チャオパニックがカタログを“紙媒体”へ。じっくり腰を据えてめくりたい128ページ、圧巻です。

コロナ禍において、強いてよかったことを挙げるとしたら、生活に実感を持つようになった、ってことじゃないでしょうか。

今日の献立を熱心に考えたり、読みかけだった本をもう一度開いてみたり、いつもなら省略してしまうことに目が向くこと、増えてませんか？

できることが制限されているから、という前提はありながらも、丁寧に暮らすようになったひとは増えてるんじゃないかと思います。

そういうこれまで忘れていた感覚を、いま「チャオパニック（CIAOPANIC）」に行くと思い出させてくれます。

多くのブランドが主戦場をwebへと移行している中、「チャオパニック」はこの秋冬から“紙”のカタログ「The C」を配布。

情報化が急速に進む社会の中で、あえて紙というアナログメディアを選ぶ「チャオパニック」の心意気に、痺れます。

「紙の本なんてもうしばらく触っていないよ」というひとでも、手に取ればすぐに思い出すはず。限られたスペースの中で取り上げるものを厳選し、丹精込めて織り込まれた、ずっしりと重みのある情報。

普段、大量に浴びているシャワーのようなネットの情報ではなかなか得られない、実感のようなものがあります。

「旅」というテーマもまたいいですね。旅行はちょっと難しいですが、“旅”なら日常にも潜んでいます。

週末、贅沢してホテルに泊まるのも旅なら、近所の通ったことのない道を歩いてみるのも旅、チャオパニックに買い物に行くのだって、旅なんです。

ページをめくっていると、そういうことが感覚として分かる一冊になっています。なんといっても、驚きの全128ページ！

取り扱いブランドの紹介に止まらず、「チャオパニック」にまつわるひと・もの・ことのカルチャーに視点を当てた、いわばフリーマガジンです。

店に足を運ぶ、手にとって服を選ぶ、着てみる、ショッパー片手にスキップしながら帰る。そんな旅程の中に、このカタログが加われば、もう一足長く旅を楽しむことができますよ。

今回が創刊号ということで、これからも「The C」は発行していく模様。次はどんな景色を見せてくれるのでしょうか。

『「チャオパニック」には何か新しいものがある』、ひとたびこのカタログを手にすれば、あなたもきっとそう思うはずです。