これから実店舗が歩むべき形のひとつではないでしょうか。ダブルタップスが南青山に実験室＝ラボを完成させました。

世界的なパンデミックが発生して以降、これまでに存在していた様々な普通が普通ではなくなりました。

ファッション業界における最も大きな変化といえば、お店のあり方でしょう。オンラインストアの需要が飛躍的に増えているなか、リアル店舗の存在意義が改めて問い直されています。

そんななか、2021年11月1日（月）、東京は南青山に〈ダブルタップス（WTAPS®）〉の新しい空間がオープンしました。お店と呼ばずにあえて空間と呼称したのは、ここがブランドのコンセプトをより深く伝えていくための場所、「WTAPS®(W_Lab)」（通称ラボ）だからです。

ラボには3つのオブジェが存在し、空間を構成するマテリアルの一つとして、またブランドの世界観を具現化するファクターとして、大きな存在感を放っています。

そのなかにはモノリスと呼ばれるモニュメントも。ラボの中心にどすんと鎮座しています。

ちなみにラボに来場するにあたり専用サイトからの予約が必要です。予約制にすることで、ラボに常駐するスペシャリスト＝クルーからきめ細かい接客を受けることが可能になります。

かように、オンラインショッピングとは異なる体験、価値を提供するべく組み立てられたシステムは、これからひとつのスタンダードとなっていくポテンシャルを秘めているのではないでしょうか。

また、ラボ内に流れているBGMは、空間の世界観を裏付けるサウンドトラックとして今後毎シーズン変えていく予定だそう。あらゆる意味で、これまでのショップとは違う立て付けになっているというわけです。

ものを売るだけならば、オンラインストアで十分まかなえるという側面があるなかで、これからの実店舗はどうあるべきかというひとつの答えが「WTAPS®(W_Lab)」なのです。 

ラボがこれから進んで行く道筋を、皆が注目しています。

Photo_Masayuki Nakaya