レザーやシルクにかけては人後に落ちない〈エルメス(HERMÈS)〉だが、シルバーアクセサリーもまた、素通りできないコレクションがずらりと揃う。
最たるものが1938年に誕生し、アップデートを繰り返してきた「シェーヌ・ダンクル」だろう。これは4代目社長、ロベール・デュマが海辺で目にした錨のチェーンがヒントになって生まれた。
ここで紹介するブレスレット「デルタ」は「シェーヌ・ダンクル」の流れを汲むコレクションだが、面白いのはチェーンではなく、チェーンを構成するコマのひとつにフォーカスしている点。仕上がってみればモダン・マスキュリンといっていい風格が漂った。素材はステンレスで、プロセ(つや消し)&ポリッシュの金属仕上げ。要所はネジで留められているが、つるりとしたアウトラインからはその存在が感じられない。これぞ金属仕上げのなせる技だ。
3Dで波の動きを表現したという「ウェーブ」、〈エルメス〉のアイコンである馬をモチーフにした「シュヴァル」、あぶみをモチーフにした「エトリエ」あたりも相棒に選んで後悔させないモデルである。
ブレスレット「デルタ」 ¥71,000+TAX
ブレスレット「ウェーブ」 ¥118,000+TAX
リング「ウェーブ」 ¥46,000+TAX
キーホルダー「エトリエ」 ¥30,000+TAX
キーホルダー「シュヴァル」 ¥30,000+TAX
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa