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ファッションと食のハイブリッド。サカイとNYのフードコレクティブ・ゲットー ガストロがコラボカフェに込めたものとは?

ニューヨーク・ブロンクスを拠点とする、3人組のフードコレクティブ「ゲットー ガストロ(Ghetto Gastro)」をご存知でしょうか? 〈アンブッシュ(AMBUSH®)〉とのコラボレーションなど、耳の早い人ならすでにご存知かもしれませんが、まだまだ日本では知られていないかもしれません。

そんな彼らと〈サカイ(sacai)〉がコラボを発表し、アイテムをリリースすると共に、期間限定のコラボカフェ「サカイ ガストロ(sacai GASTRO)」を原宿の「トーキョーバーンサイド(Tokyo Burnside)」にオープンしました。

メニューには4種のワッフルと8種のドリンクで計12種類がラインナップし、〈ナイキ(NIKE)〉、「ブルーボトルコーヒー(BLUE BOTTLE COFFEE)」、「ロッキーズ マッチャ(Rocky’s Matcha)」がサポートに名を連ねます。

アイスには「ハーロウ アイスクリーム(Harlow ICE CREAM)」、ミルク類には〈マイナーフィギュアズ(MINOR FIGURES)〉のオーツミルクを採用するなど、こだわりを感じる彼らですが、どんな人物で、この試みは一体どんな風に始まったのか? 来日していた「ゲットー ガストロ」のメンバーに会って来ました。

ゲットー ガストロのメンバー。左からレスター・ウォーカー(Lester Walker)、ジョン・グレイ(Jon Gray)、ピエール・セラーノ(Pierre Serrao)

まず、3人の役割を教えてください。

端の二人(レスターとピエール)がシェフで、ジョンは皿洗い…(笑)。というのは冗談で、クリエイティブディレクションがジョンの仕事。ピエールがメニューをつくり、レスターが全体の表現を整えるといった感じです。

今回のコラボレーションの経緯を教えてもらえますか?

2021年に「Family Style Fest」というイベントで〈ナイキ〉とコラボレーションをし、「ワッフルレーサー」をベースにしたワッフルをつくりました。その後、〈ナイキ〉の紹介から〈サカイ〉と交流を深め、今回のコラボレーションに発展したんです。

プランティンアイスとバナナを添えたグルテンフリーのチョコレートワッフルは、くどくない甘さが美味しい。BlackPowerWaffle ¥1,870

オリジナルのスパイシーシロップで味付けされたフライドチキンと抹茶ワッフルのセットは軽食にちょうどいい。ChickenCoup ¥1,980

過去にもさまざまなブランドなどと取り組みをされてきましたが、コラボレーションの相手を選ぶ基準はありますか?

文化的なリスペクトや、価値観が合う相手ということ。そして、アートとして表現できるかというのも重要です。

〈サカイ〉との共通点はありましか?

〈サカイ〉はとてもアートとデザインを重要視していて、いろんな素材やパターンをミックスして想像していない新しいものをつくり出しています。ぼくらの料理も、いろんな材料をミックスして意外性のあるものをつくり出すところが共通していますね。

いちごに拘ったストロベリーワッフルにココナッツアイスを添えて。StrawberryHaze ¥1,870

ワッフルとキャビア、カニサラダという日本に馴染みのない、意外な組み合わせが面白い。TripleC’s ¥5,280

「ゲットー ガストロ」は食事だけでなく、ファッションやアートなど、カルチャー的な側面も含めた総合演出的な食のアプローチをしているように感じるのですが。

食文化はアートやファッションなど、さまざまな文化の架け橋なんです。料理にはストーリーが大事で、ぼくらシェフはストーリーテラーとして、いろんな食材や文化を混ぜることで物語を提供しています。そんな風に、食はファッションや音楽、アートを総合的に表現できるんです。

では、「ゲットー ガストロ」らしさとはどんなところにありますか?

ブロンクスのカルチャーやコミュニティを大切にしています。それは、スニーカーであったり、メニュー、本のデザインなども一貫してそうです。他者の思想を汲み取り、ブロンクスという自身のカルチャーを通して表現したいんです。また、「ゲットー ガストロ」はアート集団と考えています。シェフとしてではなく、クリエイターとして出向き、その先に料理があるようなイメージです。

Sacai GASTRO Tシャツ 各¥16,500

Sacai GASTRO トートバッグ ¥19,800

今回は、〈ナイキ〉とのコラボレーションでつくったスウッシュ入りのソール型ワッフルをアレンジして〈サカイ〉のためのオリジナルレシピをつくったとのことですが、こだわりを教えてください。

ベースは我々のルーツ、アフリカンパントリーです。アフリカの象徴的な色、赤と黒と⻩色と緑を使っています。そこに、今回は日本のカフェということあり、日本の要素を取り入れたかったんです。緑は抹茶、赤はストロベリーで、日本のたくさんの種類のいちごからこだわって選びました。「ブラックパワー」は世界各地から厳選した材料をミックスしていて、今回のコラボレーションだからこそできたと思います。「TripleC」に関してはワッフルとキャビア、カニサラダという日本に馴染みない意外な組み合わせが、日本の人に新しくておもしろんじゃないかと。

では最後に、滞在中に日本でいきたいところは?

「傳(デン)」や「ナリサワ(NARISAWA)」「エテ(été)」などです。

終始フレンドリーな雰囲気で質問に答えてくれた彼らですが、寿司が好物で、北海道にも行きたいとのことでした。ちなみに、「サカイ ガストロ」は24日(土)と25日(日)の二日間だけ、「トーキョーバーンサイド」近くにあるギャラリー「スタンドバイ(StandBy)」でも、テイクアウトが可能です。「トーキョーバーンサイド」での開催は30日(金)までなので、ぜひ一度ご賞味ください。

INFORMATION

sacai GASTRO

会場:sacai GASTRO / Tokyo Burnside
会期:12月24日(土)〜30日(金)
住所:東京都渋谷区神宮前5-12-142FTokyoBurnside
時間:12:00〜19:00(最終入店 18:00

会場:sacai GASTRO / StandBy
会期:12月24日(土)〜25日(日)
住所:東京都渋谷区神宮前5-11-1
時間:12:00〜17:00
※テイクアウトオンリー

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