恍惚とするディテールワーク。アントワートのレザージャケットは2024年の最高傑作かと。

ブランドの真価は、流行を巧みに乗りこなすことでも、胸元に踊る大柄なロゴでもなく、ディテールワークに現れます。

羽織った瞬間から長年連れ添っていたかのように身体に沿うパターンメイキング、大袈裟ではないデザイン、そしてそれらを叶えるための素材選びが調和してこそ、美しい服が生まれるのだと感じています。

この〈アントワート（Antwort）〉のレザージャケットは、まさにそれを体現した一着。

LAMBSKIN JACKET ¥154,000

ひと際目を引くのが、独特なパターンとカッティングです。これによりレザージャケットの持つ“無骨”な印象を和らげ、〈アントワート〉らしい上品でたおやかな印象に。きめ細かく柔らかなラムレザーを用いていることもそれにひと役買っています。また薄く中綿が封入されているため、保温性も確保。何一つ申し分ない出来栄えです。

“神は細部に宿る”を体現した〈アントワート〉の集大成とも言えるこのレザージャケットの発売は、本日11月30日（土）13:00から。

気軽に買えるようなプライスでは決してないですが、スルーすれば悔いが残るほどの完成度の高さです。

Text_Shun Koda