漆黒のDJ、セオ・パリッシュが来日。ブラックミュージックによるインスパイアを得るチャンスです。

デトロイトを代表するDJのひとり、セオ・パリッシュ。彼の来日公演が東京と大阪で開催されます。

自動車産業の隆盛から没落の歴史の中で、そこに住む多くのアフリカ系アメリカ人たちの怒りと悲しみが生まれたデトロイト。別名・モーターシティと呼ばれるこの都市で、そうした感情を救済していたのが音楽を軸とした文化でした。

週末にはパーティが開催され、そのカルチャーの中で生まれたのがデトロイトの音なのです。

ブルースやジャズ、ファンク、ヒップホップ、R&B、そしてディスコ、ハウス、テクノに至るまで、あらゆるブラックミュージックがブレンドされ、漆黒のサウンドを紡ぎ出すセオ・パリッシュ。

彼の有機的でスピリチュアルな音楽は、ひとたび気持ちを鼓舞したかと思えば、あるときは癒しを与え、ときには撹乱させる効果もあるように思います。そこには栄養があり、微量の毒も含まれるのです。

9月22日（金）には、こちらの記事でも紹介した通り、「RAINBOW DISCO CLUB」と〈バル〉の手引きにより、彼のワンマンショーが開催。セオ・パリッシュの音の正体を知るチャンスです。

その翌日は大阪にて、ローカルシーンを支える「ニュートーン・レコーズ」のYAMAと、京都を拠点に活動をする「JAZZY SPORT KYOTO」のSHUN145が彼を迎えます。

両夜ともに濃厚な夜になることは間違いないでしょう。ブラックミュージック好きはもちろんのこと、そうでなくても、セオの音にはインスピレーションを誘発する何かがあります。ぜひ、この機会に素晴らしい音楽体験をしてみてください。

Text_Tsuji