〈ジル サンダー+(JIL SANDER+)〉がファーストコレクションのコラボレーション・パートナーに指名したのは古きよきゴム引きコートの代名詞的ブランド〈マッキントッシュ〉だった。
ブランドの方向性をこれほど端的にあらわすコラボレーションはそうはない。〈ジル サンダー+〉は幼い頃に野山を駆けめぐったクリエイティブディレクター、ルーシー&ルーク・メイヤーの記憶を現代に蘇らせる試みだったのだから。〈ジル サンダー〉らしさを忘れないファンクショナルなコレクションはすっかりぼくらのワードローブに溶け込んだ。
8シーズン目を迎える2023年春夏シーズンからピックアップしたのは、スエットシャツ。
シルエットとテクスチャーのみで勝負するそぎ落とされたデザインはこれぞ〈ジル サンダー+〉というべきものだが、とりわけ注目したいのが体を包み込むように柔らかなコットンだ。サステナブルなコットン糸をパイル織物のひとつ、テリークロスに仕立てた。
ブランド名のお尻につけた “+” には “真の機能と素材にこだわる” という思いが込められている。サステナブルであることも、〈ジル サンダー+〉の条件である。
色は生成りとグレーの展開で、それぞれロングスリーブとショートスリーブが揃う。
オフホワイトのナチュラルな色味が印象的なスエットシャツ。サスティナブルなコットン地を用い、リラックスしたシルエットでつくられている。ロングスリーブ ¥85,800、ショートスリーブ ¥74,800
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa