パリ左岸に構える「エルメス パリ・セーヴル店」は2010年に開店した。もとは歴史建造物指定の市民プールだった。吹き抜けのある1,400㎡という贅沢な空間に相応しいアイテムとして〈エルメス(HERMÈS)〉が新たに取り揃えたのがホームコレクション。翌11年に正式にローンチ。一つ二つとラインナップを増やしていったコレクションはいまやメゾンの顔となりつつある。
ここで紹介するクッションとブランケットは去る4月、世界最大の家具関連の見本市、ミラノサローネで発表されたもの。
いつまでも触っていたくなる、しなやかでふっくらとした手触り。〈エルメス〉は一味も二味も違うスコットランド原産のラムウールに、ジャカード織りで往年のデザインを落とし込んだ。
一つがフィリップ・ムーケが2010年にデザインしたネクタイ柄、もう一つが1960〜1970年にシルクデザインを手がけていたルイ・ボカンのストライプだ。
時代を超えて調和するのは、ひとえに軸足をぶらさず一歩一歩歩んできた証である。
写真はそれぞれ表裏。端のまつり縫いがアクセントになっている。カバーは取り外し可能。サイズは50×50センチ。各¥48,000+TAX
上の2枚の写真は表裏。ジャカード織りの機械で丁寧につくられたダブルフェース仕様。サイズは135×165センチ。¥108,000+TAX
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa