AIといえば、ここ数年のテック業界の大きなトピックとして注目を集めています。画像生成、記事の要約などAIにまつわるサービスを使ったことがあるという人も少なくないでしょう。
そんな中、「マイクロソフト(Microsoft)」は同社の生成AIサービス「Microsoft Copilot」として一新し、昨年末に提供開始しました。Copilotは副操縦士という意味。つまり、機長であるユーザーをサポートするという意味が込められているのでしょう。
では、「Microsoft Copilot」は、実際どんなことができて、何がすごいのか。その一端に触れようということで、今回は「Copilot」の実験的な活用方法として、日本橋浜町の「ととけん」で行われるグループランのコースプラン作成に使ってみました。その様子をレポートします。
まずはじめに「Microsoft Copilot」の基本についてのレクチャーからイベントはスタート。
その説明によれば、「Copilot」は、PCやスマホ用アプリを提供しているほか、ブラウザ……例えばマイクロソフトの「Edge」のほか、「Chrome」「Safari」などでも使用できます。
「Microsoft Copilot」は無料で誰でも使用できますが、有料版(Copilot Pro)ではMicrosoft 365(Word、Excel、PowerPointなど)のアプリと連携できるそう。今回のイベントで使うのは、無料版の方。
特筆すべきポイントとしては、「Copilot」は「OpenAI」の生成AI言語モデルGPT-4を使用しているところ。なお、最新の有料版「Copilot Pro」では、さらに新しいモデルであるGPT-4 Turboも使用されています。では、ひと世代前であるGPT-3と何がちがうかといえば、その学習対象のレンジ。
GPT-3は2018年までを対象にする一方で、進化したGPT-4はおよそ1年前、つまり2023年の情報も対象に学習します。さらに「Copilot」は、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」と連携して、リアルタイムに更新される情報を参照して回答を返してくれます。こりゃ便利!
では、ととけんからスタートして、どんなランニングコースを組み立ててくれるのか。その実力を見てみましょう。
下記のような質問文で、「Microsoft Copilot」に相談してみました。
日本橋浜町からスタートする景色のいいランニングコースを教えて。合計8kmくらいを希望。ペース配分についてもアドバイスして。
Copilotはこう答えます。
日本橋浜町からスタートする景色の良いランニングコースを探しているのですね。素晴らしい選択です!以下の2つのコースをおすすめします。
1.隅田川テラスコース(約8.5km):
このコースは浅草寺を経由して約8.5kmの距離を走ります。
隅田川沿いに整備された遊歩道で、スカイツリーや隅田川の景色を楽しめます。
走りやすい道が続くため、ペース配分には注意しながら楽しんでください。
2.浜町公園ジョギングコース(約5km):
浜町公園内にあるランニングコースで、約5kmの距離です
隅田川テラスよりも短いですが、初心者にもやさしいコースで、ベンチや休憩スペースが多くあります。
走りながら周囲の景色を楽しむ工夫をしてみてください。
ペース配分については、以下のポイントに注意してください。
ウォームアップ: ゆっくりと始めて、筋肉を温めましょう。
ステディペース: コースの中間地点で、一定のペースを保ちながら走ります。
クールダウン: 最後の数分はゆっくりと走り、筋肉をほぐしましょう。
どちらのコースでも、景色を楽しみながら無理なく走れることを願っています。安全第一で、楽しいランニングをお楽しみください!🏃♂️🏃♀️
提案してくれたコースには、隅田川テラスが入っていました。完成したのは2021年なので、前バージョンのGPT-3を使用した生成AIに尋ねた場合、コースプランには入っていなかったということですね。
では、早速グループランのスタートといきましょう!
まずはととけんからほど近い階段を降りて、隅田川テラス沿いを走り、浅草方面へ。
ライトアップされた橋を横目に、走りやすいフラットなコースをひた走ります。途中、隣で走るランナーとの会話も楽しみながら、ゆる〜く走っていきます。
向かうは、浅草の浅草寺。仲見世商店街を走り、参道を進みます。テンションの高い観光客からの声援を受けつつ、仲見世商店街を走るというのはなかなかオツな体験でした。
浅草寺本堂の一歩手前で脇道に逸れて、記念写真をパシャッ。
ここが折り返しということで、隅田川テラスの反対側を浜町方面に向かって走ります。
大筋としては、隅田川テラス沿いを走りながらも、たびたびちょっとコースを変えることで、10km弱をおよそ1時間かけて完走し、ととけんへと帰還。
コースの大筋は「Copilot」に作成を頼み、細かなコースはランナーの気分次第でちょこちょこ変えるくらいがちょうどいい塩梅でした。
走り終えたあとに、グループランに参加した方から「Copilot」の活用方法について、お話を聞くと「走りたい距離を設定できるのはトレーニングにもうってつけ。旅先のような知らない場所でいい景色を見ながら走りたいときなどに、ランニングコースの設定をするにはとてもいいのでは?」とか、「ランニングのトレーニングプログラムを組み立ててもらうのにいいのでは?」という声があがりました。
そのほか、「これくらいの期間で、何%の体脂肪を落としたい」とか、「6ヶ月後にサブ4を目指すために、どんなトレーニングをしたいか」など、ダイエットやランニングのコーチの役目をAIに託すことだってできます。
じゃあ、あとは走るだけ。じゃあそのやる気をどう出すか。それも「Copilot」にお任せできたらいいのだけど。
Photo_Kanta Nakamura
Text_Shinri Kobayashi
Microsoft Copilot
www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot
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