イーリー キシモトの活動の軌跡を辿るビジュアルブック。ハウスフォトグラファーがレンズ越しに見続けた世界とは。

Kumi Saito Photography #3 ELEY KISHIMOTO Patron Saints of Patterns
¥2,680（A5版、192ページ、英語）

新進気鋭のファッションデザイナーを次々排出するロンドンで、独自のテキスタイルデザインを武器に存在感を示すブランドがあります。

その名は〈イーリー キシモト（ELEY KISHIMOTO）〉。

デザイナーのマーク・イーリーさんと岸本若子さんは流行り廃りの激しいファッションの世界で、90年代からユニークかつ斬新なパターンをのせた服を次々発表。彼らのセンスは同業他社も認めるところで、岸本さんと大学の同級生だったアレキサンダー・マックイーンをはじめとするデザイナーや、〈フセイン チャラヤン〉〈ジル・サンダー〉〈マーク ジェイコブス〉といった錚々たるブランドが二人にデザインを頼ったことでも知られています。

そんな〈イーリー キシモト〉の活動の軌跡を辿るビジュアルブック『Kumi Saito Photography #3 ELEY KISHIMOTO Patron Saints of Patterns』が9月15日（金）にリリースされます。

タイトルにもある斎藤久美さんは、ロンドンで活躍したフォトグラファー。彼女は1994年に渡英後、ファッションを中心とするライフスタイルの分野で写真を撮り続け、2001年に〈イーリー キシモト〉のハウスフォトグラファーに。ショーやイベント、ルックブックはもちろん、このブランドにまつわるさまざまな事柄にレンズを向け、記録し続けてきました。

このビジュアルブックは、斎藤さんが01年から16年に撮影した写真を中心に、岸本さんがコレクションを発表する度に書いた詩、ファッション誌に掲載されたデザイナー二人のコメントで構成。手仕事で生まれるテキスタイルデザインはどれもグラフィカルで美しく、シンプルなものが支持される現代において、改めてファッションの面白さを教えてくれます。

The Studio Image

編集を担当したのはロンドン在住のファッションジャーナリスト、若月美奈さん。新聞や雑誌を通じて、英国デザイナーのリアルな声を日本に届けてきた方です。本書は20年に逝去した斎藤さんの写真を使ったビジュアルブックシリーズの第三弾になります。

今回の一冊はロンドンを中心にリリースされるのですが、日本では9月7日（木）からセレクトショップ「ヴァルカナイズ・ロンドン」の店頭に並ぶほか、「THE SHE」「マッハ55リミテッド」のオンラインストアでも展開されます。