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生まれ変わったローステッド コーヒー ラボラトリー。豪華出演者たちによるトーク&ライブイベントの模様をレポート!

先日お伝えしたこちらのNEWS記事を覚えていらっしゃるでしょうか? 渋谷・神南地区にあるカフェ「ローステッド コーヒー ラボラトリー(ROASTED COFFEE LABORATORY)」のリニューアルに伴い、それを記念したインストアイベントが3月17日(日)に開催されました。

イベントのプログラムは「SHIBUYA COFFEE TALK」と題したトークショーと、京都出身の兄弟ユニット「キセル」のインストアライブの2つ。17時の開場時間になると、日曜日の夜にも関わらずぞろぞろとお客さんが来場し、用意された席はあっという間に満席に。立ち見も出るほどでした。

左から、平野太呂さん、角張渉さん、小田部仁さん

17時半になるとイベントがスタート。まずは「SHIBUYA COFFEE TALK」からプログラムが進行しました。編集者でありライターとしても活躍する小田部仁さんを司会に、インディーレーベル「カクバリズム」代表の角張渉さん、写真家の平野太呂さんがゲストとして登壇。ふたりとも普段から仲がいいようで、カクバリズム所属アーティストの写真を平野さんが撮影することも多いのだとか。

それぞれの関係性の話題からトークがスタートし、その後はコーヒーのテイスティングが行われました。登場したのは実際にお店で販売されている2種類のコーヒー。パプアニューギニアで採れた豆を使用したシングルオリジンと、ブレンドコーヒーでした。

「あっ、おいしい! このシングルオリジン、爽やかですね。フルーティで渋さもあるし、冷めてもおいしく飲めそう」(角張)

「このブレンドコーヒーは先ほど楽屋でいただいたんですけど、これもおいしいですよね。ここのお店の特徴は、お店で焙煎をされていて、その豆で実際に目の前でコーヒーを淹れてくれるんです」(小田部)

そんな小田部さんの言葉にもあるように、店内には大きな焙煎機があり、入荷した生豆を毎日ここで煎っているそうです。

「機械が動いているところを実際に拝見したんですけど、すごい音が出るんですよ。その音を聞きながらコーヒーを飲むと、また違った味わいになるかもですね」(小田部)

テイスティングが終わると、トークは普段飲むコーヒーに関する話題にシフト。ここからはトークの模様を細かくお伝えしていきます。

角張:ぼくは最近、とある雑誌でおすすめのコーヒー屋さんを紹介してくれっていうことで平野家で飲む某スーパーマーケットのフレンチローストって書いたんです。本当になんでもないコーヒーなんだけど、太呂くんの家で飲むとすんごいおいしくて、いつも「これどこの?」って聞くんだよね。特殊な淹れかたでもしてるの?

平野:特別なことはなにもしてないんだよね(笑)。

小田部:平野さんはこれまでに色々とアメリカンカルチャーをテーマにした写真集を出されていますよね。アメリカのコーヒー文化との繋がりも深いと思うんですけど。

平野:ぼくは20代の前半くらいまでコーヒーが飲めなくて、苦くて気持ち悪くなってたんですよ。飲めるようになったのはアメリカに取材に行ったときで、みんなが思い浮かべるような50’sのダイナーでした。ミニスカのおばさんが透明なガラスのポットを持って分厚いマグカップにコーヒーを注いでくれるんです。いわゆるファーストウェーブっていうのかな。薄すぎてカップの底が見えるような。それを飲んでから飲めるようになったんです。

小田部:ほぼお湯みたいな感じですよね。

平野:ホット麦茶みたいなね。シャバシャバなコーヒーが脂がギトギトのベーコンと、ハッシュドブラウンと、パンケーキにちょうど合うんですよ。それがはじまりで、だんだん濃いのも飲めるようになったんです。

角張:この前キセルの豪文くんの家でアー写の撮影があって行ってきたんです。そこで彼がコーヒーをゆっくり淹れてくれたんだけど、これがまたおいしかったですね。キセルのPVでも友晴くんが淹れるシーンがあったりして。キセルが淹れるコーヒーっておいしそうじゃない?

小田部:イメージだけでおいしそうですね。でも、カクバリズムの事務所で飲むコーヒーもおいしいです。なにかこだわってるんですか?

角張:あれはブレンディですね。ただ単純に原田知世さんが好きなので、原田さんがCMに出演しているうちはブレンディって決めてるんです(笑)。

小田部:ぼくは『コーヒー&シガレッツ』という映画が好きで。

平野:ビル・マーレイがファーストウェーブのコーヒーをポットでそのまま飲んじゃうシーンとか、いいよね。

角張:映画といえば『リアリティ・バイツ』でさ、イーサン・ホークが「俺は一杯のコーヒーと一箱のキャメルがあればいい」って言ってて、「めちゃくちゃかっこいい!」って思わなかった? すみません、それだけです(笑)。

小田部:そういったコーヒーと関連した映画や音楽、写真など、なにか作品で思い浮かぶものは他にありますか?

角張:作品ではないけど、細野晴臣さんはコーヒー大好きなんです。たまにお邪魔するとおいしいコーヒーを淹れてくださって、エスプレッソがお好きみたいで、ぼくはちゃんと飲んだことないので新しい体験させてもらいましたね。それ以来、おいしいコーヒーを飲みたい欲が高まってるんですよ。単にコーヒーを飲みたいっていうのと、おいしいコーヒーを飲みたいっていうのが別であって。

小田部:わかります。そういうのありますよね。今後、「ローステッド コーヒー」に期待することなどはありますか?

角張:ここはでっかいロースターがあるし、Wi-Fiも飛んでるし、パプアニューギニアのおいしいシングルオリジンとブレンドコーヒーも飲めるし、今日ここにいる人はみんなまた来たいって思ってるはずですよ。

平野:あとは「早くキセル出て欲しい」とも思ってるはず(笑)。

一同:笑

角張:ちなみにキセルは今年で結成20周年で、9月16日に日比谷野外音楽堂でライブをやります。20年ってなかなかできないですよね。京都で創業何百年っていう老舗のお店とかありますけど、キセルもそうなって欲しいですよね。もう家業として(笑)。

平野:2代目、3代目みたいなね。

角張:「3代目 キセル」っておもしろいね(笑)。「よっ! 3代目!」みたいな掛け声が聞こえてきたりしてね。

平野:すごいダンスしたりとか。

角張:3代目になったらそれはするよね。いまここにいるファンの方々も90歳くらいになって「初代はこんな感じだったんだぞ」みたいなの伝えたりとか(笑)。

小田部:本当にそうなったらすごいですね。平野さんは告知などありますか?

平野:ぼくは5月に小さな写真集を出すので、そちらをよかったら見てみてください。

角張:太呂くんの写真はどれもいいので、過去の作品もぜひチェックして欲しいです。あと「NO.12 GALLERY」というギャラリーの運営も渋谷区上原でやってるので、そちらもぜひ。それと、小田部くんもライター業でいろいろ文章を書いていて、カクバリズムのロック画報でも執筆してくれてるので読んでみてほしいです。

小田部:ぼくの紹介までしていただいて本当にありがとうございます。トークはここまでということで、みなさんお待ちかねのキセルのライブになります。ぜひお楽しみください。

すこしの休憩を挟んで、登場したキセル。裏でトークを聞いていたふたりは「こんばんは、初代キセルです」と冗談を交わしながらまずはMCで店内を盛り上げます。「待っているあいだコーヒーとホットドッグをいただいて、すごくおいしかったです」と「ローステッド コーヒー」のメニューも絶賛。ライブはお店のリニューアルに合わせ、「ひとつだけ変えた」という曲からスタート。キセルお得意のしっとりまろやかな演奏と歌で、開始早々に穏やかな空気を生み出していました。

1曲目が終わったあと、これまでとアレンジが変わった「夜の名前」を披露。その後はMCを挟み、「一回おやすみ」、新曲「草葉の陰まで」、「空の上」、「ベガ」、そしてアンコールで「春」を演奏してライブは終了。ステージと客席の距離が近く、間近でしっかりとふたりの演奏を鑑賞することができました。ファンにとってはこれ以上贅沢な機会はないでしょう。キセルのフワフワと浮遊するような心地よい音楽は、日常を忘れさせる効果があるのか、気持ちのいい夢のような時間を創造していたこともここに報告します。

ということで、イベントはこれにて終了。店内にロースタリーを設置するという珍しい業態の「ローステッド コーヒー ラボラトリー」ですが、コラボスイーツの販売など新しい取り組みをこれからも行っていく模様。もちろん自家焙煎した新鮮な豆を使ったコーヒーもこのお店の見どころなので、まだお店に足を運んだことがないという人は、お早めにコーヒーを飲みに行くことをおすすめします。

Photo_Masataka Nakada(STUH)
Text_Yuichiro Tsuji


Roasted COFFEE LABORATORY 渋谷神南店
住所:東京都渋谷区神南1-6-3 神南フラッグ1F
電話:03-5428-3658
roasted-coffee.jp
baycrews.co.jp/topics/roasted-coffee-laboratory
instagram.com/roasted_coffeelaboratory

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