果たしてこれは実用的なシューズなのか、それともシューズを模った建築物なのか。
2019年12月にリリースされた〈アシックス（asics）〉と世界的建築家、隈研吾さんのコラボを見て、そう感じたのを鮮明に覚えています。用意されたストックは2020足限定とあって、惜しくもチャンスを逃してしまったという方も少なくなかったことでしょう。
あれから一年あまりが経ち、この豪華タッグが再び集結。前回リリースされた「メライト アム（METARIDE AMU）」が、サンドカラーを纏って登場します。
METARIDE AMU ¥39,600 in TAX
和紙が織り込こまれたヒールテープを用いることで、風合いを損ねずにかかと部分を補強。
前足部のカーブや、「やたら編み」をヒントにテープ状の素材を交差させたアッパーなど、特徴的なデザインは前作同様。これらはただ独創的なだけでなく、スムーズな足運びや足元のホールドといった機能も提供してくれます。
最大のアレンジポイントはカラー。トーンの異なるベージュのレイヤードは、隈さんが学生時代に訪れたサハラ砂漠をイメージソースに、木や砂が織りなす自然風景を再現したもの。アッパーの素材使いも相まって、風紋のような立体模様が楽しめます。
また、足元を覆うニット素材はリサイクルポリエステルに変更し、シューレースにはワンモーションで調整できるストッパーを搭載。環境配慮をしつつ実用性もバッチリとアップデートされています。
「これからの時代、身体をよりどう動かしていくかが大きな課題になっていく。身体の要求に応え、私たちはどのように自然のなかへ戻っていくか。『メライト アム』はそれを支え、武器となる存在だ」と、隈さんが語るように、確かな機能と先進的なデザインを持ち合わせたこちらは、アクティブに生きる現代人の良きパートナーとなってくれることでしょう。
リリースは3月12日（金）と19日（金）の2日。ガシガシと履き潰すも良し、インテリアとして飾るも良し。隈さんの原体験、そしてサハラ砂漠の情景を感じてみてください。
