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6年ぶり、ジム・ジャームッシュの新作が登場。3つの都市と3つの家族を描いた映画『ファーザー マザー シスター ブラザー』は、真骨頂にして最高傑作です。

インディペンデント映画界を切り拓き、独自のスタイルを貫きつづけるジム・ジャームッシュ監督が、6年ぶりの新作を発表。タイトルは『ファーザー マザー シスター ブラザー』。

第82回ヴェネチア国際映画祭で最高賞である〈金獅子賞〉を受賞し、新たな歴史を刻んだ一作をご紹介します。

あらすじ
ニュージャージーの田舎町に隠居する父を訪ねた娘と息子。破天荒で風変わり、どこか食えない父の一人暮らしを心配する二人は、その暮らしぶりを確かめようと、あれこれと父に問いかける。しかし、返ってくる言葉はどこか噛み合わない――。
一方、ダブリン。同じ街に暮らしながらも、顔を合わせるのは年に一度。人気作家で昔気質の母が主催するアフタヌーンティーに、しっかり者の長女と自由奔放な次女が集う。互いの私生活には踏み込まないまま、取り繕うように交わされる、どこか他人行儀な会話――。
そしてパリでは、両親を亡くし、孤独を分かち合う双子の兄妹が、遺品整理のために久しぶりに再会する。かつて両親が暮らしていたアパートメントで遺品に触れながら、二人は静かに過去の思い出を振り返る――。

描かれているのは、3つの都市と3組の家族。ニュージャージーを舞台にした「FATHER」篇では、“風変りで、どこか食えない父” をトム・ウェイツが、隠居する父の身を案じ家に訪れるも、会話がかみ合わず困惑の表情をみせる息子と娘をアダム・ドライバーとメイム・ビアリクが演じました。

ダブリンを舞台にした「MOTHER」篇では、“厳格で昔気質な人気作家の母” をシャーロット・ランプリングが演じ、しっかり者の長女役をケイト・ブランシェット、対して自由奔放な次女役をヴィッキー・クリープスが務めました。

パリを舞台にした「SISTER BROTHER」篇では、両親を亡くし “孤独を分け合う双子の兄妹” にルカ・サバトとインディア・ムーアが。遺品に触れ、両親がいた痕跡とかつての日々に思いを馳せるふたりの姿が映し出されています。

ジャームッシュ映画と言えば、映像に彩を加えるディテールも注目したいところ。洒脱なムードを薫らせる音楽、こだわり抜かれたファッション、粋なヴィンテージカーやインテリアなど、監督の偏愛がそこかしこに見てとれます。

そして新作公開に際し、ジャームッシュ本人のコメントも公開されました。

『ファーザー マザー シスター ブラザー』は三部作であり、ある意味で私の過去作『ミステリー・トレイン』と物語構成に共通するものがあります。私はこの作品を一種の「アンチ・アクション映画」だと考えています。その静謐なスタイルは、まるで3つの繊細な花のアレンジメントに花が添えられるように、些細なディテールが積み重なっていくのをただ見守るために、入念に構築されています。その結果、観察的であり、価値判断を排した、小津、ブレッソン、カウリスマキ、ライカートらが体現するような「純粋な映画」が生まれたのです。この映画は本質的にはコメディですが、そこにはある種の哀愁が織り交ぜられています。オスカー・ワイルドが言ったように、「人生は真剣に受け止めるにはあまりにも重要すぎる」。この言葉は、常に私の指針となってきました。

巨匠たちへのリスペクトを語るとともに、文豪の名言も引き合いに出しながら、普段多くを語らないジャームッシュ監督が本作のテーマを明かしました。

彼が家族というテーマをどのように捉えて映画にしたのか、ぜひ劇場でご覧ください。公開は11月20日(金)より。

INFORMATION

『ファーザー マザー シスター ブラザー』

脚本・監督:ジム・ジャームッシュ
出演:トム・ウェイツ/アダム・ドライバー/メイム・ビアリク/シャーロット・ランプリング/ケイト・ブランシェット/ヴィッキー・クリープス/インディア・ムーア/ルカ・サバト
配給:NOROSHI ギャガ
英題:FATHER MOTHER SISTER BROTHER
2025年/アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、アイルランド、ドイツ/カラー/ビスタ/4K/5.1ch/111分/
字幕翻訳:石田泰子
レーティング:G
公開日:11月20日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
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