うっかりしていて随分遅くなってしまったのですが、毎シーズン恒例となった〈コモリ（COMOLI）〉の最新ビジュアル紹介の記事をお届けいたします。
北野武の映画（主に初期の）を表現するのに使われる言葉で、「キタノブルー」というのがあります。青みがかった色彩のトーンを多用したことで、そう呼ばれるようになったわけですが、ここ数年の〈コモリ〉のルックを見ていると、その言葉が頭をよぎります。
気高く、そして孤高な佇まい。群れず媚びず、そんなイメージです。
安直に「コモリブルー」などというつもりはありませんが、〈コモリ〉には暖色よりは寒色が似合う気がします。
服自体は「黙して語らず」を地でいっており、この素材がどうで、あの縫製がこうだ、といううんちくをブランドが積極的に発信することはほぼありません。もっと曖昧で、でもその実、確かな空気感のようなものを大切にしているブランドです。
そうした奥ゆかしくもミステリアスな部分に惹かれているファンは多いのではないでしょうか。
ブランドが発信する公式のビジュアルは、当然ながらそのブランドの思考、嗜好を強く発信するものです。イメージっぽいものに振っているところもあれば、服をしっかり見せることに特化しているところもあります。もしくはその両者を分けて、二種類のビジュアルを作成するブランドも少なくありません。
それでいうと〈コモリ〉は全部をひとつで表現しています。贅肉のない筋肉質なビジュアル、今季も存分に堪能させていただきました。全ルックは公式サイトでご覧ください。
