綺羅星の如く大小さまざまなブランドが凌ぎを削る時計業界のなかでも、いまその存在感を遺憾なく発揮しているところといえば〈ロンジン(LONGINES)〉です。先日ご紹介した新作「ロンジン スピリット」然り、ブランドのヘリテージを生かした、つけてみたいと思わせるタイムピースを比較的手の出しやすい価格帯で次々発表しています。
ここでクローズアップした二本もつい見惚れてしまう出来栄えです。
まずは1947年、フランス海軍向けにつくられたモデルの復刻「ロンジン ヘリテージミリタリー」。このシンプル極まりないダイヤルは柔らかなクリーム色を思わせるゴールドオパーリンカラーが美しく、どこか熟成した色っぽさを感じさせます。まるで時間をかけて徐々に日に焼けたような色合いとでも説明すればいいでしょうか。下のオリジナルモデルと比べるとその魅力が良く分かると思います。
こだわりはそれだけではなく、アワーサークルと針にはブラウンカラーの蓄光塗料「スーパールミノバ®︎」を塗付。オリジナルに見られるラジウムが劣化したカラーを再現しています。さらに、12時の位置にはブランド名に加えて、“FAB. SUISSE”(スイス製)の文字がそのまま残されました。クラシックな大人の新作はケース径38.5ミリで、腕が細い人でもさり気なくつけられる一本です。
続いて、二本目は「ロンジン アヴィゲーション タイプA-7 1935」。デザインの元になった1935年製のパイロットウォッチは米軍規格を通過したという由緒正しい一本で、文字盤のアイコニックな見た目に特徴があります。これは操縦桿を握ったパイロットが手を動かすことなく自然と時間を視認できるように計算されたデザインのため、40度の角度に右傾。ケース径は41ミリで、クロノグラフムーブメント「L788」を搭載した軍用時計の雰囲気漂う一本に仕上がりました。
またまたミリタリーウォッチ好きにはたまらない新作が発表されました。もちろんヴィンテージのものも良いですが、これから先、何十年愛用することを考えるとやっぱり保証のついた新作がおすすめ。ロマンたっぷりな二つのタイムピースはあなたの良い相棒になるはず。