〈ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)〉は20世紀を代表するニュージーランド出身のアーティスト、レン・ライが1920〜40年代に撮影したビジョナリー(先進的な)フィルムをそのコレクションにプリントした。
レンはカメラを使わずフィルムをスクラッチするテクニックを考案して実験アニメーションの偉大なパイオニアのひとりといわれた。人体のソラリゼーション(陽光効果)や多重映像を抽象的な絵に重ね合わせる技法もつとに有名だ。
ビジョナリーフィルムのシーンをそのままプリントしたコットンシャツ、光と陰のグラフィカルな動きを切り取ったシアーコットンシャツ、サークルとスクラッチをモチーフとしたビスコースシャツ──サイケデリック・ムーブメントの先陣を切ったともいわれるレンの作品は、軽やかなファブリックとこれ以上ない相性のよさをみせている。
シャツイチで着飾りたい真夏の夜の仕上げにまたとない。