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信念を貫き、パンクの精神を纏った、キディルの21年秋冬コレクション。

猛威を振るう新型コロナウイルスの影響を受け、パリ・メンズ・ファッションウィークがデジタル開催を余儀なくされました。しかし、悲観的になる必要はないのかもしれません。こんなときだからこそ、デザイナーの創造力は研ぎ澄まされ、未だ見ぬクリエイションが生まれるはずだから。

「世界中が新型コロナウィルス感染症で元気を失っていますが、こういった状況だからこそ、ぼくはファッションデザイナーとして強いクリエーションを行う必要があると考えています」。そう語るのは、〈キディル(KIDILL)〉を手がける末安弘明さん。

これまで、パリで3度ショーを独自開催していましたが、今回は公式スケジュールに初参加。そんな記念すべき21年秋冬コレクションのテーマは、“Desire(欲望)”。灰野敬二さんによる音楽とともに、パンク精神漂うランウェイショーを約5分半の映像に凝縮し、世界に向けて発表しました。

末安さんが目指したのは、反骨精神を注ぎ込んだ強い服。その言葉通り、LAを拠点に活動するビジュアル・アーティスト、ジェシー・ドラクスラーの荒々しいグラフィックのほか、パッチワークやファスナー、パンクらしいスタッズに安全ピンなどを多分に盛り込んだデコラティブなピースが揃いました。

そして、先ほど紹介した装飾的な服とは相反する、端正なテーラードジャケットが突如登場します。この枠にとらわれない姿勢からは、〈キディル〉のクリエイションの面白味、そしてブランドとしての幅の広さを感じることができます。

どれもインパクトあるデザインですが、ただ単に派手なわけではありません。色・柄・グラフィックを巧みに配し、アートや音楽といったカルチャーへのリスペクトを感じさせる仕上がりとなっています。

また、2020年から毎シーズン継続している〈エドウィン(EDWIN)〉をはじめ、〈ディッキーズ(Dickies)〉や〈ルルムウ(rurumu:)〉との多彩なコラボレーションも用意されているのもポイント。

なにが正解か不確かなこの時代に、自身の信念を貫く末安さんのクリエイションから感じるものは、少なくないのではないでしょうか。上記からコレクション動画も是非ご覧ください。

INFORMATION

キディル

公式オンラインストア

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