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電気を選ぶということ。いとうせいこうとみんな電力が思い描く、これからの電気のかたちとは?

2019年9月21日(土)19時、新宿の「ビームス ジャパン」4Fにある「トーキョー カルチャート バイ ビームス(Tokyo Cultuart by BEAMS)」に、いとうせいこう氏の姿があった。

これまでのエネルギーのあり方を根底から刷新する大構想。遡ればチェルノブイリ事故当時から思考を続け、時を経て、テクノロジーの進歩とともに、それまでなら「妄想」とされていたことがついに具現化される。

いとう氏の大構想を実現させる原動力となるのは、新電力の株式会社「みんな電力」だ。“顔の見える電力”を掲げ、ブロックチェーンを駆使し、日本で唯一“エネルギーのトレーサビリティ”を提供する同社は、一般のベンチャー企業と括るよりも、「エネルギー・テック企業」と理解した方が正確だろう。

「フイナム」では過去にこんな記事も制作している。

電力、エネルギー問題から考えるこれからの社会。

いとう氏が現れたのは、「みんな電力」が仕掛ける「史上初の電気の店頭販売」が「ビームス ジャパン」1Fで開催されている最中である。

音楽が瞬く間に、iTunesカードのかたちでレコード屋でなくコンビニで買え、やりとりの現場がネットになったように、エネルギー界にも「でんきのカード」が誕生した。数年後には、誰もがカジュアルに「今どこの電気使ってる?」「ここのキャンペーン、今超お得なんだよね」「高いけど、このアイドル発電にしちゃった。チケット優先的にとれるから」「あそこの自然災害ヤバくない? ボランティアには行けないけど、せめて電気代で貢献」という風に、電気の切り替えがずっと身近になる社会を標榜して、それは生まれた。

そしてこの日、その「史上初」のずっと先を行く、電力の未来のビジョンを私たちに伝えるべく誕生したのが、「みんな電力」・電力(エレクトリック)リゾート課のいとうせいこう課長である。

「オレはもっと、みんなのために汗をかきたいんだ!」

雄叫びにも聞こえる、いとう氏の言葉。だからこそ顧問でも相談役でもない、腕サックをはめた「いとう課長」がそこにいた。

以下、当日課長から発せられた熱を、なるべくそのままお届けする。

皆で「ソーラーシェアリング」のパネルを所有する

せいこう:基本にあるアイディアは要するに、ミュージシャンたちに「太陽光パネルを買ってもらおう」と。しかもそれは、下が農地になっているやつがいいと。

ー「ソーラーシェアリング」ですね。

せいこう:まずはせめてそのソーラーシェアリングでやらないと、土地が痩せてしまう。あとは、単なる「アーティスト電力」という構想だと、その太陽光パネルの一群をそれぞれアーティストたちに買ってもらって、その電力を「ファンたちに買ってもらう」という、それはそれで面白いんだけど広がらないというか。ただその実現に、ちゃんとまとまった量の発電ができるパネルを買うとなると、すぐ1000万円とかかかっちゃうんだよね。

ー発電所一基、例えば50キロワットで約1000万円です。

せいこう:そうなっちゃうと、誰に声かけても「それ、出せないよ」と。すぐ出せるお金じゃないし、たとえ出したとしても、「お金持ちがやってることじゃん」って思われちゃうから、アーティストにとってもあんまりいいことじゃない。しかも「それってどのくらいの電力なの?」というと、量も正直それまでじゃない。でも、「他に何か方法があるはずだ」と思ってたんだよね。

ーせいこうさんが、そうして生まれた発想をかたちに残した、斬新なメモがあります。

せいこう:そこに「電力リゾート」とか「電力ビレッジ」、または「エレクトリック・リゾート」といった言葉がばんばん書いてあって。これは、発電所一基なんて買えないとしても、例えばみんな電力が持っているところの一塊を、まず「バーチャルに持っているということにしてください」と。そしてそれをバーチャルにした上で、僕がさらに声をかける人たちとか、またはこの取り組みを通じて知ってくれた人たちに、要するに株みたいに分割しちゃうわけ。すると1パネルだって分割できるし、一人が出す単価はものすごく安くなる。

ー因みにソーラーシェアリングは、下の農地で農業、上では発電という二毛作で、太陽光の遮光率まで計算されて設置されています。だからこそパネル1枚1枚が細長く、つまり「分割しやすい」という。

せいこう:それで、みんなが株のように「あ、僕も買います」という風に100人が買って、100分割しましたと。でもそれもただの持ち合いになってしまっては、「なんか面白くないな」と。むしろ、そこで僕の頭にボーンッときたのが、その「電力リゾート」という考え方で。それはもう、バーチャルにあるパネルを「いとうせいこうビーチ」って名付けちゃおうと。本当はただ四角四面に並んでいるんだけれど、そこは確かにいとうせいこうビーチだし、ここは誰々のマウンテンだと。すでに何人かに打診メールはしましたけれど。

ーもう、進んでいるんですね(笑)。

せいこう:メールはして、もう2人くらいから積極的な意見がきてるから。それで、みんなが「いとうせいこうビーチに行きたい」となったら、じゃあ「自分もそのビーチにコテージを買う」となって、その人は「コテージを持っている」と思って欲しい。それだって5万円でも2万円でも、細かく割って、しかもそれを買った人の家には、そこで生産された電気を使う権利があるわけです。自分の所有するパネルなわけだから。そうなれば、みんながみんな電力に切り替えていくわけじゃないですか。エネルギーってどうしても“いいこと”なんだけど、みんな「切り替えるきっかけがない」「何やってるんだかわかんない」とか、ちょっと「楽しさがない」と思ってるんだよね。「義務でやらないといけないんじゃないか」。じゃあ後でいいやと。

ー社会的な“いいこと”をやるだけに思えてしまう。

せいこう:まわりの人にいくら一生懸命言っても、いいってわかってるんだけど、契約まではなかなかいかない。だからもう「リゾートをみんなで持とうよ」と。しかもここでみんな電力がこれをやるのに相応しいのは、、説明してくれよ。「ブロックチェーン」でやってるらしいじゃないかよ。

「電力リゾート」は「ブロックチェーン」あってこそ。

ーブロックチェーンは、誰もが同じ情報にアクセスできて、「この人は確かにこうしたよね」ということをリアルタイムで認証していく仕組みです。「公開して記録を記帳する仕組み」みたいな、特に近年ビットコインをはじめとする仮想通貨で有名になりました。

せいこう:絶対にそこで、人が嘘を言えないようにする数字の連なりのことだよね。そしてブロックチェーンだと、どういう風にいいわけ?

ーブロックチェーンの特性は、何か大きいものが中心になって仕切っているわけではない、「中央集権ではない」ということです。

せいこう:「分散型だ」っていうことね。そしてそれが電気の使用量とか生産量を、常にそういうかたちで見ているということだよね?

ー30分毎に電気の生産、消費の両側でどれだけつくって使ってるかを見ながら、需給管理しています。

せいこう:それは各家庭でやれるの?

ー今、みんな電力でそのサービスは法人向けがメインではあるんですが、いずれはどのご家庭でも30分ごとに、発電量と消費量でマッチングしていくことができるようになります。

せいこう:ということは、少しの量を買うとかつくるみたいなことでも、将来的にいけるようになると。ブロックチェーンを使えば、ほんのちょっぴりでも、「私は3%の再生可能エネルギーを使っている」という風に思うことができる。これはあってるよね?

ーはい。

せいこう:その技術を活かして、「オレには今金がない」「とりあえずパネル1枚から」「最初はパネル3枚だったのを、5枚にしました」みたいに、だんだん自分の中の再生可能エネルギーの比率が増えていって、最後は「完璧にそうしましょう」と。今までの、太陽光パネルを1基、2基という風に大きく売ろうとしたやり方は、そもそもはもう中央集権じゃなく分散型の時代なのに、「パネルからの電気の売り方が中央集権じゃないか!」というのが僕の疑問や文句だったわけ。だったらバーチャルでいいから、「全部細かく分けてしまえ」と。そしてそこに「それぞれに参加しちゃえ」と。

せいこう:みんなが参加して、みんながライフスタイルを変えていって、隣の人にすごく誇らしく「私は電気のパネルを持っている」のみならず、「私は『いとうせいこうビーチ』にコテージを持ってる」と言えると。だったらパネルもバーチャルだけじゃなくて、現地の本当のパネルの横とかにも少し雲とか空とかを描けと。アーティストと組んで、草花とか描いたり、なんか今のソーラーパネルの感じは機械、機械してるじゃないですか。もういっそのこと、「そういうことをやめよう!」と。これは「楽しくやってるんだ!」と。夢の世界にいるような気持ちにもなるから、しかも「そこに実際の場所をつくれれば、フェスをすればいいじゃないか」と。アーティストたちがそのまま関わっているんだから、「次はオレの電気で照明が光るぞ」「音が鳴るぞ」「おぉ〜!」となるようなことをやろうよって言っているんです。

ー「分散型」は重要で、そこは「みんな電力」も大事にしてきていることです。

せいこう:それは僕も昔から言ってきたことで、中央集権という考え方自体を捨てないと、もう21世紀には全然合わないと。そうじゃないやり方を、ネットの中で、本当はツイッターなんかもそうじゃなくなってきちゃったけど、理想的には「誰かと誰かが勝手にやっていればいい」という話だったでしょう? 情報をやりとりしてればいいって。根底には「それをなるべく自分のモノにするってことがヒッピー魂でしょう?」という気持ちもあり、しかもこれは「電力リゾート」と言っていますが、これはただのリゾート地のバーチャルイメージだけに収まらないようにしたいと。

僕は実は、もうその次まで考えているわけ。じゃあ、「電力リゾート by 協賛企業」ということもありますよね。そうなると例えばBEAMSが「BEAMSマウンテン」を持つってこともあるでしょう。じゃあ、そこにadidasなんとかって場所もあって、そこはリゾートじゃなくて、都市でもいいわけ。「adidasビルディング」って言ったってよくて、そこに行って平面しかなくても、自分たちのイメージの中では「すごくいい理想のビルディング」ということでいい。

ーそして現地に行くと、パネルの脇にレゴのビルが建ってたりする。

せいこう:そういうかたちで企業が持つパネル、個人がアーティストと一緒に持つパネル、それから福島からどうしても電力を買いたいし、「福島をエネルギーの一大リゾートにするんだ!」という気持ちがあれば、福島の電力リゾートの中にコテージを持ってもらえばいいんだよ。現代は時間だって空間だって多層化してレイヤー化しているわけだから、こういう方がTVゲームみたいで面白いじゃん!「私はどこどこに何々を持っています」「もう完売しました」「次は第2弾やりましょう」とか、そういうことで、単に「リゾート地をアーティストと持ちましょう」だけではない、「バーチャルに分割してみんなで持ち合う」というやり方を、色んなアイディアで一気に広げたいと思っているんです。

「電力(エレクトリック)リゾート」課、課長の誕生。

ーそれにしても「みんな電力」の課長に就任というのは本当ですか? 実際には顧問や相談役では?というオファーもあったと聞きます。

せいこう:それじゃあ、面白くないじゃん。「みんな電力顧問」とかってなっちゃうと、「あの人、権力を持って顧問とかやっちゃって、だから言ってるだけでしょう?」とか思われちゃう。僕はもっと、みんなのために働く「市役所のおじさん」みたいなイメージなのよ。「いいリゾートつくろう!」「皆さまのために汗をかきましょう!」と。だから課をつくって、まず名刺だ、「名刺をつくれ」と。そして名刺のみならず、「腕のところにつける黒いやつ(腕サック)も買ってくれ」と(笑)。

ーでは、もう、贈呈式に移りましょう!

せいこう:した方がいいでしょう! 大石社長も来てるんでしょう、今日は何と言っても、大構想の発表だから(笑)。

大石:こんにちは、社長です。

会場:拍手

大石:では、就任の辞令をさせていただきます。

せいこう:ありがとうございます!

大石:本当にいいんですか?(笑)

せいこう:もちろんです。これがバーチャルの面白さじゃないですか。こういう遊び心が、再生可能エネルギーの世界にもあるということです。

ーここに名刺があります。

せいこう:それはここに置いておいて、みんな1枚ずつ取っていったらいいですよ。あんまり配る機会もないから(笑)。

大石:英語も入ってますね。格好いい!

せいこう:エレクトリック・リゾート課。それで、メールアドレスは「D-Resort」にしたんです。

大石:辞令。いとうせいこう殿。課長に任命いたします。

ー課長専用の刺繍入りシャツもあります。

せいこう:ワォ! ちょっと、あっちで着てきます(笑)。

ー大石さん。この新たな課の記念的な発足、いかがですか?

大石:いや、いかがも何も、私は呼ばれてよくわかないままここに来ています(笑)。でも、せいこうさんとの電力リゾート課構想の最初の打ち合わせの時は、私も同席していました。やはり電力の問題って、伝えることがなかなか難しいんです。例えば今までは、再生可能エネルギーを普及させる時、どうしても誰か敵をつくって広げていくような感じがありました。でもこの、せいこうさんのお話は夢がありますよね?「オレ、あそこのリゾートでせいこうさんの横に自分の一画を持っている」とか、今までの「パネルをどう、アーティストに持ってもらうか」という段階から発想を一歩先に進めて、あえてそこを空想の世界にした上で、そこで「太陽光パネルをみんなで楽しむ」という構想。これは、僕らには全然思いつかない話です。
 
「みんな電力」は、みんなで楽しく電力の問題を考えていったり、誰でもが電気をつくれる時代になっているし、みんなで好きな電気を選んで生活していこうということで活動しています。そして「分散化」ということで言うと、電力はずっと一部の方々が独占していた富というイメージがどうしてもあって、その、みんなの力による「富の分散化」もこれで起きるということが、もともとの私の創業理念でもありました。しかも、それを「楽しくできる」ということは、すごく夢のある話で。

ーあ、着替えを終えた課長が来ました。

せいこう:こういうイメージなんだよ。今日はジーンズだけど、これで長靴はいて「実際働いてるんだな」っていう(笑)。本当に頑張って働きますので、よろしくお願いします(社長に一礼)。

大石:これは本当に、世界を変える発想だと思っています!

せいこう:僕もそう思って、興奮してみんなに喋っています! その熱は同じですね。それから、本当にその所有したパネルの下の農地でできる農産物があるんですよね? ということは、ひょっとすると、そこに自分たちがアクセスしたら、そこで農家の方がつくってるものを優先的に買える仕組みなんかもできるんですよね? そうすると、今度は農業とエネルギーの2重のレイヤーがつくれるなという話は大事だと思っています。

ーどんどん広がっていきますね。

せいこう:妄想なんだけど(笑)、でも、そこにはちゃんと実際にパネルがあって、農地もあってという、そこが重要なんです。

大石:再エネが増え、農地はどんどん開拓されていき、耕作放棄地もなくなり、それでみんなが嬉しいという。

せいこう:そうなったら最高! それで自分たちのアイディアがどんどん採用されていけば、課としてもハンコをバンバン押して、「やったぜ!」ということになるじゃないですか。この構想は、実際にそうなってもおかしくないんだもん(笑)。

ー課長、ハンコはバンバン押しそうですね。

せいこう:だってオレは課長だし、(腕サックを見せながら)これだから、デジタルじゃないから。僕は昔から原稿書く時によくこれ付けてたし、ナンシー関がつくってくれたこともあるの。だから、お手の物なのよ。それを、「こういうシステムです」とちゃんと言って、そこに注目してというか、前段階として何人かにもうDMしちゃってるから。勝手に(笑)。

大石:社長の承認もなく(笑)。

せいこう:けっこうな人にまでDMしちゃってるから。もう引っ込みつかないから(笑)だから、その第一弾でみんな電力が持っている何口かのところをリゾートとして社長が解放してくれれば、私が「そこを、どういうマス目で埋めるか」というのをやっていけばいいんですよね? 課長として。

大石:社長としては、課長からそう言われたら、「責任はオレがとる」としか言えないですよね。

せいこう:ナイス!社長!(笑)

大石:すぐやりましょう。

「アーティスト」は議長であり、宣伝部長。

ー少し整理気味になりますが、リゾートにおける、アーティストの役割はどんなものでしょう?

せいこう:各地域の村長。リーダーというか、チェアマン、議長だよね。みんなの意見を集約したり、「ここのパネルを買ってね」という宣伝部長でもあるわけじゃないですか。それでいて「ぜひ、僕のところから買ってください」みたいな、それをみんなが取り合いくらいになるといいなあと思っていて。それで、なんで取り合いになるのかと言ったら、そのために「いとうせいこうビーチに来るとこんなに楽しめるんですよ!」という妄想があった方がいいんです。だから「マウンテンでは秋のフェスをやっちゃう」、「ビーチは夏のフェス!」みたいに、思いついたことを何でもやればいいんです。

ー読書会でも、食事会でも、何でもいい。

せいこう:討論会だっていいんだよ。やりたいことをやるんだけど、それが全部リゾートを舞台に、堅苦しい感じじゃなくて、生活でもあるしバケーションでもあるというイメージをつくりたいと思っております。それで、実際に家の電気をみんな電力に切り替えることが、電力リゾートが始まった時にすぐ入ることができるパスポートになると。

ーみんな電力への切り替えが、電力リゾートへの参加条件である。

せいこう:それは僕も今、課長としてしっかり電気を切り替えて、堂々と「みんな電力です」ということですよね。そこで僕は、「再生可能エネルギーしか使ってません」と言いたい。 それはね、やっぱりそういう誇りが欲しいんです。そこの「プライドが最高に欲しいから切り替えるんだ」というイメージを訴えかけることが大事なことと、僕は思っているので。

ーせいこうさんがすでに話されている方々の反応はいかがですか?

せいこう:まず一人は、僕が今までDMしたことがない若い人に、でも「彼はわかってくれるはずだな」という人に「こういうことをやりたいんだけど」というメッセージを送ったら、むしろ「ありがとうございます」と。「そういうことを教えてくれて、前向きにやらせていただきます」と。そしてもう一人も、「もちろんです」と。やっぱりみんな、こういうことしたかったと思うんですよ。だから、それは「自慢したい電力」じゃないけど、「真っ先に声をかけてくれてありがとう!」という感じの返事なんですよ。

大石:最高のスタートですね。

せいこう:だって僕は、すでにフェスのことを考えて、それぞれのパートのこと考えてます。ドラムがいてベースがいてとか、いろいろ集めないとなと。もうギターとラッパーはいるとか、その観点で口説いていってる(笑)。フェスの最後のバンドは、「ザ・地主」たちが、しかも再生可能エネルギーの音で音を奏でると。すると中津川でやってるソーラー武道館ともくっつかないと、その人たちも「どういうことですか、大石さん」、「なんで先に声掛けしてくれなかったの」ってなるじゃないですか。

ーそこでソーラー武道館リゾートがあってもよい。

せいこう:もちろん!

ーあなたたちもリゾート一個つくってよと(笑)。

せいこう:そう。僕からも、リバーはあげますよ。

大石:中津「川」ですからね(笑)。

せいこう:そして、そうしたら最初はミュージシャンだけだけど、そんなこと「美術家だって許さないぞ」ってなるじゃないですか。「絵描きだって発電所持ちたいよ」って。だから、こうなると一気に広がっちゃうんですよ。それで僕は、その最初の地図を考えてる。あとは、やっぱり女性が必要だなと思っています。僕はやっぱり均等にいて欲しいし、50%、50%でいるのが当たり前だと思ってるから、そこの意識もみんな電力が変えていかないといけない。

大石:一部の人が持ってるものじゃないということですね。

せいこう:そうです、そうです。今までとは全然違うと。こっちは考え方が21世紀だから。それをやったらみんなが「いい会社だな」と、誇りに思えるじゃないですか。

ーそれこそ、スウェーデンのグレタさんにも持って欲しいですね。

せいこう:当然持つでしょう! あげちゃえばいいんだよ!

会場:(笑)。

ー今日、個人的に最初からモヤモヤしてたとのは、ブロックチェーンを利用して、パネルを細かく分配して皆で大きな発電所を所有することは、理論上はできます。でも裏では、それを手作業で管理する人がいて、マンパワーとリソースがかなりかかるなと。そこが物理的に可能なのかな?という懸念が頭にチラつきました。

大石:そういうのは結局、無理な要求がイノベーションを生んでいくわけです。

せいこう:社長、いいこと言う!やっぱり違う!

大石:電力リゾートの話があるからこそ、ブロックチェーンの技術がもっと進化するということがあるわけです。そこで、これまでよりずっと細かい紐付けが必要になっていきます。

せいこう:そしてその細かい紐付けが本当にできるようになると、真の分散型が実現する。それは太陽光だけじゃなくて、水力から何%、風力から何%で、その人の小さい世帯でも、あるアパートの一室が「再生可能エネルギーで供給されています」ということができるのは、「みんな電力」だけでしょう!

大石:そうです。課長、素晴らしい!

会場:拍手(せいこうさん退場)

ーせいこうさん、先日事務所に来ていただいた時に続き、嵐のように語って帰られました。

大石:今日は本当に台本の一つもなく、19時にここにいてくださいということで来ただけでした。せいこうさんとは事前のやりとり、やらせの一つもなく、自ら電力リゾート課の課長になっていただけました。でもこの発表があって、皆さんで楽しく、電気のことを自分ごとにしていただけるいいきっかけになるのではないかと思っています。引き続きコンセントの向こう側を気にしていただいて、このプロジェクトもいろいろと見守っていただいて、応援いただければなと思います。この巻き込みの輪、どんどん広げていけたらいいですね。

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みんな電力

minden.co.jp/personal/news/2019/09/02/1057

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