最高峰の素材、職人技、そして風化することのないデザイン──〈エルメス(HERMÈS)〉ほど「憧れの逸品」に相応しいブランドはない。
本日は当連載の原点に立ち返って、ファースト・エルメスに相応しいレザーグッズを紹介したい。
一つは、2019年のテーマ “夢を追いかけて” に紐づく、ドラゴンをモチーフにした財布。手にすっぽり収まるサイズ感、取り外し可能な小銭入れなどに見られる使い勝手のよさはもちろん、プリント映えするきめの細かなレザーや精緻なステッチピッチも見逃せない。
もう一つのアジャンダ(手帳)カバーは繊細、かつ深みのあるシボを刻むシェーヴル・ミゾールを採用している。1990年代に初登場したゴート(=シェーヴル)レザーで、銀面(真皮層の外面)に銀面を押し付けることでこのシボを形成しているという。原皮はインド原産。ミゾールは南インドの町の名だ。
別売りのノートにはアドレス帳、メモ用紙、世界地図がついている。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa