一度使い始めると抜け出せない「iPhone」。すでにご存知の方も多いと思いますが、明日2月28日(金)に新機種の「iPhone 16e」が発売されます。
もともと「iPhone SE(第4世代)」の登場が予想されていましたが、今回出るのは「iPhone 16」ファミリーのひとつ。ひと足先に触らせてもらうと、〈アップル(Apple)〉がそう名付けた理由が少し分かる気がしました。
発売されるバリエーションは、128GB ¥99,800、256GB ¥114,800、512GB ¥144,800(すべてアップルストア価格)の3種で、カラーはホワイトとブラックの2色というミニマムな展開です。ディスプレイは6.1インチのOLEDディスプレイ。Touch IDではなくFace IDを採用し、Dynamic Islandには非対応になっています。
ボディは航空宇宙産業レベルの頑丈なアルミニウムをマットに仕上げた高級感のある仕上がりで、前面にはセラミックシールドによる丈夫なガラスを採用。167gと軽量ながらも、全体的にぎゅっとした雰囲気で丈夫につくられています。ぐるっと見渡してみると、アクションボタンやUSB-Cなど、「iPhone 16」シリーズらしさが見て取れながらも全体的にシンプルですね。
そのもっともたるがカメラ。カメラコントロールは不採用にし、「iPhone 16」シリーズでは初のシングルカメラを採用しました。F値は1.6で、画素数は4800万画素のセンサーで最大2400万画素。空間写真や空間ビデオ、シネマティックモード、アクションモードなどが非対応で、光学ズームがあるもののマクロでの撮影ができないなど機能面でさみしく感じるひともいそうですが、その見た目はむしろ美しく、いさぎよさも感じられます。
〈アップル〉のオフィシャルムービー。
中身はというと、最新の「iPhone 16」でも使用されているA18チップを搭載。これにより、アップデートによって言語対応拡大が4月に予定されている「Apple Intelligence」を一番安価で使用できるようになっています。今回はこれがポイントになっていそうです。
「Apple Intelligence」というのは〈アップル〉が開発しているAI機能。すでに本国・アメリカでは利用できるようになっていて、文章や写真処理などができるこの機能なのですが、いよいよ日本語でも使えるようになります。もしかして、ここからが今後の「iPhone」シリーズの基本と考えて、“16”という数字を付けたのかもしれませんね。
ホワイトとブラックの2色展開なだけに、純正ケースは5色展開で明るい色も多い。もちろんアクションボタンにも対応。
また、今回は新たに〈アップル〉が初めて自社開発したワイヤレスモデムチップ・C1を使用しています。まだまだ未知数ですが、5Gへの接続性も高く、電池持ちによい影響を与えているようです。その結果、ビデオ再生で最大26時間と同サイズの「iPhone」では最長の稼働時間となっています。
急速充電にも対応していて30分で最大50%の充電が可能です。少し残念なのが、ワイヤレス充電はMagSafeに非対応で、Qiのみ対応となっているところでしょうか…。
全体的に「iPhone 16」の他のモデルと比べてシンプルに削ぎ落としつつ、目指す方向は同じといった印象を受けました。機能はそこまで使い切れないけど、次世代の体験で便利になるなら大歓迎というひとにこそ使ってほしい、バランスの取れた1台です。為替などの影響で以前に比べて高価になってしまいましたが、そろそろ“脱SE”なんてひとや13あたりを使ってるひとはひとまず手にとってみてください。明日からの発売です。