クラシック回帰やジェンダーレス。さまざまな要因が重なって、小ぶりな時計ががぜん、注目を集めている。
鼻の利く人々が待ち望んでいるモデルが〈カルティエ(Cartier)〉の「ベニュワール」にこの11月、ラインナップされるバングルタイプの新作。従来のものより一回り大きいスモールモデルだ。
ケースサイズは31.4×23.1×6.9ミリ。試しにつけてみたが、想像以上に収まりがいい。イエローゴールドのそれはまさにジュエリーとして手首を彩ってくれる。重ねづけの仕上げにも格好だろう。
念のために解説すれば、「ベニュワール」は1973年にまでその歴史を遡ることができる一本。
フランス語で “バスタブ” の意となるベニュワールをモデル名としただけある柔らかなオーバル・シェイプ、ドーム型のガラス、そしてローマンインデックスというシグネチャーをその誕生から守り続けてきた。
〈カルティエ〉の時計といえば「サントス」や「タンク」が有名だが、勝るとも劣らないタイムピースである。
かのカトリーヌ・ドヌーヴを虜にしたのは有名な話だ。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa