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連載【で、NEW VINTAGEってなんなのさ?】Vol.26 “まだみんな知らない、だから狙い目” タムラックのカメラバッグ。

そもそもニュー・ヴィンテージとは?

1990年代、誕生から100年経過している“アンティーク”に対し、その定義は満たしていないけど、価値のありそうな古着を打ち出す際に使われ出した言葉“ヴィンテージ”。いまではさらに“レギュラー”と呼ばれていた80年代以降の古着にも、“ニュー・ヴィンテージ”という新たな価値を見出す動きがあります。本企画ではこの古着の新たな楽しみ方を、スタイルの異なる4つの古着屋が提案。それぞれの感覚でその魅力を語ります。

前回から、ショップが入れ替わってリスタート。第26回目は新たに加わった「ウェッドストア(WED STORE)」の原 悠太さん。

Text_Tommy
Edit_Yosuke Ishii


原 悠太 / WED STORE オーナー
Vol.26_タムラックのカメラバッグ

―原さんにとっての、ニュー・ヴィンテージとは?

ぼくらの世代だと、古着の醍醐味として「他人と被らないモノが手に入るから」と答える人が多いと思うんですよね。その感覚でいえば、ニュー・ヴィンテージとカテゴライズして隙間のアイテムを探すという行為そのものが楽しいというか。例えば、アメリカに買い付けに行って、すでに価値が定まっているモノを探すのは作業っぽくなっちゃう。そうではなく、“自分の価値基準のもと新たな発見がある”のがニュー・ヴィンテージなんじゃないかなと。まぁ、それが今後、ちゃんとヴィンテージとして価値が出て、古着の世界で残っていくかは確約できませんが…(笑)

―そんな原さんに今回、紹介していただくニュー・ヴィンテージなアイテムとは?

そこで、他の皆さんとは被らなそうな〈タムラック(tamrac)〉 を紹介したいと思います。1977年にアメリカ・カリフォルニア州で設立されたブランドです。ぼく自身、最初は名前の響きから日本のブランドかなと思っていましたが、普通にアメリカのブランドでした(笑)。現在もブランドはあって、カメラをアウトドアに持っていくための機能的なカメラバッグをメインに展開しています。

左上から時計回りにタムラックのカメラバッグ 参考商品 / タムラックのカメラバッグ 参考商品 / タムラックのカメラバッグ 参考商品 / タムラックのカメラバッグ 参考商品 / タムラックのカメラバッグ 参考商品(すべてウェッドストア)

―正直初めて知ったんですが、その筋では有名なんですか?

ぼくの場合、アメリカ買い付け時に発見し、ちょっと〈ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)〉っぽい配色に惹かれて、ちょいちょい買い集めているんですが、カメラ好きの間では有名みたいですね。カメラバッグの性質上、どうしてもデイリーに使えるモノが少ないんですが、ここのはちょうどイイのが見つかります。

―原さんといえば釣り好きで有名ですが、その際に持って行ったりも?

ですね。そもそも集め始めた理由の1つに、自分がフィッシングバッグを作る際のサンプルソースというのがありましたし。フラップの裏にもポケットが付いていたり、必要な機能がギュッと凝縮されているギアっぽさがたまりませんね。もちろん〈タムラック〉なら全部イイわけではなく、当時の匂いや空気感が感じられるモノが僕は好きです。それでいうとオススメは、アウトドアとフィッシングの要素を兼ね備えつつ、デザインとのバランスが秀逸な「5400」というモデル。このサイズながら豊富なポケットに加え、内側にはカメラやレンズを保護するためのパット入りで非常に機能的だし、なんとなく当時のシェルジャケットを彷彿とさせる配色だと思いません? ロゴ刺繍の雰囲気もちょっとクラシカルで。

左→右 タムラックのカメラバッグ 参考商品 / タムラックのカメラバッグ 参考商品(ともにウェッドストア)

―たしかに90年代アウトドアの雰囲気が感じられます。これは余裕でタウンユースいけます! ちなみにモデル名は数字なんですね。

正式には型番と呼ぶべきなんでしょうが、基本的に4桁と3桁の数字が割り振られていて、3桁はアメリカ生産、4桁は中国生産に分かれています。とはいえ、デザインと資材、縫製システムまで全部アメリカから持ち込んでいるので、クオリティに関しては全く遜色ありませんし、アメリカ生産の方はプロユースなので、ぼくは逆に4桁の方が好き。80年代〜90年代のアウトドアの雰囲気があるのもこっち。時代でいうと90年代終わり〜2000年前半にリリースされたモノと思われ、時代的にはショルダーバッグ「システム3」なんかも同時期のモノ。程よいサイズ感でルアーボックスがしっかり収まるのが嬉しいですね。あと、ルアーボックスにカメラストラップを装着するのも個人的にオススメです。

タムラックのカメラバッグ 参考商品(ウェッドストア)

タムラックのカメラバッグ 参考商品(ウェッドストア)

―なるほど。こういったバッグ以外のアイテムもあるんですね。

バッグだとショルダー以外にバックパックもあります。こちらはアドベンチャーと呼ばれるシリーズで、モデル名に「8」「9」「10」と数字が振られていたモデル。ディテールはそんなに変化がないようですが、もうちょい古くなるとハンドル部分がスエード素材になっていたりします。とはいえ収納力に優れているためタックルボックスもスッポリと収まり、使い勝手は抜群。

タムラックのカメラバッグ 参考商品(ウェッドストア)

―ちなみに日本国内でも見つかったりします?

現行モデルは販売されていますが、定価も結構いい値段しますし、何よりデザインが今っぽくて、当時の雰囲気を楽しむのは難しいかも。ユーズドで探すなら、当時並行輸入で仕入れていたカメラ屋を探すのも手ですが、やはり当時の定価を知っているため強気のプライスを付けているケースが多いようです。アメリカ本国でも完全にそのノリで、ファッション市場では全く相手にされておらず……(苦笑)。なので国内でもリサイクルショップで不意に見つかる可能性も。

―個人で所有している人から、譲ってもらうのもアリですね。

親戚にいるカメラが趣味のオジさんに聞いてみるとか(笑)。アウトドアというジャンルは結構掘り尽くされていますが、カメラバッグはまだ古着業界でもノーマーク(笑)。ですがバリエーションも山ほど存在し、当時のカタログにも載っていないモノもあったりで掘り甲斐はあって単純に面白いんですよね。遭遇率を考えると、グッドレギュラーと呼べるのか難しいところではありますが、あえて探す人が全然いない今の内に注目しておくといいのかなと。

原 悠太 / WED STORE オーナー
古着屋でありながら、古着の販売と同時にオリジナルウェア〈ユエン(Yuan)〉と〈コネット(Connett)〉を不定期にリリースし、多くの熱狂的ファンを獲得している下北沢の秘密基地的ショップ「ウェッドストア(WED STORE)」のオーナー。以前、本連載に登場した「伊藤商店」の伊藤さんとも親交が深く、自身のモノ作りにも反映させるほどの釣り好きとしても有名。
公式サイト:www.wed-wear.com
インスタグラム:@wed_store / @y___u___a___n

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