トラのモチーフで親しまれる〈ケンゾー(KENZO)〉は、今年も本物のトラと熱い抱擁を交わします。
というのも、WWF(世界自然保護基金)との取り組みの一環で、野生のトラを保護するためのカプセルコレクションを2018年から発表しているんです。
目標は、寅年の2022年までに野生のトラの個体数を2倍にすること(100年前には10万頭もいたトラたちは、現在たったの3000頭ほどに……)。
このコレクションアイテムが1点購入されるたびに、10ドルの寄付金がWWFへ送られます。
アイテムはスエットシャツ、Tシャツ、ニットアウターなどをラインナップし、そのすべてに世界基準の認定を受けた100%オーガニックコットンを使用。コットンのサプライチューンや水環境も守ります。
創始者の高田賢三氏がデザインしていた当時、トラはタグなどに小さく入っている程度でした。
それを現在のクリエイティブディレクターたちがアーカイブから掘り起こし、パワフルさや着想源としての自然など、ブランドを体現するモチーフとしてデザインに取り入れるようになったのです。
モチーフとしてのトラを救った次に、本物のトラまで救い出すというアツい展開、〈ケンゾー〉の懐の深さは並大抵のものではなさそうです。