外側を造形したものではないのかもしれません。内側を削り続けた結果、最後に残された輪郭です」
これまで盛永の作品に触れたことがある方はもちろん、まだ盛永に出会ったことがない方。ぜひ木材の持つ温かみ、慈しみ、そして作家のクリエイティビティに触れてみてください。
After the Hollow
会期:7月18日(土)〜8月8日(土)
会場:HENKYO
住所:東京都渋谷区神宮前5-9-15-B2F
時間:12:00〜19:00
休廊:日曜、月曜、祝日
入場料:無料
問い合わせ:info@henkyo.jp
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盛永省治
大工や家具職人を経験した後、2007年に独立。鹿児島を拠点に活動。様々な樹種を素材に、彫刻と工芸の境界を横断する作品を制作。木が持つ時間や記憶、重さ、湿度、割れや歪みと向き合い、器や椅子などの用途の記憶を残しながら、機能に回収されない曖昧な形態を通して、量塊、空洞、触覚性を探求している。
