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連載「憧れの逸品」No.259 精悍さが増した、漆黒のカルティエ。

〈カルティエ(Cartier)〉のレクタンギュラーウォッチは1917年に誕生して早々に、ファッションヒストリーに太字で記載された。アール・デコの先駆けになったためだ。三代目当主のルイ・カルティエが俯瞰した戦車に着想を得たというその名も「タンク」はルイが言うところの〈カルティエ〉の “根本精神” であり、数々の派生モデルを生んでいる。

そのひとつが、1922年に登場した「タンク ルイ カルティエ」だ。細く、丸みを帯びた縦枠、長辺を長くとったケース。「タンク」史上もっともエレガントな一本といって過言ではない。

新作の見どころは自ら “漆黒” と表現したのももっともな黒々としたダイアルにある。インデックスを排したそのダイアルとブラックアリゲーターのストラップに挟まれて、イエローゴールドのボディ、針、そして “CARTIER” と “SWISS MADE” のレターがくっきりと浮かび上がっている。そこにさり気なく輝くサファイアカボションがまた絶妙だ。「タンク」の名に相応しい、 マスキュリンとエレガンスの幸福なマリアージュ。

キャリバーは「1917 MC」。パワーリザーブは約38時間。




Tank Louis Cartier
CASE : YELLOW GOLD, 33.7×25.5mm
THICKNESS : 6.6mm
MECHANISM : MANUAL WINDING
POWER RESERVE : 38 HOURS
PRICE : ¥1,597,200(予価)

Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa

INFORMATION

カルティエ カスタマー サービスセンター

電話:0120-301-757
オフィシャルサイト

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