スタイリストとしてのみならず、写真に映像制作、はたまたブランドディレクションまで、肩書きにとらわれることなく自由に表現活動を繰り広げる梶雄太。そんな彼が自ら綴った〈サンセ サンセ〉の商品説明を、ランダムに紹介していく連載企画。今回は、時代を超えて愛され続けるデニムとスニーカーにおける2つの「ファースト」を、史実をもとにした架空のストーリーでお届けしていきます。
もともとバスケット用のスニーカーとして1984年に発売開始した。
発売当時はその屈強さで広く親しまれ、特に金鉱で働く人々からの「丈夫な作業着が欲しい』という要望が寄せられたこともあり、ユニフォームのごとく着られるようになる。
当時のNBAコミッショナーのデビッド・スターンが”ユニフォームの色にそぐわない”という理由から着用を禁じていた。
しかしこの掟を無視し、ジョーダンは毎試合$5,000の罰金を支払いながら試合に出場したと言われている。
前立てのプリーツ、ひとつだけ設えたフラップポケット、むき出しになった銅製リベットやフィッティングを調整するシンチパックが特徴的で、
背面に入った2本のプリーツが程よいゆとりを生み、体をしっかりと包み込んでくれる。
そして1940年当時の織機の関係もあり、バックセンターに切替が入っているのが通称「Tバック」と呼ばれるものとなる。